信号待ちの停車中に車間距離を大きく取ると渋滞は発生するのか？

「停車中、車1台分に匹敵する車間距離を取ると渋滞の原因になる」と、
以前、ドラレコの動画にチョイと理解できないコメントを頂戴したワケですが、
何となく気が向いたので個人的な見解を書き連ねてみます。
文才は無いので悪しからず（笑）

とりあえず、コメント入れた方が具体的な数値を示してくれていないので、
一般的に有得そうな値を使ってみましょう。

例えば、車両の全長を4.5m／台としましょう。
コレが100台並んだら最低でも450m必要になります。
停車中の車間距離を2mとした場合、2m×99間隔＝198mになるので、
車列の全長は450m＋198m＝648mになります。

自分の場合には、時と場合によって停車中の車間距離は変えてますが、
特別混雑していなければ前車のタイヤがメーターコンソール越しに見える程度。
まあ、大体3～4mってトコロでしょうか。。。
速度が出易い国道で最後尾に付けた場合にはもう少し空けることもあります。

まあ、恐らく多分、車間距離の平均値というコトでコメント入れたんだと思うので、
車間距離の合計を4m×99間隔＝396mというコトにしておきましょうか。。。
車列の全長は450m＋396m＝846mになります。
車間2mに比べると198m（30.6%）増しになります。

この数値を大きいと思うか小さいと思うかは人それぞれでしょうけど、
その判断をする前にまだ判断材料が残っていて、
一般道での渋滞の基準は時速10～20km以下になった時と言われています。
走行中の安全な車間距離が2秒と言われていますが、
コレを距離にすると10km/hで約5.6m、20km/hで約11.1m必要になります。
40km/hでは22.2mの車間距離が必要になります。
5.6m×99間隔＝約554mで10km/hで移動する車列の全長は1004mとなり、
停車中に5m車間取ったところで大勢に影響はほとんど無いですね。
結局、前の車が加速して車間が開かないと加速もできません。

ちなみに198mを10km/hで進むとたかだか71秒です。
40km/hだと18秒。1時間は3600秒。1日は86400秒

台数がもっと増えれば影響は大きくなるという意見があると思いますが、
そもそも道路には交通容量と言うモノがあります。
信号なし1車線1時間当たりだと約2,000台だそうです。
コレを超えると渋滞が発生するそうです。
1,000台とか10,000台とかの車列だとその時点で容量オーバーですな。

信号渋滞の場合、1回の青信号で車列が捌ければ渋滞とは言わないようですが、
都市部だと100台の車列すら捌ける青信号はそんなに無いと思います。
だいたい、停車中よりも走行中のほうが車間が広いのですから、
通過できる台数を増やすためには走行中の車間を詰める必要があります。
この時点で追突事故→事故渋滞のリスクが増えます。
また、走行中の車間を詰め過ぎると前方が視認し難くなるので、
交差点内に取り残されるリスクも大きくなりますね。

あと、停車中の車間距離を詰めたときのデメリットとして、
緊急車輌が後ろから来たときに道路の端に寄せられない点があります。
車線の中央から2mの距離で寄せられる車両なんてほとんど無いと思います。
故に前の車両が進まないと道路の端に寄せられないワケですが、
緊急車輌に気が付くのは後ろの車両からというジレンマが発生します。
大型トラックでビタ付けしてるのは二進も三進も行かないでしょう。
車間を詰めると車列の全長は短くなりますが、
結局、動きに余裕が無くなって状況は悪化しますね。

その他のデメリットなどは過去にブログアップした通りです。


結論。
走り出せば停車中より広い車間距離が必要になるのだから、
停車中に乗用車1台分の車間距離を取ったところで文句を言われる筋合いは無い。
車間距離を詰め過ぎると事故のリスクなどデメリットが多く、
時間が大幅に短縮されるワケでもないから停車中も余裕を持ちましょう。
渋滞は、ほぼ交通量が原因なのだから基本的に連帯責任。
渋滞を構成している貴方の車両も原因の一端を担っています。
渋滞が嫌ならラッシュ時を避ければ良い。（←実践中）