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チマチマと休日を利用して板金作業をする

こんなにも愛せる車って他にないよな

愛せるからこそ、ここまでできる


作業をしていると、２年前板金塗装してもらおうと
訪れた車業者を思い出す

ホームページには
どんな傷、へこみ、サビも直します
飛び込み依頼大歓迎！
親切、丁寧、低価格で作業致します
お気軽にご来店ください

とあった。旧車もウェブ上の写真にあったので
ここなら親切に接してくれるだろうと訪れた

受付に行くと、社長の娘らしき女性が話を聞くと
後ろの社長室に顔を出し「社長、板金の依頼です」と言った
しばらくすると推定７０台の女社長が出てきた

ポンコツ号をまえに説明をすると
ヤツはこう言い放った

「こんな古い車は価値がないし、部品も無いの」
と、バンバンとポンコツ号のルーフを叩きながら説明し始めた

「こんな車より、あっちの車の方がいいわよ
　燃費も良くてかっこいいじゃない」

あっちの車とは、ヴィ○○やフィ○○のような車を指していた

もう、こんな社長の整備工場に出すもんか！と思った

社長「どうしても直したいのなら、うちのスペシャリストがいるわ
　　　いまちょっと呼んでくるから、まってて」
連れて来たのは工場長と思われる７０代の男性職員

ひとしきり車両を見て言った
「こりゃあ、天井全部切って取り替えんとだなー」

いや、もう一刻も早くここを出たいんだ
こんなクソ社長のところで直す気はしねえからと思い

私「いやあ、じゃあ、このまま乗りますよ。
　　修理代高いので・・・」と体よく断った

帰り際、工場から一人の青年が顔を出した
一連のやり取りを聞いていたようで
とても申し訳なさそうな顔をしていた

彼は旧車が好きなのだろう、私が去るまでずっと礼をしていた