
みんカラメッセージに届いた一通のメッセージ。
PCJ広報の城さんから「1DAY OWNERキャンペーン」のお誘いです。
ニュースで知ってはいたのですが、マイディーラーにあまりお願いするのも気が引けたのでどうしようかと思っていたところでした。「PCJ広報のお客として、広報車を手配する」というので、それは面白いと申し込みます。
関東の方は、直接PCJからお借りできることもあったようですが、結論としては普通にマイディーラーの担当の人に、保有する試乗車を準備していただくことに。。
あれ?おかしいなぁ~?販売店の試乗車ではセールス推しになってはいけないからと、PCJが試乗車用意するって聞いてたんですけど・・・、まぁいろんな事情で販売店側が「協力」するってことのようです。
なんか、乗りたくても断られた人もいたようですので、ちょっとPCJと販売店網との連絡が上手く行っていたのか心配ですね。。
どんな理由であれ、(購入)希望者が「乗れない」ことがあってはダメな気がします。
日本の輸入車の中では決してブランド力も認知度もそこまで高くない前提で、そのへんのサービスまで欠けたらまずいと思いました。
まぁうちのディーラーは「販売ゴリ押し」なんてことはもちろん無いですし、そんな展開でも快く対応してくれるので、ホントありがたいことです。
で、予約日にワクワクしながら試乗に向かいます!(天気予報は大雨なのでテンションダウン・・)
308SWは代車やチョイノリで乗らせてもらったことはあったんですが、正直今までの街乗りではヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーの片鱗をつかむことが出来ずにいました。
スペックから想像するほどパワー感も感じず、良いクルマ感は確かなのですが、キラっと光る特徴的なものが少し弱い印象でした。
世の評論家の人はすごく良いという声も多く、ましてやこの1.2Lターボエンジンはインターナショナルエンジンオブザイヤー1.0–1.4ℓ部門9年連続のVW謹製TSIを抑えての1位、総合でもフェラーリのV8、AMGの直4、BMWのストレート6、そしてマクラーレンのV8よりも上という高評価!!
そんな絶賛の「良さ」を感じ取れない私がクルマ好きを公言する資格があるのかと・・・、なんとか308の良さを感じ取りたいと、決死の思いで試乗へと臨んだのです!大げさですね(笑)。
その真価を引き出すべく、仕事そっちのけで試乗コースを熟考した私が選んだのは、行ったことはないものの箱根級のコーナーが用意されていそうな「白山スーパー林道あらため、白山白川郷ホワイトロード(笑)」。。
今回は高速道でも存分に機能を試したいので、自慢のアクティブクルーズコントロールの説明だけ受けようと聞いてみますが、聞き出せた情報は、設定画面での設定がいるということだけ・・。
さらに、当然のようにETC割引の恩恵を最大限に活用しようと目論んでいたものの、ETCの機器が付いていません。。
ついでに頼りのナビちゃんも付いておりません。。。
・・・え~と、諸事情で仕方ないのは十分承知ですが、いつもの街乗りや旅行などで「使い勝手を試せる」ことが売りだったようなので、ETCはまだしも、高価なナビの使い勝手や実力を試せないのは購入の判断にならないのでどうかなぁ?とは思います。
想定外の状況ですが、仕方ないのでとりあえず出発。
(前日地図で色々調べたおかげで、大体のルートは頭に入っていて良かったです。。)
台風は過ぎたものの、予報は虚しく一日雨。
ちなみに今回の試乗車は308HB Allureになります。
現実的な購入候補としては最右翼ですし、何よりSWより軽く短い分の乗り味がどれだけ違うかに興味があったので、ようやくのテストドライブです。
早いですが、結論です!(笑)
ディーラーに迷惑かかっているからとか、世の中が絶賛しているとかいろんなバイアスがかかっていたとしても、「これは紛れもなく良いクルマ!」でした。
出発してすぐ、「あっ、軽い。」SWとは違う気がします。曲がっても、「短さ」を感じる軽快さがあります。
やっぱりHBいいなぁ~、しっくり来る〜、というのが正直な感想。
そして、高速の合流加速で十二分な力感。「これなら(GTじゃなくても)いいかも?」と、十分な感触をつかめました。
極めつけは、ホワイトロード(笑)の上りでのゆとりある動力性能。グイグイ登っていくパワーと、なのにゆったりとしなやかにロールしていく足回り。208みたいに跳ねることもなくしっかり4輪が設置してる感がハッキリわかります。
フォードGTみたいな絶対的なグリップ感はないですが、山道で「安心感」がある、これは結構良いです。
CGTVで田辺さんも「街乗りではわかりづらいが、高い速度域になるとしなやかさが出てくる」みたいなことを言ってましたが、(先ほど過去録画で再確認)それを実感します。
街乗りの速度域では、決してパワフルさを感じ取れなかった(SWですが)のが、高速域+山道のステージでは、「あ、自分だったらGTじゃなくてGT Lineでいいや〜」という、スペックや噂に違わぬ性能を確かに知ることが出来たのが今回の一番の収穫でした!!
簡易レポートは以上です、PCJ広報様!
では、通常の日記で今回の345kmの旅を振り返ります。
改めて感じるAllureのシートは少し固めでいい感じの感触です。208より座面も大きい感じですね。
ただ、縦方向が長くて、膝裏が窮屈な感じも多少あります。ファブリック地は少し滑りやすい気もしたので、やっぱりGT Lineのテップレザー+アルカンターラ仕様が理想的かもしれないです。若干腰のサポートが足りない気もして、シエロに用意されている?アクティブランバーサポート機能?がほしいかもです。
室内はやっぱり208よりゆとりがあります。大人のクルマのゆとりですね。
そして真っ先に気になるステアリングの質感がこのAllureは良い!!固く感じたSWと違うのか、208のナッパレザーと同様のしっとりした感触。感触さえ良ければやり過ぎ感のあった断面形状も悪く感じなくなります(笑)。
高速での軽やかな合流の後、今日のエネルギー補充のためにすぐに「ハイウェイオアシス川島」で遅めの朝食休憩。
なぜココか?それは、いつも私だけ
接待で美味しい思いをしていた例の飛騨牛一頭買のお店「馬喰一代」が出店しているから。これをまぁ、奥さんにも食べさせてあげたかったんですね(笑)。

