●ニトムズ
「コロコロ」で有名な会社。日東電工の民生用品の販社です。事業再編などで今は変わってしましましたが,日東電工は長らく日立製作所のグループ会社でした。丈夫で長持ちの日立を部品・部材から支えた会社ですから品質は間違いないです。コロコロだけの会社じゃないです。
超強力両面テープでは3M VHBが抜群の知名度があるので,存在感がイマイチかもしれませんが,性能・品質が大きく劣っているとは思えません。自動車向けとして一般売りしている両面テープもあります。
・ニトムズ 強力両面テープ(マイカー用)
http://www.nitoms.com/products/tape/stick/04.html#sku
一部の製品パッケージによると基材はポリエチレンベース,接着剤はアクリル系(家庭用品に見られる両面テープはポリウレタン。ポリエチレンはポリウレタンとは別物)。使用温度範囲・荷重の目安は明記されていない。Webサイトでは使用温度範囲が表示されている。3M VHBと比較すると2ランクぐらい落ちるレベル(ブチルテープの水準)。ただ,3M自身が自動車用として一般売りをしている製品もVHBより下のクラスが多いのも確か。
エーモンがVHB超強力テープをクルマ専用と称して売っているが,過剰性能の気配濃厚にみえる。過剰性能でも高くないなら良いが,元々高い物に更にのせているからなぁ。
●フジックス
(一般向けでは)エーモンと同じ分野の会社。一般ユーザー向けカー用品のブランド名はREV'S。エーモンに比べれば全般的には品揃えはやや劣るが,両面テープに限れば,ほぼ同じ。フジックスの方が用途別の区分けがエーモンよりわかりやすいように感じる。扱っている店はエーモンより全然少ない。テープは日東電工製のウエイトが高いように感じる。
・フジックス 両面テープの使い方
http://www.fujix-net.co.jp/car/guide/tape/
●テープのパッケージは捨てないでとっておく
テープによって適・不適があるので,それらが書かれているパッケージは捨てない。
●樹脂系素材
内装に多用されているポリプロピレン(PP),ポリエチレン(PE)は,PP・PE対応テープでも表面処理等によっては接着力が極端に弱くなることもある。
また,近年はリサイクル材料も混合しているので,以前のように単純にはいかないケースもある。
●車外用と車内用
・車外用 (水・泥などを含む)耐候性や紫外線にも配慮
・車内用 プラスチック(PP,PEなど)への接着性に配慮
(エーモンなど)クルマ向けとしている場合,車内用・車外用を明記している場合があるが,これらの特徴を踏まえていれば車外用を車内に使っても問題ないと考える。 一般用も同様に屋外用を車内で使うのはいいとしても,屋内用を車外に使うのは耐候性で問題が生じる可能性が高いと推察。
●はがした跡
経年にもよるが,はがした跡が比較的きれいなのは,ただのアクリル系。接着剤が異なるベータテープやVHB 5952(ライナー赤),ゴム系接着剤は,あとが残る。基材が薄いもの(0.3mm程度以下)は,基材と接着剤が一緒に残る。
クルマ用として使って車両側をきれいに,はがしたい場合は,アクリルフォーム基材+(ただの)アクリル系接着剤がベターなのだろう。
●はがし剤
両面テープおとしや超強力ラベルはがしという商品が売られている。この手合いの強いタイプの主成分はキシレンが多い。これより弱いタイプもあって,こちらの主成分はアルコールが多い。
強いタイプの商品名:両面テープおとし(3M 4000),超強力ラベルはがし(エーゼット 雷神)
エアゾール(スプレー缶)とジェル状のタイプがある。クルマで立っている面(垂直面)で使う場合は,ジェル状の方が使いやすい。
3Mのストライプはがし(8907)はクルマ用の塩ビフィルムはくり剤で,テープ類用とは似て非なるもの。外装に貼られているストライプやステッカー類ををはがすためのものなので,両面テープにはあまり向いていない。
3Mのシトラスフォームクリーナー(はがし剤・落書き消し)は,主成分が界面活性剤なので,両面テープでは役に立たないと思われる。
●ハサミ
フッ素加工(=テフロン加工)されているものは,のりが付きにくい。(フッ素加工に付いてしまう接着剤はまずない。両面テープに限らず片面テープ用としてもフッ素加工ハサミは有用)
テープを切る程度なら普通のハサミでも辛抱の範疇だが,長いテープを割くような場合(例:12mm幅テープを半分にするなど)は,フッ素加工のハサミの方がよいかもしれない。300円程度からある。
●強度
一般論では,超強力テープ>強力テープ>ブチルテープの順。
特定用途への適用性や値段もあるで,ひとことで,どれが一番いいとは言えない。ブチルテープにしても,シール性や値段のことがあるので用途次第では十分実用になる。
●JIS・試験方法など
・(積水化学)粘着テープ特性評価方法
http://www.sekisui-i-tape.com/technology/property/
JIS Z 0237 粘着テープ・粘着シート試験方法
JIS Z 1528 両面粘着テープ
JIS Z 1541 超強力両面粘着テープ
JIS B 7721 引張試験機・圧縮試験機―力計測系の校正方法及び検証方法
(JISにおける試験時の環境条件・手順等 常温 摂氏23度,相対湿度50%,素材はステンレス,汚れ落としはエタノール,貼付け後1分以内に測定。但し超強力両面テープは72時間放置後測定)
●3Mケミカル品
・NO.300
接着剤用汚れ落とし(≠プライマー),主成分:イソプロピルアルコール
・K-500
PP,PE等用プライマー(下地処理液),主成分:トルエン
●リンク
・住友3M テープ・接着剤製品 よくあるご質問
http://www.mmm.co.jp/tape-adh/faq/
・住友3M 問合せ先
http://solutions.3m.com/wps/portal/3M/ja_JP/WW2/Country/Corp/Contact3M#ippan
・ニトムズ テープQ&A
http://www.nitoms.com/q_a/qa01.html
・ニトムズ 問合せ先
http://www.nitoms.com/whats/info.html
・民間試験所
http://www.kaji-tr.com/qualitytest/index.htm#a_nentyaku
▼関連リンク
・両面テープ関連記事一覧 (2012.4.4)
https://minkara.carview.co.jp/userid/766725/blog/26002973/
一連の両面テープの記事は次の関係各社等の情報・協力等によりまとめたものです。
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両面テープ | 日記
Posted at
2012/04/14 17:31:02