
バッテリーから暗電流を測るのは面倒なので、ピカソさんのOBD2コネクタとユピテルのOBD2アダプターがどのように繋がっているのかを見てみましょう。
釈迦に説法ですが、しらばくお付き合いください(笑)。
写真の1枚目はピカソさんのOBD2コネクタ。台形の形をしており、最大16ピンを使用できます。OBD2コネクタには、長辺(左側)の下から上にかけて1~8、短辺下から上にかけて9〜16という番号が振られていて、それぞれの役目は以下の通り。
1. Vendor Option
2. J1850 Bus +
3. Vendor Option
4. Chassis Ground
5. Signal Ground
6. CAN (J-2234) High
7. ISO 9141-2 K-Line
8. Vendor Option
9. Vendor Option
10. J1850 Bus -
11. Vendor Option
12. Vendor Option
13. Vendor Option
14. CAN (J-2234) Low
15. ISO 9141-2 Low
16. Battery Power
細かい説明は避けますが、ここでVender Optionと記載されているピンは、各自動車メーカーが独自に好きな信号に使用してい良いとされるピンです。
4、5はそれぞれアースですね。
OBD2自体は、CAN、J1850、ISO9141の3つの方式に対応しているというのがわかります。
ここで、シトロエンのコネクタを見てみると、16個のピンの内、使用されている(端子が入っている)ピンは、
1. Vendor Option
3. Vendor Option
4. Chassis Ground
5. Signal Ground
6. CAN (J-2234) High
8. Vendor Option
14. CAN (J-2234) Low
16. Battery Power
です。
信号はCAN方式を採用していて、その他に1、3、8ピンを使って何かを診れるらしい。
一方、ユピテルのOBD2アダプタ、OBD12-FPで端子が入っているのは、
1. Vendor Option
4. Chassis Ground
5. Signal Ground
6. CAN (J-2234) High
7. ISO 9141-2 K-Line
8. Vendor Option
9. Vendor Option
14. CAN (J-2234) Low
15. ISO 9141-2 Low
16. Battery Power
になります(上下反転)。
この2つの共通部分が、実際にユピテルのポータブルナビが使用しているピンになるので、
1. Vendor Option
4. Chassis Ground
5. Signal Ground
6. CAN (J-2234) High
8. Vendor Option
14. CAN (J-2234) Low
16. Battery Power
となります。
16番のバッテリーパワーってのは、バッテリー直結の常時12V電源になりますので、ユピテルのポータブルナビがこの16番から電源を取っているとなると、常時電流が流れていることになります。
しかし、実際にはACCに合わせてナビの電源がonになったりもしているので、なんらかの制御をACCに連動して行っていることは明らか。
っていうか、
・ACCと連動してナビの電源がon offする
・ルームランプと連動してナビがon offする
という2つの挙動が同時に起こっているということは、電源を取るための信号がなんらかのバッティングを起こしていると思われます。
バッ直の16番ピンを利用しつつ、CANの信号やACCの信号をスイッチとして拾ってるんでしょうか?
というわけで、Vendor Optionとして設定されている1番ピンがACC連動の電源である可能性があると判断して、テスターで測ってみたところ、ビンゴ!
キーオフだと電流は流れませんが、キーをACCにすると12Vの電流が流れていました。
どうもこの1番ピンのACC連動電源と、16番ピンの常時電源の2つがある所為で、変な電源のon offが起こっているのではないか?と考えました。
ってことは、ユピテルのアダプターのコネクタを改造して、16番ピンを無力化して1番ピンの端子に来ているACC電源に入れ換えてしまえば、ACC電源を使ってナビが動くようになるはず。
そうすればルームランプと連動して一瞬電源が入るような怪しい挙動にならないのではないか?と考えました。
つづく。
ブログ一覧 |
クルマ | クルマ
Posted at
2015/06/07 20:27:16