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2012年03月29日 イイね!

超強力両面テープと強力両面テープの違い

(文房具の両面テープではなくて)クルマ作業で使えそうな両面テープ売り場に行くと商品名に「超強力」「強力」が付いているものが目立ちます。というか付いていない方が珍しいぐらい。両面テープの超強力と強力の違いを調べたものです。

●用語の定義(JIS Z 1541)
 超強力両面テープとは「高い接着力をもち,かつ耐熱性にも優れ,結合物などにかかる荷重の一部を負担することができるテープ」だそうです。
 超強力両面テープ自体の数値規格,試験規格などはありません。また,これは規格上のことですから,商品名にこの定義に準じた名前を付ける義務もありません。
 強力両面テープのJISにおける規格はありません。

●JIS Z 1541 超強力両面粘着テープ
 この規格では,超強力両面粘着テープの性能値を区分けしており,各種試験から次の種類を定めています
・1種(構造用)
 主に耐熱性の違いから1種1号と1種2号がある
・2種(一般用)
・3種(屋内用)
 テープメーカー数社のWebサイトで確認した感じでは(一般売りは)JIS1種のものしか市販されていません。JIS2種や3種のものは売られていない感じです。(但し,これは明記されていないだけで,実際にはJIS2種・3種適合品の場合もあるかもしれない)
 ここで注意が必要なのは,商品名の超強力両面テープ≠JIS1種・2種・3種であるということです。
 つまり,JIS規格に適合していないが,用語の定義を満足していれば「超強力」を商品名に付けることのは自由なのです。

 ニトムズの商品体系は,この辺りがはっきりしており「両面粘着テープ ハイグレードシリーズ」はJIS1種(1号・2号)適合品で,その下位製品である「超強力両面テープ」はJIS1種・2種・3種非適合品になっています。(ニトムズはJIS2種・3種適合品は商品化していない)
 住友3Mの場合は,スコッチ超強力両面テープシリーズは,すべてJIS1種適合品になっています。この商品体系ですと超強力=JIS1種適合品,強力はJIS1種非適合品になるのでわかりやすいです。

●JIS Z 1541制定の背景
 超強力テープの開発メーカーは米3M社。(商品名:VHB(Very High Bond))
 VHBの使い道に(建物で使う)鋼製ドアがあります。建物には法規制に基づく様々な基準・規格等があるわけですが,VHB発売後の当時は,超強力両面テープを鋼製ドアの部材として使うことが出来ませんでした。VHBの性能がそれまでの両面テープとあまりに違っていたため,VHBを鋼製ドアで使えるようにするために作らたのがJIS Z 1541です。
 そのような経緯のためJIS1種は(建物)構造用となっているわけです。両面テープを使うのに直接の法規制がかかるのは,建築関係ぐらいじゃないでしょうか?
 JIS1種の1号と2号の違いは耐熱性によるものですが,ここでいう耐熱性というのはクルマの話ではなくて,主に建築における防火的観点によるものです。同じタームでも,世界が変われば意味も違ってきます。

●強力テープとは?
 しいて言えば,テープメーカーの社内規格で,一般用両面テープと強力な両面テープを区分けしたものとなります。
 ここでいう一般用両面テープというのはテープメーカーの視点なので,文具の紙などを基材にした両面テープです。それらの両面テープと比べて強力なものを「強力両面テープ」としているそうです。

●まとめ(感想など)
 一般的には「強力」より「超強力」の方が,グレードが上なのは間違いないと思います。
 ただ,その中味となるとテープメーカーの事情で決まってしまっているような気もします。元々のJIS制定の経緯からいけば建築に関係しない品番は(直接的には)JIS適合品にさせるメリットは少ないでしょう。(宣伝に使えるとか?そういう間接的なメリットはあるでしょう)
 超強力や強力,(建築における)JIS適合品というのは,宣伝は別として,実用上はあまり関係ないように感じられます。
 それよりテープメーカーが案内している素材の適性,使用箇所(屋内用・屋外用)などで選んだ方がよいようです。

▼参考リンク
・3M 超強力両面テープ[多用途]
http://www.mmm.co.jp/diy/tape/various_way/
・ニトムズ 両面粘着テープシリーズ ハイグレード
http://www.nitoms.com/products/tape/stick/
▼関連リンク
・エーモン工業の両面テープ(2010.11.5)
https://minkara.carview.co.jp/userid/766725/blog/20288286/
Posted at 2012/03/29 23:45:02 | コメント(1) | 両面テープ | 日記
2012年03月29日 イイね!

