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2012年09月06日

○燃比とO2センサー

○燃比とO2センサー これまたある方から拝借させて頂きました。

10年以上前にロドスタへ4連スロットルを取り付けフリーダムフルコン(当時話題になりました)をプライベートでセッティングされた方の記事です。。(注:長文です)

 これまでにも空燃比のことを何の断りもなく書いているけれど、実際にはなかなかピンとこない人も多いと思う。
 空燃比は、読んで字のごとく、空気と燃料であるガソリンとの混合割合のことである。例えば、14.7と言えば、空気14.7に対し、燃料1が混ざっているという状態。この場合の比率は重量の比率だ。
 
14.7というのが、理論上ガソリンが完全に燃焼できる空燃比で理論空燃比と呼ばれる。間違えてはいけないのは、14.7じゃないと燃えない、というわけではなく、だいたい空燃比が10~17あれば、エンジンは安定して運転できる。出力が最大になる出力空燃比はだいたい12~13と言われているし、最近の希薄燃焼車は14.7よりもかなり薄い空燃比で回っているらしい。ターボ車だと、出力空燃比は10.5ぐらい。
 
量産車のエンジンにとって大事なのは14.7という空燃比だ。これは、排気ガスを浄化するためには、空燃比14.7付近で燃やす必要があるから。
 
排気ガスの中の有害な成分はCO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、NOx(窒素酸化物)の3つとされる。かなり強烈な有毒性があり、これを排気管の中の途中に仕込んだ3元触媒という装置で、浄化している。触媒を外すとレスポンスには有利だが、かなり強烈なにおいと目に刺激のある排気ガスとなり、オープンカー乗りだと自分の排気ガスに苦しむ羽目になる。
 
3元触媒はCOとHC、NOxをそれぞれ無害な、CO2(二酸化炭素)、H2O(水)、N2(窒素)に変える働きをしている。COとHCを浄化するには、十分な酸素が必要な半面、NOxを浄化するにはO2(酸素)が邪魔。ということで、3つをもっともうまく浄化できるのが14.7の理論空燃比なのである。
 
NA6CEのノーマルエンジンを例に取ると、排気管の途中にO2センサーが取り付けられて、空燃比を監視している。これは、排気ガスの中の酸素を検出するセンサーで、14.7より濃いか薄いか、を調べることができる。
 
エンジンを制御するコンピューター、ECUでは、アイドリングだとか、一定速度で走っていてそれほどエンジンの出力が高くない場合、このO2センサーからの信号を元に、ガソリンの噴射量を決めている。信号からは「濃い」「薄い」のデジタル的な違いしか分からないのだが、
 
14.7より濃い→噴射量を減らす
14.7より薄い→噴射量を増やす


という制御を常に繰り返すことで、14.7に近づけているのだ。アイドリングのときだと、14.3~15ぐらいの空燃比で常にうろうろしている感じ。かなり正確に14.7付近の空燃比を維持している。このようにある目標の数値があって、それに近づくよう、目標値と現状の値と比較して、調節する働きをフィードバック制御という。
 
すべての回転域で14.7を維持していれば排気ガスがきれいでよろしいのだが、やはりアクセルを踏み込んだときはきちんとパワーが出る12.5といった出力空燃比に近づけたい。だから、一定以上アクセルを踏むと、フィードバック制御を切って、もともとメーカーがセットして置いただけガソリンを増量する制御に切り替わる。
 
自動車メーカーが作ったECUは非常に優秀で、10万キロ走ろうが、アイドリングや低負荷域では14.7の空燃比を維持して排気ガスが汚くならないようになっている。このほかにも、加速する、エンジンブレーキをかける、一定の速度で走行する、氷点下でエンジンを始動する、とちょっと考えただけでも、さまざまな状況があるが、上に書いたような制御をうまく使いながら、きわめて「普通」に回っている。これってとってもすごいことなのだ。
 
Freedomはセッティングをしないことにはまともに走らない。ぎくしゃくしてしまうのだ。ノーマルECUのように普通に動かすには、かなりの労力が必要なのである。エンジンの状態は、始動から場合によっては9000回転まである。さらに、それぞれの回転数でどれだけアクセルを踏んでいるかでもエンジンの状態はがらりと変わるから、すべて場合にどれだけの燃料を噴射するのか、Freedomに教えてあげないといけない。
 
