
世の中がPLMで浮かれている頃(?)、仕事で行けない鬱憤を翌日のイベント「
ヨーロピアンスタイル&カーフェス(ESC)」にぶつけようと出陣。
初めてのイベントだということ、風光明媚な「あいち健康の森」が会場だということ、なかなか期待が高まります。

PLMも相当な酷暑だったようですが、そこは名古屋の暑さも負けていません。
5月だというのに日差しがきつい。歩く気力もいきなり萎えます。

早速、入り口にあるメガーヌGT Lineがお買い得価格で、今回一番グッと来た瞬間でした(笑)。

マカン様やFタイプ様もいらっしゃいますが、とてもブースに立ち寄って声がけする勇気を持てません。。(一体どうやってボクスターに試乗出来たのか自分でも不思議です。)

渡辺自動車様からも、F-typeはコンバーチブルもクーペもご用意しておりますのでお気軽に・・・と案内も来てましたが、とても敷居をまたげる雰囲気じゃないですよ。。

キレイなバルケッタや甘い革の香りがするGTVなどを眺めたりしながら、暑さと日差しで奥さんが弱っているので大した収穫もないまま退散です。
う~ん、暑いのは仕方ないにしても、かなり新車・中古車の展示商談会な雰囲気が感じられて、イベントとしてはもう少し楽しめる要素が増えてくると良いのかなぁ?第2回以降に期待ですね。

最寄りのイオンに逃げ込んだところ、何やら結構な人混みが。
おおっ、MIRAIです。皆さん興味津々って感じで、すごい集客力。これが今日本で一番興味を引くクルマなんでしょうね。。

内装は・・・、700万円のクルマには見えないです。。
ピカソの方がずっと未来的で洗練されてますよねぇ〜。最近流行りのフルタッチパネルも、テスラほど使い勝手は良くないでしょう。
あとは、イカツイ感じのヴェルファイア?とか、ノア?とか日本の売れスジ路線が集結してました。
私はその隅っこのVWブースにぽつんと置かれたゴルフ7に興味津々でしたが(笑)。
もらったカタログはゴルフ7とポロGTIのみと、トヨタの人も困惑のラインナップです。。
しかし、この程度では、PLMの代打として不十分だったESCの凡退に、更なる代打が必要です!

時刻は17:00過ぎ、ノーアポですが、通り道で気になってしょうがなかった「マツダトロエン」に例のクルマを見に行きましょう!

二度見してしまったこの看板。
どうやら昔のオートザムなどの多チャンネル時代にシトロエンを扱っていた名残りがそのまま残っているだけだそう。「今は取扱っていないんですよ〜」と、申し訳なさげに言われます。
まぁ、看板は寄るための口実だったので、とりあえず控えめにCX3見て良いですか?といろいろじっくり触ってみます。

現時点でのマツダの集大成らしく、デザインは凝縮感があってコンパクトでカッコいいと素直に思います。
運転席は割とタイト。足元も広くはないですね。良い意味の囲まれ感。
ただボンネットが見えないです。。全方位、ウインドウが狭いので見切りは悪そうですね。
マツダ自慢のドライビングポジション。意外に208ともそう変わらない感じで、むしろ208がんばってるんだなぁと感心。