まぶしい飛騨牛の看板!

そして美味しそうな店構えと肉の甘い香り(笑)。

飛騨牛最高の肉だという「最とび」ステーキ丼!ははぁ~(ひれ伏し)
そして、飛騨牛コロッケ。さすがの旨さです。

駐車場ではなぜかライバルのゴルフ7が隣に!?しかも同じ黒。ふふふっ、いい度胸ではないか、自ら比較されにやってくるとは。(絶対王者に対して上から目線)
しかし、親バカな贔屓目抜きでもやっぱりセクシー度では勝ってません?
やっぱりドイツ勢と違っておしゃれですよ、我がプジョーは(笑)。と、気分上々でSAを飛び出します。

と言ってる間に雨は本降りに。北上するほどキリもひどく、川のように水が貯まるとんでもない状況。(高速道の表示は50km/h制限!)せっかくの旅行的には最悪ですが、試乗に限っては雨の音や安定性など、劣悪環境下でテストするのもありですね。
まぁ、208よりホイールベースもある分(たぶん)、圧倒的に安定してます。全く不安感もなし。
そして期待のアクティブクルーズコントロールが真価を発揮します。
ホントにこれ前走車との距離を維持してなかなか自然に細かくアクセルとブレーキ、エンジンブレーキも駆使して速度を自動調整します。これは想像以上に便利で楽です!スバルみたいにストップランプまで検知するとか、最先端感はないですが長距離ドライブには結構効力発揮しそうです。
ただ、これまたマニュアル見ないとなんともですが、車間が50mくらいの設定でちょっと短いですね。。
あと速度差による制限があった気もしますが、たまにアラートが出て結局自分でブレーキ踏まないといけなかったので油断は禁物ですが・・。

雨音ですが、天井の音は208と違って全然しないですね。足回りも遮音が贅沢なのかかなり気にならない。唯一フロントガラスとドア側からの透過音がこのクラスの限界な気もしますが、この悪天候下では十分な静粛性だと思います。この雨だと、撥水コーティングしておきたいですね。。前が見えません・・。
あ、あと、リアガラスエリアが狭い。。SWでは感じなかったのに。バックミラーも広範囲が映る歪むタイプ?ちょっと違和感があった部分はここですね。
しかしまぁ、やはりじっくり試乗時間があると細かな部分が見えてくるもんです。面白いなぁ。

順調に白川郷で降りると、すぐにホワイトロード(言い慣れない・・)の入り口が。

ここまでの通算燃費は144kmで18.8km/L。高速中心ではカタログ燃費を圧倒します。ACCを使わないほうが伸ばせるかもしれませんが、GT Lineの燃費が18.1km/Lに改定されていたので、軽く20km/L超えてくるかもしれないですね。

なんでここで記録をとったかといえば、ココから例のスポーツモードに切り替えるため!