3M VHB両面テープの貼り方

主に住友スリーエム社のマニュアルから得たもの。ニトムズなど他社の案内もほぼ同じ。
作業順でなく,優先度の高い順。

●使い出しの最初の部分は捨てる
 巻きテープの場合,一回使った両面テープをそのまま保管したならば(なにか工夫や配慮をしていない限り)巻きテープの先端側は,ライナーからはがれてしまい,ホコリなどが接着剤に付いているので,この部分を次の貼り付けに使っても,所定の接着力を得ることは出来ない。
 これを避けるには先端部分を捨てて使わない。一番確実なのは1巻の1周分を処分する。1周は,やり過ぎにしても半周分ぐらいは,捨てた方がよい。

●圧着を充分行う
 パッケージの説明書には,貼付け後,親指で3秒間強く押す,とある。これは圧着より初期接着性を向上させるため。
 両面テープを使っている工場ではローラーやヘラのような専用治具で圧着を行なっている(テープの品種が同じだけで同じ性能は得られるとは限らない。作業も近づける必要がある)。
 数値的には,1cm2当り50Ncm2(約5キログラム重)で圧着する。
 70Ncm2以上はかけても初期接着性は向上しないので,意味がない。

●圧着後,十分な時間をおく
 圧着後の放置時間,72時間(3日間)で最終強度の95%に達するので,72時間は負荷をかけないで放置するのがベスト。
 経過時間と最終強度の割合↓
 最初の強い圧着後 約30%
 1時間放置後   約60%
 24時間放置後   約80%
 48時間放置後   約90%
 72時間放置後   約95%
 96時間放置後   ほぼ100%
 VHBの接着剤は,圧着後の時間の経過と共に貼ったものの表面の微細なデコボコに入り込んでいき接着性を高めていく。従って,貼ってすぐに最高に性能に達するのではなくて,ある程度の時間を要する。
 (エーモンの説明書には「テープ本来の接着力を得るには24時間程度必要」と書いてあることが多いが,約80%を「本来の接着力」だと考えれば,この説明でも誤りとは言えない)

●寒い時は作業を避ける
 ほとんどのVHBテープは,15~20度以上での貼付け作業を奨めている。(低温貼付け作業用は除く)
 10度ぐらいがギリギリ,5度以下では初期接着性が極端に落ちる。
 低温時に作業を行う場合は,テープと貼るものを温めておくのがよい。もしくは低温作業に対応したテープを使う。

●汚れを取り除いてから貼り付ける
 素材別汚れ落とし↓
・一般‥‥‥‥‥チリ・汚れ・水分 アルコール系を使う
・金属‥‥‥‥‥油        アセトン系を使う
・プラスチック‥離型剤      アルコール系を使う
 3Mでは素材に応じたプライマーを提供している。(工業用・業務用では)PP,PEは専用プライマー(主成分はトルエン)を使うのが前提条件になっている。アマチュアがここまでするのは難しいが,何らかの汚れ落としはしないと接着力を落とすことになる。

 マニュアルには書いてありませんが,個人的アドバイス↓
○テープののりに素手で触っても大丈夫
 テープを貼る時,接着剤に指でちょっとぐらい触れてしまっても支障はない。
 貼る時の位置決めやカットの際に,どうしても気になる場合は,指でテープを押えるのではなくて,ピンセットなどを使えばよい。

▼関連リンク
・両面テープ関連記事一覧
https://minkara.carview.co.jp/userid/766725/blog/26002973/
Posted at 2012/03/29 19:09:09 | コメント(0) | 両面テープ | 日記

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