ハンドルは大きいけど質感は良い。ドアが重くしっかりした音。細かい部分の質感も確かに良い。太いウインカーのクリック感や使用感は好みですね。
エアコンやマツダコネクトのダイヤルのクリック感は少し軽めで安っぽい。あと、シルバー加飾のツヤ感も落ち着きが足りないかな?
シートはかなり柔らかい。もうシトロエンの布シート(DS3比)よりさらに柔らかい!こんな柔らかくて長距離大丈夫かと心配になるくらいだけど、座る分には気持ちいいですね。たぶんこれが結局乗り味の柔らかさや静粛性につながっているような気もします。。
ヘッドアップディスプレイも見やすく、便利です。マツダコネクトで不評だったというカーナビも国産・パナソニック製になってまともに(良く)なったと、正直に言われます。
ただ値段も3万円台から8万円台に上がったようですが。。
内外装とも質感は確かに良いです。自分のポジションならリアも十分広くコブシ3つ分くらいとれる。リアシートも柔らかい。4人乗りなら十分でしょう。
通電してないのでラゲッジが開かず、おばちゃん(この場合、蔑称ではなく愛称です)がやって来て開けてくれます。
荷室はミニマムですね。家族4人分は厳しそうです。
一見のどうでも良い客に、精鋭の営業マンを付ける必要はないのでこの人だったのかもしれませんが、これが良かった。丁寧に説明をしてくれますし、クルマの話で「楽しく」会話できる、「クルマ愛」が感じられる人が良いですね〜。だからか、営業マンらしからぬ人の方が好きだったりします。若いお姉さんや美女である必要性もないです(笑)。
この辺りを牛耳る東海マツダさんの系列とは違う独立部隊のようなこのお店、「東海マツダさんに行けばフルラインナップが見られます・・」とか「東海マツダさんみたいなディーラー網はありませんが、価格やサポートで頑張れます!」みたいに、控えめに言うこのおばちゃんのところで買ってあげたくなります(笑)。
ラインナップも揃えられないので、すべてディーゼルとか。なんという潔さ!むしろ素晴らしい品揃え。ステキです。

そしていつものごとく「試乗車ありますけど、乗ってみます?」というお誘いを引き出し、図々しくもCX3とロードスターという最新のマツダを体感させていただくことに。

颯爽とおばちゃんがCX3を回してくれます。ロードスターもこちらもセラミックなんちゃらという絶妙な渋い色。この色が結構良いです!
ディーゼルらしい音といえばそうですが、気になるほどではないですね。
中に座ってしまえば、ディーゼルっぽい208ちゃんと似たような雰囲気の音で違和感なし。
公道に出て踏み込んでも、とにかく静か!!ほんとにディーゼルなのか?ただ、比例してパワー感も圧倒的という感じでもない(1500ccなんですね)。2.2LのアクセラXDとかだとやっぱり圧倒的なんでしょうか?気になります。
とにかく自然な出だし、自然な加速、「鋭い」とか「急」が付くような挙動がなく、むしろ「穏やか」。BMWのレスポンシブな挙動と真逆な感じです。
車重の割には軽やかで、そして国産らしからぬ重厚さというか剛性感も感じつつ、踏み込んで出てくるエンジン音も全然いい。ディーゼルっぽいうるささが少ないのは、音や振動を打ち消す装備をCX3から積んだ効果なのかもしれません。
お客さんで、自転車載らないか?ゴルフバック載らないか?となると厳しいので、CX5かアテンザ、むしろ例の軽自動車薦めるとか(笑)。マツダ車で荷物とか最優先するとは・・・。新型RX7より先にプレマシー出したほうがいいかもですよ、マツダさん。
パドルでシフトダウンも段付き感があって気持ちいい。
プジョーの6EATほど滑らかすぎず、むしろクルマらしくていいかも?
ブラインドスポットモニターはじめて体験しましたが、結構遠い距離から認識するので便利かもです。
総論。まぁ確かに質感も非常に良く、良いクルマですね。ただ上級グレードで、オプション盛ると軽く300万超えます。。Bセグクラスでなかなかの価格。う~ん、1.2Lターボ+6AT積んだら2008の方に行っちゃうかも。。
ディーゼルならではの圧倒的なパワー感が薄いのと、視界が悪いのがマイナス点でしょうか。

さて続いて、本日のメインイベント、NDロードスターです。
参りました。。
スミマセン、なんであんな細い目なんだ!フォルムはいいのに台無しだ!リアランプもなんであーなんだ!と完全に外野からヤジ飛ばす、身の程知らずの人間でした。ロードスターオーナー並びに、愛好家の皆様、謹んでお詫び申し上げます。
実物、カッコいいです。これお世辞抜きにホントです。
「なんだこれ、カッコいいぞ。」が第一声。
「すごい、コンパクト!小さい!」が第二声。

