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ペリリュー
〜楽園のゲルニカ〜

舞台は昭和１９年、太平洋戦争末期の話
志願兵田丸は水戸部隊に配属、そのままペリリユー島へ
送られてきた。

全国から集められた兵隊１万人

短い直径は３キロしかない島に
防衛基地を作るという。
毎日上官に怒られながらも、仲間と楽しみながら塹壕を掘る

１年後、アメリカの部隊４万人が上陸してくる

昼夜を問わない砲撃、日中は体感温度４０度にもなる猛暑
限りある食料と弾薬の中、逃げ惑う田丸と仲間たち

敵の砲撃に次々と命を落とす仲間や上官たち
敵に体当たりを敢行し散る仲間もいれば、爆撃機に驚き
足を滑らせ頭部を損傷し死ぬ仲間もいる

飢えと渇きに耐えかね、海水の飲む人
腐ったコメでも食べられると食べたことで下痢になり、
それが原因で脱水症症で亡くなる人

自分の食糧だと取り合いになり、殺し合う人

様々な人間模様を現実に起きたことを基に描かれるリアル

可愛いタッチの絵に、リアルな現実を感じる

最終的に生き残った日本兵は３４名だったという

この地獄の島で田丸が見たものは・・・・




戦争ものは、正直、手に取りづらいジャンルではあるが
歴史を知らないと今後の未来が想像つかないため
あえて積極的に取り入れている

好きとか嫌いとかではなく、知るべき事だと思っている

ペリリュー島では未だに２千体以上の日本兵が眠っているという
ここで亡くなった多くの若者。１９歳、２０代前半の若者が中心という
戦後の日本を支えるべき若者の命を、国が奪った戦いと言える。

史実を見ると明らかに無謀な作戦

１万人の兵隊を残し、通信用の潜水艦は別の戦地へ移動
その時点で本国との供給、通信の道が絶たれた状態に

敵は陸海空全てを完備した４万人
３方向からの攻撃では、防空壕に籠るしかなかったのだ。
その防空壕も見つかれば手榴弾が投げ込まれ
火炎放射で丸ごと焼かれる。運がいい者だけが生き延びるが
小さな島で目立つ行動、音をたてようものならすぐに砲撃を喰らう

最後まで生き残った兵士たちの思いは
生きて日本に帰ること

彼らがどんな思いで終戦後の２年間
洞窟暮らしをし続けてきたのか、私の頭では考えられない