2012年07月23日
JNCAPという,日本の衝突安全テストを行う団体があります。以下のJAFのサイトに,テスト結果がメーカー別に見やすくまとめられています。
http://carlifenews.jp/sp/ncap/test.html
これによると,スバルR2は6点満点中5点の高評価,さらにオフセット衝突ではなんと満点のレベル5でした。2003年発売の軽自動車(テスト実施時点では2005年モデルですが,基本構造は同じです)としては,異常にハイレベルな結果です。
ちなみに,同時期(2004年モデル)のホンダライフ,スズキワゴンRでは正面衝突でレベル3,オフセットでもレベル4と明らかな差があります。2003年といえば,R2と4代目レガシィが発売された時期ですが,このあたりでスバルの衝突安全技術は確立されたようです。3代目レガシィも安全性は高かったのですが,Bピラーに鉄パイプが入っていたりして,超重いボディでした^^;
実売価格がアルト並みに安かったR2が,高価格路線の他社軽ワゴンをはるかにしのぐ安全性を持っていたとは知りませんでした。サイドエアバッグやカーテンエアバッグなど,金のかかる装備は無理ですが,地道な努力が感じられてとても感心できます。
何度かR2のフロント周りやダッシュボードを分解しましたが,足元にゴツイ補強が入っていたり,バンパー裏のフレームの衝撃吸収構造が凝っていたり(八角形プレスされています)とてもがっちりしています。それでいてライバルよりも軽量な,車重800kgは設計技術の高さを感じさせます。
車の商品企画を超えたエンジニアリング面の努力が,スバルの魅力であることを実感しました。
Posted at 2012/07/23 20:45:33 | |
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2012年07月17日
昨日,日産の直噴ミラーサイクルスーパーチャージャ付きエンジンHR12DDRの国内仕様が発表されました。これは2年前の7/16に発表された欧州仕様の圧縮比を,13から12に落とし,95RONガソリンからレギュラーガソリンに対応したものです。
言いたいことは,わざわざ2年の歳月と開発費をかけてまで,オクタン90程度で低品質な日本のレギュラーガソリンに合わせた開発をやる意味がないということです。リッター10円をケチるために,日本市場専用の燃費が悪く,出力・トルクの低いエンジンを開発する必要が本当にあるんでしょうか?
それこそ,オクタン価が100近い日本の高性能ハイオクガソリンなら,欧州仕様(95オクタン)よりも,もっと高効率,高トルク,高出力なエンジンができるはずです。例えば圧縮比を欧州仕様からさらに上げて14にして,従来エンジンHR12DEよりも30%燃費が良くなりました!燃料は7%高いハイオクですが,23%お得です! なんていうCMはどうでしょうか。少なくとも,レギュラー仕様にして性能は落ちたけど23%お得です! よりは響きがいいと思います。なにしろ,お買い得さは同じで,性能がいいんですから。
ガソリンが値上がりしている今,レギュラーとハイオクの価格差は非常に小さくなっています。そろそろレギュラーを廃止してもいいのではないでしょうか。
Posted at 2012/07/17 12:12:58 | |
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2012年05月11日
今日のニュースで新型カローラ発売が発表されました。
車体の小型化が取り上げられていましたが、そんなことよりも安全装備の充実のほうが目を引きました。ついにフロント+サイド+カーテンエアバッグ、ABS、EBD、TRC、ESPがすべてのグレードに標準装備されました。最低138万円から買える廉価な車では、画期的だと思います。
アクセラとか、安全装備の充実を謳うインプレッサにも装備されていない(グレードによってはオプションすら選べない)のと比べて大変な進化です。
安全装備を気にすると、日本車ってほんとに選択肢が少ないんですよね・・・
Posted at 2012/05/11 22:30:33 | |
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2012年02月25日
自宅のパソコンを5年ぶりに更新しようと思い立ち,パーツを集めました。
目標は,CPU性能は今と同じ,メモリは64bitOSを想定して大容量化としました。
交換パーツは以下の通り,
CPU: Intel Celeron G530 2.4GHz x2 4000円
DRAM: 4GB x2 3000円
MB: Asustek なんとか 3000円
なんと占めて1万円ポッキリでパソコン内部が新品になってしまいました。
昔10万かけて作ったパソコンだったのに・・・
Posted at 2012/02/25 19:30:42 | |
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2012年02月18日
日本車って,性能や効率が向上する技術をあまり採用しません。大抵は欧州に3~5年遅れくらいで流れを読んでから採用するのが一般的です。つまり,絶対的な性能は劣っています。また,安全にかかわるコストも容赦なく削ります。エアバッグ標準化は最後まで嫌がっていたし,ABS,EBD,ESPなども法制化されるまではオプション扱いです。
しかし,決定的に違うのは信頼性です。R2のような本当にぎりぎりのコストで作られた車ですら,ほとんど故障しません。エンジンのプーリーが脱落したり,排気管が破損する不具合がありましたが,いずれもリコールされています。こんなマイナートラブルは,外車なら個別対応です。保証が切れていれば無償交換すら難しいでしょう。
性能的にあまり期待できないし,安全面も劣りますが,買ってから後悔することが少ないのが日本車です。
一方,日本メーカーの独壇場と言えば,カメラがあります。一般向けの製品に限れば,静止画もビデオも日本メーカーを揺るがす存在は皆無です。(唯一,サムスンが同じ市場を食っていますが・・・)
自動車とカメラの決定的な違いは「用途」です。自動車は好きで買う人と必要だから買う人がいます。そして特に国内では後者がほとんどです。一方,カメラを必要もないのに買う人はいません。結果的にカメラを評価する軸は「画質」に一本化され,その道だけを突き詰めればよいことになります。そして方向性の定まったものに対する努力で,日本に勝る国はありません。
スバルを見ていると,最近明らかに方向性がブレて来ています。レガシィで圧倒的なワゴン車市場を創生したのに,5代目の現行型はただのデッカイ車になってしまいました。4代目BP型までのレガシィは,コンパクトで日本車離れした高性能(燃費は良くありませんが),安全性も高いといろいろ売れる要素がそろっていましたが,今はいったいどうしてしまったんでしょう。
水平対向エンジンの独自性と会社の規模から,エンジンの要素技術で他社に一歩遅れるのは仕方ないことです。それでも買ってくれるお客さんがいたのに,それを手放すようなことをしていては,将来性が危ういと思います。
Posted at 2012/02/18 20:51:31 | |
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