世界陸上をTVでチラチラ見てると魅力的なお顔の選手が多いですね〜!
まずは最初に撃ちぬかれたアリソン・フェリックスさん!とっても笑顔が魅力的なアメリカの選手です。
ロールモデルと陸上選手の間で。アリソン・フェリックスという生き方。
【2015年8月25日 Number Web】
世界陸上、オリンピックと取材してみて、アリソン・フェリックスほど、「ロール
モデル」であることを意識しているアスリートは、なかなかいなかった。
ロールモデル。日本語にするならば、生き方の手本となるような有名人のこと。
アメリカではアスリートに対して、「ロールモデルであって欲しい」という社会的な
要請が強い。
では、なぜフェリックスにそうした要素を感じるのか。
完璧なまでの身だしなみ。会見ではいつも抑制された笑顔を浮かべ、「正しい回答」
を口にする。
アリソン・フェリックスこそ、21世紀のアメリカのロールモデルだ。
フェリックスは早熟にして、息の長いアスリート生活を過ごしている。
国際舞台で大きな活躍を見せたのは、わずか18歳のとき。2004年のアテネ・オリ
ンピックの200メートルで銀メダリストになった。
彼女の「スペシャリティ」は200メートルにあり、世界陸上では2005年のヘルシ
ンキ大会で19歳にして200メートルを制した。「アリソン時代」の幕開けである。
勝者への敬意の裏に、隠しきれなかった悔しさ。
2007年の世界陸上大阪大会ではすでに第一人者との呼び声も高く、21秒81のタ
イムで優勝。しかし翌年の北京オリンピックでは、200メートルでベロニカ・キャ
ンベル=ブラウンに苦杯を喫し、銀メダルに終わる。
このときのフェリックスの表情が忘れられない。
勝つはずのレースだったのに、負けた。それでも、私は勝者に敬意を表し、微笑
まなければならない――。
フェリックスは悔しさを隠しきれなかった。そこからである。私がアリソン・
フェリックスに人間味を感じるようになり、注目するようになったのは。
ロンドン五輪で優勝して見せた心からの笑顔。
2009年の世界陸上ベルリン大会ではキャンベル・ブラウンに雪辱を果たす。
そしてターゲットとしていたロンドン・オリンピックを迎えた2012年、フェリ
ックスは絶頂期を迎えた。このシーズンには60メートル、100メートル、200メー
トルでそれぞれ自己ベストをマークし、ロンドン・オリンピックの本番では、ジャ
マイカ勢、そしてアメリカのライバルたちを抑えて念願の金メダルを獲得した。
あれほど充実感にあふれたフェリックスの表情を見たことはない。アテネから8
年の歳月が流れ、ロンドンでようやく金メダルを手にした笑顔は素敵だった。
10年以上世界のトップにいる女王が“ダブル”に挑む。
そして2015年、北京。フェリックスは新しい挑戦を計画している。今季、200
メートルは世界のベストタイムをマークしているが、200メートルだけでなく400
メートルにも出場する意向を示している。
欧米のメディアは、フェリックスのこの挑戦を「200-400の“ダブル”にチャレン
ジ」と表現している。
200メートルと400メートルの両種目を走るのは大会スケジュールを考慮すると、
体力的にかなり厳しいものになるはずだが、今回の世界陸上でフェリックスはこの
「偉業」に挑む。
世界陸上、オリンピックを振り返ったときに、200と400の両種目を制覇したの
は、1996年のアトランタ・オリンピックで、マイケル・ジョンソン(アメリカ)が
達成して以来、誰も成し遂げたことがない。
フェリックスの200メートルでの金メダル獲得の可能性は高い。そして400メー
トルでも今季のベストタイムをマークしているマッコロリー、オリンピックの金メ
ダリスト、リチャーズ=ロスが世界陸上で代表入り出来ず、フェリックスは優位な
立場にいる。
10年以上にわたって世界のトップに君臨してきたフェリックスは、新たな伝説を
作ることが出来るだろうか。
Posted at 2015/08/27 06:57:37 | |
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