コンパクトなボディにセラミックカラーが凄く似合います。
ホイールの色までパーフェクトなカラーコーディネート。
買うならこのセットで良いです(笑)。
まさか、図々しくもシトロエン看板という小ネタだけで、カタログ奪取だけでなく、2台も最旬のクルマに試乗させていただけるとは・・・。ありがとうございます、大同店様。
もう、舞い上がっていたので細かいことは覚えてませんが、写真だけ撮っておいてと、奥さんに頼みます。ボクスター以来の、この満面の喜びを漏らさずに。
まず、分厚くないサイドシルを軽くまたぎ、腰を下ろします。
確かに低いけど思っていたほどではない。BRZもそうでしたが。。エリーゼのほうが低い?フロントフェンダーがありえないくらい盛り上がっているので、視野にものすごく入ってきます。そうでなくても、CX3より見やすい(笑)。窮屈さもなく程よい包まれ感。マツダシリーズのコックピットの共通感が違和感もなくします。(ある意味特別感もないですが・・)
ハンドルデカイかなぁ。もうちょい小径でもいいような。。シフトノブもコンパクト。そして短い(笑)。笑っちゃうショートストローク。そして明確にエリーゼより入りやすくわかりやすい。
エンジンかけます。ブォン!いい音!ポルシェみたく周りを気にして恥ずかしい思いをすることがない日本らしい奥ゆかしい主張。
これまたポルシェのような圧倒的な剛性感や節度感はさすがに望めないものの、重いとも軽いとも何も違和感を感じずに、初めてでもなにもなかったようにつながるクラッチ。普通の感覚で慣れた下の方でつながるクラッチです(笑)。
なんて楽ちん。ストレスフリーな発進。先ほどの試乗コースを覚えたので、自由にアクセルを踏んで、加速を満喫。

楽しい!気持ちいい!エンジン音が心地よい!
何ですかこれ、これがロードスターというものか!
もう気分は「Be a driver.」ですよ。マツダの思う壺に見事にはまっています(笑)。
308のあの人工的なエンジン音じゃやっぱダメです。。
この自然な心地よさ。バイクで感じるような気持ちよさ。最高です!
背伸びし過ぎることになるエリーゼやボクスターでは絶対に味わえない等身大の無理のない一体感?
普段着で平常心でいられるような自然体の良さ。でしょうか?はたまた、気軽に履けるスニーカーのようなフィット感。ハイテクなシューズでも、イタリア革を職人が仕上げた革靴でもなく、ワールドスタンダード足りえるコンバースのような軽快さ。(褒めています)
こちらの1500ccエンジンも圧倒的なパワフルさではないのですが、CX3より一体感が感じられる加速です。そしてすごく作りの良いクルマに乗っている感じがうれしくてワクワクします。
208みたいに5→6に上げろ表示が出ますが、普通に6速まで使えます。エリーゼもですが、低速での許容範囲が広いこと。日常使いに肩肘張らない懐の深さがこれまた心地良い。
でも、シフトが気持ちいいので、無駄にシフトダウンをして加速したくなります(笑)。街中で、タダの交差点でほんとに楽しい。NA型の良さを知りませんが、この手に余らない軽快さ。たまりません。軽いんだけど、やはりこちらもしっかり感を感じます。良いクルマ感。これは確かに本物です!
シートは思ったより高い?レバーははめ殺しで固定式のようです。シート角度は変えられます。
そのせいか、頭の位置がフロントウインドウに揃うような高さで、風が頭の髪の毛を波打つように撫でながら通過します。
かと言って幌閉めても手のひら3枚分は確保できるので、先代コペンのような狭さはないです。クローズドでも全然OK!
しかも幌の収納が座ったままで簡単に出来て、これはずばらしい!問題はうちの車庫に屋根がないことくらいです。

ドリンクホルダーも鍵付き収納もついていたれりつくせり。
とにかく視界良好、乗り心地よし。歩道の段差すらショック無くカーペットでも敷いてあるかのよう。なめらかです。
ダメだこのクルマ楽しい。長く楽しめそう。もっと楽しみたい!ほしいぞ!!困るぞ!
こうやってロードスターは25年間脈々と続いてきたんですね〜。
ロードスターの売上がそれほどでもないとかニュースがありますが、それでも次代に繋がっていくんだろうなぁと思いました。うちに屋根付きガレージがあれば本気で考えてもいいかも。。
その代わりに、売れてくクルマはディーゼルがほとんどとか。すごいぞマツダ!
今、日本で最も勢いがあり、クルマづくりに最も真摯に取り組んでいるように感じられるマツダ。

もう本当に、NDロードスターにすべて持って行かれました。
マツダ大同店様、ありがとうございました!