ポチッとな。見慣れた赤い光景です(笑)。

そして、ご覧のようにインター直前のトンネル抜けた瞬間から奇跡のように青空が広がり、絶好のワインディング日和になったのでした。
早速ゴー!

道幅は狭めですが、なんとも素晴らしい景色が続く素晴らしい道ですね〜!
スポーツモードのパンチも平地ではいまいちわかりにくかった上に、スピーカーの増幅エンジン音もいい印象はなかったのですが、所変わればなんとやら、なんか悪く無いです(笑)。
いや、音はどうせスピーカーから出すならもうちっと音質いじってでも官能的にしてもらいたい気もしますが、エンジンパワーのフィーリングには結構マッチして気分は盛り上がります。
「箱根の上りでも不足なし」という評価も嘘ではないと実感。いや、登る登る!私程度のドライバーにはこれで十分だと認識しました。208Allureの唯一の物足りなさである上りでの非力感を見事に埋め合わせる素晴らしい力感。
これならFBMの時に苦しいビーナスラインの上りも軽々でしょう。いいなぁ、これ。208にも110ps仕様のターボエンジンと6ATが載るらしいですが、理想的なドライブトレインでしょうね。

ところどころの展望台で景色を堪能しますが、ココすごいです!日本全国いろいろな景色を見ましたが、ここでしか見れないスケール感が確かにあります。キャッチコピーの「日本のジオパーク・・」とか何を血迷っているんだ、と思っていましたが、名に偽りなし。
狭いとはいえ、キャッツアイもなく、クルマも少ないので気持ちよく走れて楽しいですね〜。
私の運転では奥さんが酔ってしまうのでかなり控えめに走りました。Gメーター見ても0.5Gとか・・。
あと、どうですかね〜、好みによるんでしょうけどパドルシフトがステアリングコラム固定なので、ちょっと落としたい時にやりにくい事がありました。

この滝なんてなかなかのものです。スケールでは那智や称名、羽衣の滝とかに及ばないですが、見に来るだけの価値はありますね。

と、存分に満喫して下界のカフェで小休憩。時間の関係で合掌集落を見に行けませんが、このお店も170年以上の歴史を持つ合掌造りの建物を移築して改装したものらしいです。趣あります。オーナーさんもとてもいい感じ。
ネルドリップで入れるスペシャリティコーヒーも、自家製のケーキも美味しいです。お腹が空いていればポークストロガノフも食べたかったですね〜。

返却時間もあるので、そろそろ帰らないといけませんが、オーナーの方に聞いた展望台へ立ち寄ります。

おおっ、絶景!
昔バイクでは立ち寄ったこともありましたが、世界遺産登録前だったので、
これはまた落ち着いてじっくり来たいところですね〜。
総論、思っていた以上に、高速走行、山道での308は水を得た魚のようにイキイキとのびのびと走ってました。
スポーツモードでハンドルやレスポンスが変わっても、サスは変わらないので、ふしぎと穏やかなロール感や柔らかさも残り、力強く加速するのに乗り心地がカーペットの上を走るように心地よいしなやかさという二律背反(T社のHHじゃないですよ)の感覚は新鮮でした。この辺が、ドイツ勢とは違う真骨頂なのかなぁ?と思った次第です。
16inchのタイヤもいいんでしょうね。

今回のリザルト。十分な燃費性能ですね。
いや〜しかし参りました。CセグはBMW1シリーズに持ってかれたかと思ってましたが、プジョーの魅力を改めて再発見な感じになりました。(PCJの思惑通り?)

ディーラーへのお土産を買い、ガソリンを入れて戻ると、なんとGT Lineがあるじゃないですか!
うわぁ、カッコいいぞこれ。このLEDフォグ!このホイール!このマフラー!(ダミーだと知ってがっかりですが・・)

RCZ Rもあっさりと中古で並んでいますが、私的にはGTの性能や価格はオーバースペックなので、急激にこのGT Lineが次期愛車候補に躍り出てきたと感じてしまい、困ったものです(笑)。

まぁ、208に戻ると、平地では何の力不足もなく、5MTのダイレクト感はやはり楽しく、シートはカラダにフィットするため、まだまだしばらくは離れることが出来なさそうですね(笑)。
楽しい「1Day Owner キャンペーン」、PCJ、ディーラーの皆様、ありがとうございました!