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2011年04月18日

「大義なきM&A」疑問 パルコ問題、堤清二氏語る(日本経済新聞)

「大義なきM&A」疑問 パルコ問題、堤清二氏語る(日本経済新聞) 生活総合産業を大手流通業の中で一足早く標榜したセゾングループ。往時は西武百貨店、西友、良品計画など200社を束ねる日本を代表する流通集団だった。

バブルの崩壊で経営の一線を退いた創業者の堤清二氏にとって今の資本市場と消費社会はどう映るのか。イオンによるパルコへの資本参加、震災による消費の変質などについて聞いた。


■テナントの集積、相互に啓発

――1970~80年代にセゾンの成長と洗練されたイメージ発信で重要な役割を果たしたパルコの価値とは何でしたか。

「パルコは、単なる小売業の集積ではないんだというのが私がつくった時の考え方です。小売業に新しい風を吹かせました。テナントが集まって相互に啓発する。そして単独出店では採算が合わない店でも、集まって商圏を広くすれば、そういう店が欲しいという顧客が来ます」

「例えば海外のファッション関連書籍を集めた個性的な書店でもパルコに入れば経営が成り立ちます。各地の商店街は今、シャッター通りになり、そういう個性的な店は閉めざるを得ないが、パルコは昔の商店街の役割を補完できます」

「重要なのは単独の名店がどういう価値をもっているかを見つけ出す目を持つこと。そしてパルコ自体が消費者に対する発信力を鍛えることで、パルコを支持する店が増える。普通の大型店にはないきめ細かなノウハウがあります。資本の論理で乗っ取られると、それがなくなってしまいます。日本の消費文化にも影響することです」

――イオンが森トラストに次ぐ、第2位株主に躍り出ました。

「イオンは2月にパルコの了承なく、ファンドから株を買ったばかりです。そのイオンと(33%のパルコ株を保有する)森トラストが組んで経営革新とか役員の大幅刷新とか、まるで自分の会社のように言っているのは失礼じゃないですか」

「両社とも『名門』といっていい会社なのに。理念なく両社が結びついているようです。流通業界に関係していたものとして憤りを感じます。パルコの幹部にも『何やっているんだ』と言いました」

――イオンのパルコ株の取得は法にのっとって進めていますが。

「それでも倫理や良識を欠いている。ことに小売業というのは、倫理観みたいなものがベースになって、お客さんとの信頼感に基づいて成り立っているんですよ」

「製造業の場合は技術が優秀であれば、お客さんの顔が見えなくてもそれは適正な取引になりますわね。小売業の場合は消費者との信頼感に基づいて成り立っているわけですから、それはまずいですよね」

「私はかねて小売業というのは資本の論理と消費者の論理の境界に立っている『マージナル産業』という仮説を立てて、がんばってきました。しかし今の流通業界からは大義名分がなくなってきているように感じます。私としては一言いわなきゃいかんなと思っています」

――パルコもかつてのような輝きが薄れていませんか。

「やっぱり、マンネリになったのかなあ。このあいだ中期計画を持ってきました。これは何だと思って、満足できませんでしたね。計画には新しさがなく、普通の小売業が言っていること以外出てなかった。今だったら、被災地の仙台店で無料でテナントを出せるということをなぜやらないんだと思います。テナントあってのパルコですから」

――昨年パルコが森トラストの了解なく、政策投資銀行と資本業務提携したことが対立の引き金でした。

「パルコ側にも手落ちがあったかもしれません。事前に話して了解を得られたかどうかは分かりませんが。でも経営者としては言いにくいことは先にいわなきゃだめです」

――パルコが政策投資銀と提携したことは、資本の力で森トラストによる買収を防ぐ意味があったのではないですか。

「政府系の政策投資銀行は中立的ですからね。(企業への出資などで)ある業種を助けることで通常の銀行と違う役割を果たせるのもいいことだと思います。私にも責任があるかもしれません。(この提携の件でパルコから)相談を受けたとき、いいんじゃないかと答えましたから」


■高まる自治意識、日本再興のカギ

――90年代以降、セゾングループの主要各社は解体されてきました。それでもセゾンのつくった価値は社会に残ると思いますか。

「それは私の内部での戦いになります。片っぽうでは『祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり』というのがありますが、そうであってはいかんぞ、目の黒いうちはやれることはやれという思いの両方です。パルコの問題が出てきて現実に刺激を与えられています」

――東日本大震災の後、日本の経済や流通業はどう変わるでしょう。

「エネルギーの供給不足もあって、経済が2割くらい縮んでしまうかもしれない。日本を再建するには、いろいろな面を変えないといけません。これから国民の地方自治への意識が高まりそうですが、道州制を改めて議論し直す必要があるでしょう」

「小売業もこれまでの地域密着主義を、市町村のような今までの狭い単位ではなくて、もっと広い単位でつくりなおすような構想が求められると思っています。一方でこれから怖いのは、再編や寡占化が進んで産業界の多様性がなくなること。それと統制経済で自由が失われることだと思います」
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Posted at 2011/04/20 23:04:08

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