チューニングエンジンを前提としたFreedomだが、アイドリングのときぐらいは空燃比が14.7付近になるようにして、排気ガスがきれいになるようにしたい。国道を一定の速度で走っているときなど、あまりアクセルを踏んでいない場合は14.7で燃やした方が環境(エコ)のためにも良い。
 でも、もう少し薄く、16ぐらいでも調子よく回るのなら、多少NOxが多くなるが、燃費が良くなって自分のエゴを満足させるには良い。加速時には、アクセルを踏めばきちんと12台の空燃比となるようセッティングするのは言うまでもない。
 
ところが問題はそんなに簡単じゃないのである。なにしろ、エンジンが今現在、どんな空燃比で動いているかはなかなか知ることは難しい。本来ならば、プラグの焼け具合や排気ガスのにおいといったアナログ的な判断から燃料の濃さを調整するのだが、それにはかなりの経験が必要だ。バイクで走っていた人ならば簡単な作業かもしれないが、素人ではなかなか濃いか薄いかの判断が付かない。
 
ノーマルエンジンにも、上にも書いたようなO2センサーが付いているけれど、14.7より濃いか薄いかしか判断できない。とても12.5だとか16だとか、そんな空燃比を測定できる代物じゃない。これを知ろうというのが、後付けする空燃比計である。
 
空燃比計にも2種類あり、量産車に使われているO2センサーの出力をちょいといじって強引に空燃比を表示するタイプが一つ。これは安いが、14.7の理論空燃比付近以外の空燃比を正しく表示できるかは疑問。
 
もう一つは、リニア式と呼ばれる高い空燃比センサーを使って、空燃比10~20ぐらいの範囲で、0.1刻みで細かく測定できるタイプ。正確に空燃比が測定できる半面、値段が恐ろしく高い。セットで11万円ぐらいである。特にセンサーが高く、5万円もする。壊したら、大変なことになる上、センサーの寿命がある程度限られている。
 
空燃比計を取り付けると、暗闇の中で光明を見いだしたような気分になる。エンジンがどんな空燃比で回っているのかが分かるようになると、エンジンが不調のときも、原因を特定しやすくなる。高回転高負荷のとき、あまりにも薄い空燃比で回していると、ノッキングが出やすくエンジンブローにつながるらしいのだが、空燃比計さえチェックしていれば、安心して踏むことができる。昔であれば、こういったことはプラグの焼け具合から判断していたのだ。まさに「手探り」でセッティングを進めていたのである。
 
Freedomはこの空燃比計と連動して、現在の空燃比を把握しながらエンジンに最適なガソリンを供給する空燃比計連動機能が付いている。本来なら手動で燃料の濃さを調整すべきところ、Freedomが空燃比計の出力を元に、フィードバック制御をして燃料の濃さを調整してくれるようになる。さらに、フィードバック制御した結果から、勝手にセッティングを進めてくれる「学習」という機能もある。
 
空燃比連動機能を使うには1万円余分に払ってFreedom本体に追加してもらう必要があるし、空燃比計も法外に高い。けれどもその効果は絶大で、普通に走っているだけでセッティングがほぼ完了してしまうのだ。素人にとってこんなにありがたいことはない。


02センサーの働きと制御、フィードバック制御とはなんぞやとタイヘン勉強になる記事でございました^^

これから月日が流れセンサー等が向上して35のような制御方法へ進化してるんですネ!
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Posted at 2012/09/06 23:58:42

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この記事へのコメント

2012年9月7日 1:19
みんなみんな14.7を目標にしているわけではないことは当然として
Vプロにもある学習機能を使うということは、つまりは後追いの補正しかしないわけで
センサーに現れる前の状態を見越して加速増量なり点火時期なりを設定していなければ
本当にメリハリのあるレスポンスのよいエンジンにはならないということ

今日はそんなお勉強もしていました
コメントへの返答
2012年9月7日 7:04
ほぇー!!

先読みで設定!(驚き)

勉強不足です。。


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