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インフルエンザになるといつも思い出す

大学時代のマドンナ
マルちゃんとの思い出

バレリーナのプロになるからという理由で
大学を１年で中退してしまったマルちゃん
背が高く、手足が長い、髪は長髪でサラサラ
キャンパス内のどこに居ようと目を引く綺麗さだった

そのマルちゃんとは同じサークルだったことから
退学後も連絡を取り合っていた

まだポケベルすら流行る前の時代だったので
連絡の手段は「固定電話」「手紙」「はがき」だった

そのマルちゃんと、初めて２人きりのデートが決まった
行先は映画

決まった日から指折り数えてバイトに勤しみ
デート費用を捻出した

そしてデート当日

私は朝から具合が悪かった

でも、せっかくのデートはいかねばならない

家にある総合風邪薬を飲み、デートにでかけた

具合の悪さと風邪薬による眠気に耐えながら
終始明るく楽しそうにマルちゃんとデートした

だがしかし

映画館で映画を見ていると
強烈なダルさ、眠気に襲われた
何度も目を見開き、意識を保ち続けた

と、思っていたが、どうやらうつろな目で寝ていたようだ

映画を見終わった後、マルちゃんが言った
「ポンコツくん、寝てたよね。
　実は具合悪かったんじゃない？
　今日は具合悪いのに付き合ってくれてありがとね。
　早く帰って寝た方がいいよ。またいつでも遊べるし」

その後私はインフルと診断され寝込んだ

熱にうなされながら
マルちゃんとのデート失敗を後悔した


という昔話でした