
バックランプ用としてよく利用されているバルブには
S25金属電極タイプとT20ウェッジ電極タイプおよび
T16ウェッジ電極タイプが多いかと思います。
これら元々装着されていた純正電球の明るさを知っていれば交換用として装着するバルブの
明るさが純正よりも明るいのかあるいは暗くなってしまうのかが簡単に評価できます。
まず、T20ウェッジタイプとS25金属電極タイプのバルブですがおよそ450Lm(ルーメン)です。
この明るさをLEDで実現しようとすると少なくとも5W以上のLEDである必要があります。
※LED発光効率がおよそ100Lm~80Lm/W辺りですので5W以上となります。
また、単に5W以上のLEDバルブで純正電球と比べて明るい物があるかというと決して単純
ではありません。
それは、市販品の多くが発光点の位置がフィラメントの発光点と異なる位置にあるために
反射板への照射特性が異なってしまうために光の広がりが得られなかったり、または単に
正面方向(バルブ先端方向)への光のみが強調されているだけの物であったりとフィラメント式
電球と同等の放射特性を持っているLEDバルブの製造が非常に難しいためお使いになる
器具とのバランスによって利用可能かどうかが決定されるといった要素があるためです。
その上中国製の廉価版に多く見受けられるxxW相当やxxW級、xxWクラスといった実際の
電力とは全く関係の無い数値を並べただけのバルブも多く販売されていることからこれらの
誤った表示に騙されないようにすることも非常に大切です。
少なくとも下記にあげた純正電球の明るさ(全光束)の数値を参考にしてこれと同等か
あるいは数値で上回るLEDバルブを選択されると無駄な支出を防ぐのではないでしょうか?
そしてそれはインチキ商品を輸入販売するバイヤーに対しても買わないことでそのような
商品を市場から一掃することになりますので皆さんの心構えも大切になります。
安いから、まぁいいか・・・といった甘い気持ちがこのような商品を市場に多く蔓延らせる
元凶にもなっているのです。
消費者も少し賢くなって売り手市場ではなく買い手市場を形成できるようにすれば安心
して購入できるようになるのです。
ウィンカーなどのT20シングルウェッジ球
W21W:460lm
制動灯などのT20ダブルウェッジ球
W21/5W:440lm/35lm
後退灯などのT16シングルウェッジ球
W16W:310lm
ポジションなどのT10シングルウェッジ球
W5W:50lm
ウィンカーなどのS25シングル金属ベース球
7506(BA15s):460lm
制動灯などのS25ダブル金属ベース球
7528(BAY15d):440lm/35lm
純正採用の電球の全光束は以上の通りとなっていますのでこれを参考にバルブを選択されると
純正球よりも暗い物をチョイスすることがなくなるのではないかと思います。
※ただし、中国製などの廉価版商品では全光束の表示が無いばかりか信頼性の保証が一切
されていないことを理解したうえで採用することになることをお忘れなく!!
全光束:単位ルーメン(Lm)で表され電球の周囲360度方向への光の総和を表す単位
結論としては現在販売されているLEDバルブで純正電球の明るさを上回る製品は無い!!
点光源としての明るさでは上回っていても反射板への照射特性に問題があり光の広がりや
実用上の利便性を考えるとLEDバルブに換装することはお勧めできない。
インチキ模式図ですが、LEDバルブに換装すると照射範囲が狭くなることを表した図です。

図中右側のようなバルブを製作すると照射範囲はそれなりに広くなりますが、発光点の位置が
純正バルブに比べて奥に引っ込んでしまうためグレア光が発生します。
基本は純正バルブと同一の発光点でバルブ後方へも十分な光量で照射を行うことです。
※簡単に表した模式図のために屈折角がインチキであることは承知しています。(^^)♪
ご参考まで
※バルブの仕様でリンクが正常に表示されなかったようなので再度修正しました。
S25ダブル球の仕様が誤っていたのでリンク先も合わせて修正しました。
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Posted at
2012/10/13 15:09:56