2021年07月10日
ほぼ親友と言っていいほどの先輩がいる
顔立ちはスッキリしていて男前
性格も温厚で優しいのだが
まだ独身だ
先輩は高校生の時事故にあい
車椅子生活を余儀なくされた
正確には2つ上だが
療養とリハビリで1年休学していたので
卒業は私の一つ前の年だった
卒業式に、既に卒業した同級生たちが集い、
先輩を胴上げしていたのを覚えている
その頃は知り合いではなかったが
会社で見かけた事があり
同じ会社なのは知っていた
キッカケは高校の大同窓会
30周年という事で全同窓生が集った
その時受付を頼まれたもの同士一緒になり
共に酒を飲み意気投合した
先輩も前から私の事は知っていたようだ
明るくて誰とでも気軽に話し
上司部下問わず交友関係が広い人として
見てくれていたようだ
(そんな風に見えてたのか?)
会社の女友達も多いので、
コンパを企画してくれそうだから
友達になりたかったというのもあったそうな
私は車椅子など障害のある方に対して
変に気を使って何でも補助してあげるなど
する事は、逆に気を使わせてしまうと思うため、
先輩といる時は坂道を上がる時や
段差のある場所を移動する時に、
手伝ってと言われた事以外は
手伝わないようにしている
先輩も私くらいの付き合い方の方が
楽でいいと言っていた
人がいる時だけ手伝って、
2人の時は何もしてくれない
そんな偽善な人もいるそうだが
私のような付き合い方をする人の方が
頼みやすく、遊んでいて疲れないそうだ
車の乗り降りも普通の人より時間はかかるが
101歳で亡くなった祖母を車に乗せて
買い物に行っていたので、それに比べれば
先輩の動きは1.5倍は早く、何のストレスも感じない
私は先輩の車椅子をマシンと呼んでいる
自分も明日事故にあえば車椅子生活かもしれない
もしくはあと30年もすれば車椅子のお世話になる
可能性もある
なので車椅子イコール可哀想とか、障害者とか
区別した考え方は持たないようにしているから
先輩のは先輩に合うようにチューンされた
先輩専用のマシンなのだ
実際これに乗り都内や京都、九州と
出張や旅に行っている
専用マシンだからこそ行く気にもなるし
行けるところはほとんど行けるのだ
その先輩から連絡が来た
車を買い替えたいので、
車屋の友達を紹介して欲しい
私と先輩との、
先輩のマシンが自由に乗り降りできる
最高の自動車マシン選びが始まった
Posted at 2021/07/12 22:44:01 | |
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日常
2021年07月09日
この前誕生日だった
が、誕生日ケーキについて嫁に聞くと
買いに行く時間がないので
あなたが買いに行き、好きなケーキを選んで
きていーよ
という返事が返ってきた
結婚して16年
友達だった期間を含めると20年になる
いくつの誕生日だったか忘れたが
嫁と付き合い始めの頃
普段料理を作らない嫁が頑張って
チーズケーキを作ってくれた
少し粉っぽくてザラザラした
チーズケーキだったが、
とても美味しかったのを覚えている
時とともにそんなイベントの内容も
薄まるものなのか?
あの味は今でも薄まらず覚えているのに
結局、ケーキは買えなかった
仕事を早めに切り上げたが
近所の町内役員からの電話が長引き
ケーキ屋さんが閉まってしまった
途方に暮れながら家路に着く
家に帰り、ご飯を作り
さて、風呂にでも入るかとしたところ
子どもと嫁さんが2人して出てきて
誕生日プレゼントをくれた
タオル地のパジャマだった
素直に嬉しかった
ええ?どうしてパジャマなの?
子どもが応えた
だってお父さんのパジャマ
だいぶ長く着ていて
おやじくさいんだもん
複雑な気持ちだったが
嬉しさのほうが勝った
Posted at 2021/07/12 12:53:59 | |
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日常
2021年07月08日
レジェンド部長の香典を渡しに
セレモニーホールへ行ってきた
昼から出棺とのことなので
葬儀の始まる30分前に行くと
家族葬のためか受付2人しか居なかった
受付で驚く
レジェンド部長そっくりなお兄さんが居た
しばらく戸惑いを隠せずドギマギしていると
「会社の関係ですか?
お世話になりましたねぇ
来ていただいてありがたいです」
と、声をかけてくれた
白髪のまばら具合から髪型
目尻のシワまで似てる
人間の遺伝子はすごいと感じた
隣は息子さん
背が高くマスク越しだが男前だった
既に結婚しており奥の部屋から
子どもの鳴き声が聞こえた
レジェンド部長はお孫さんを抱けたんだな
お兄さんがどうぞお顔を見てあげてください
と声かけていただいたので、葬儀場内に入った
誰も居ない葬儀場の真ん中にお棺があり
窓が開いていて部長の寝顔が見えた
部長は1年と少し前ゴルフに行った時とは
別人のように痩せていた
白髪のオールバックは変わらずだったので
間違いなく部長だった
実は在職中から腹が痛いと言っていたそうだが
医者に行かなかったらしかった
退職後は警備会社に勤めていたが
急な職種転換なので人間関係に悩んでいたらしい
息子が結婚し、孫ができた事から
家族から強く医者をすすめられ
ようやく病院に行ったのが4月
検査結果は既に胃がんが進行し
全身に転移、余命宣告されたらしい
部長はごく近い友人にしか病状を話さず
静かに余命を過ごした
白髪の生え具合からして
延命治療はしなかったと思われる
61歳という若さで部長は旅立ってしまった
仕事は即断即決
行動力のある部長だけに
余命を受け入れてからの心の準備も
既に即決だったのかもしれない
孫の笑い声に包まれながら見る
部長の顔は、穏やかな寝顔に見えた
Posted at 2021/07/12 12:41:32 | |
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日常
2021年07月07日
退職して1年と少しの
レジェンド部長だったが、その影響は大きく
次々と色んな人から連絡がきた
ポンコツくん、お通夜か葬儀行くんでしょ
悪いけど俺の分も持っていてくれない?
私が香典を持っていくという事を
人づてに聞いた人から次々と香典を預かる
同じ会社とはいえ、違う職場、職種の方々から
多くの参列があったと聞いた
改めてその人望の厚さに驚いた
仕事でもプライベートでも
慌てる姿や、人を怒鳴りつける姿は
見たことがなかった
部下のミスには部長(当時係長)自らが責任を
持って謝罪の場に出ていた
「健康診断でタバコやめれ言われたけど
こればっかりはやめらんねーな
嫌なこと我慢して生きるくらいなら
好きなことして早死にした方がマシだわ」
と、タバコをふかしながら
話していた事を思い出した
昨年の個人的少人数飲み会でも
タバコとお酒は普通に呑んでいたらしい
自分の生き様を貫徹していたんだな
レジェンド部長とまたゴルフ行きたかったなぁ
Posted at 2021/07/08 12:54:11 | |
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日常
2021年07月06日
1年と少し前
課長補佐に誘われて行ったゴルフに参加していた
元部長が亡くなったと聞いた
(過去の日記に書いたレジェンド部長のことである)
死因は胃がんだったらしい
病院に行った時は既に他臓器に転移し
余命宣告され闘病中だったと聞いた
ついこの前ゴルフに行ったばかりなのに。。
ゴルフの時もナイスショットを連発
若い時にコンペの景品でゲットした
アイアンとドライバーを駆使して
パーやボギーを量産し
80台前半で周っていたレジェンド部長
ボギーを取ると
テレッ、テレレテッテッテー♪
と、ボギー大佐を踊る
パー5も三打でグリーンオンして
2打でカップに入れ
「3年2組だて。あたまがパーでも
ゴルフではパーとれるんだて」
と、笑っていた
初めて部長(当時は係長)と呑んだのは15年前
私を指名してタクシーに乗せ
自分行きつけのスナックに連れて行ってくれた
幼馴染のママさんとその娘さんが経営してる
小さなスナックだったが、部長は惜しげもなく
私にキープしてあるボトルを開けて
何杯も奢ってくれた
「お前、まだ若いんだから
楽しめる時に楽しまんとダメられー
うちの課で40過ぎて独身のヤツいるけど
仕事は真面目でできるんだが
ここに連れて来ても味気ないんだ
仕事の事なんか忘れてハシャゲばいーのに」
と、ママさんと息の合った
デュエットを歌っていたのを思い出した
部長は人生これから楽しもうと
退職してスーパーの警備員として再出発した途端だった
話を聞くと、在職中も具合が悪かったようだが
医者に行かなかったそうだ
まだ20代後半の息子と娘さんがいたので
余計な心配はかけさせまいと思ったのだろうか
医者に行き宣告を受けてから亡くなるまで
たった3か月だったと聞いた
部長はどれだけ身体の痛みを
我慢していたのだろうか
今となっては計り知れない
退職の日、私は売っている中で1番高い
ゴルフボール3個を退職祝いとして送った
「おー、ばっか高級なボールだねか
あんがとな、今度これ使うか。いこーれ」
このメールが部長との最後になるなんて。。
Posted at 2021/07/07 12:57:08 | |
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日常