• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2017年10月19日

キャンバー角度に関する考察

キャンバー角度に関する考察 このタイトル画像見ると「またか」と思われる人がいるかも知れませんが、今回キャンバー角度に関して考えてみました。
サーキットに集まる車の多くが、コーナーリング時の旋回性能を上げる目的で、キャンバー角度をいわゆるネガティブに調整しています。

自分もフロントに関しては約3.5度にしていますが、3度未満で良しとしている人から、4度以上付けているのにまだ足らないという人までいて結構幅があり、どの辺が正解なのかはハッキリしません。

ちなみに昨日外したタイヤをみると・・・、明らかに外減りしています。結果から見るとまだまだ角度不足といったところでしょうか。



ただ、じゃあ何度が正解? と言われても誰も答えられない。サーキットの特性、速度域、バネレート、トレッド幅、タイヤ特性、空気圧・・・と様々な要因で解が変わってくると思われます。
中でも大きなファクターでありながら定量的にはかれないのが、「タイヤのよれ」です。

図のように路面に正対するタイヤは直線では良いものの、コーナーではGによってタイヤのよれが発生し接地面が三角状になってしまい、グリップ力が減少します。
さらにコーナリング中は車体がロールすることで、なおさら外側(ショルダー側)に荷重がかかり内側が使えない状況が発生します。



従ってキャンバー角度は、タイヤのよれ分① + 車体のロール分② を打ち消すだけ必要になると思います。

しかしここで自問自答、常にコーナーを曲がっているわけではないし、今以上に大きな角度を付けるとトラクションのかかりやブレーキング時に不利なのでは? ①はコントロールできないけど②は足回りを固めることでコントロール可能 → だからサーキット仕様はハイレートなスプリングでロールを抑え、その分極端に大きな角度を必要とせず、直線でのデメリットを軽減しているのでは?(ロールを抑えると車が安定するとは正にこのこと) と考えるようになりました。

ここから②についてですが、自分の車がコーナーではたして何度傾いているのか? 定量的に把握していません。



画像から求めるのも確証が持てないので、例によって計算で求める方法を考えました。
まず横Gのない状態では、左右に1Gがかかっています。(左右約323kg)



これがコーナリングで最大のGがかかった時には外側が2Gに、内側がゼロになると仮定します。何故かというと、最大に傾くケースをインリフトしそうな瞬間とすれば、外側にはフロント配分の重量(約646kg)全てが乗っかってくると考えられるからです。内側はリフトするんだから1Gからゼロとなりスプリングは自由長に戻ります。



バネレートが判っていれば、かかる重量でどれだけ縮むか(伸びるか)も判るので(バネはリニアに動く想定)、これが図のような円周上の移動距離と見なせば、円周との比で角度が計算できます。

細かい計算は下の通り、中学校の算数レベルです。円周の直径はタイヤ間のトレッド幅ではなく、サスペンションのアッパー部分の距離としています。
ここで詳しい人なら、「そんな円運動ではなく、車軸より下にあるロールセンターから車の重心までを半径として動くはず」と突っ込まれそうですが、結果は近いものになると思います。



以上のような考え方と条件から、バネレートの変化と、車の傾き(敢えてロールとは言わない)の関係を計算すると次のようになります。



表よりもグラフの方が判りやすいですね。80%ラインはいつもインリフトするわけじゃないし、実際はスタビ効果もあるので、見るべき目安として引いています。



このグラフが概ね正しいとするとストリート仕様のスプリング(9kgf/mm未満)で3度程度のキャンバー角度を付けた状態では、車体の傾きを補正するだけでも不足していて、タイヤのよれ分を考えると全く不足ということになります。
そんな考えで自分はフロントスプリングを11kgのものに交換しました。80%ラインを見ると現在のキャンバー角度3.5度に対し、車体の傾き分は2.5度、タイヤのよれ分って角度にしたら2-3度くらいありそうですが、普段乗りとの兼ね合いでこの辺かなという結論です。少なくとも角度付け過ぎではないし、バネも硬すぎではないはず。



余談ですが、この不明のタイヤのよれ分は何度位なのか? 扁平率やサイドウォールの強度、空気圧で変わるでしょうが、タイヤメーカーは知っているはず。
変人扱いされるのを覚悟で、3大メーカーのコールセンターに訊いてみました。
すると、結果は、・・・・・・やはり変人扱いされました^^;。
コールセンター要員では無理がありますが、レーシングチームのサポート部隊ではデータ化しているように思います。その上で温間でのタイヤ温度を外、中、内で計測し結果から合わせ込むのでしょう。そうだ、身近に最大メーカーに勤めるアマチュアレーサーがいたなぁ。今度いっぱい質問してみよう。
ブログ一覧 | スイスポ | 日記
Posted at 2017/10/19 05:14:32

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

今日の昼メシ🍛
伯父貴さん

さすがペイペイ銀行 ハゲ電のナカマ
別手蘭太郎さん

去年の冬のボーナスの健康保険料と今 ...
京都 にぼっさんさん

【強制課金】自動車税【懲罰重課】
akotan986さん

悪くはない、でも ・・・ って感じ ...
P.N.「32乗り」さん

6/6)皆さん、おはようございます ...
PHEV好きさん

この記事へのコメント

2017年10月19日 7:39
沈み込むとキャンバーが付いて来る素敵な脚・・・
マルチリンクってやっぱりすげぇ・・・(遠い目)

最近自分もセッティングの見直しで計算したんですが、
バネ下重量差っ引いて申し訳程度のレバー比も加えるべきでは?
(610kg-40kg[バネ下])*1.03[レバー比]=293.55kgf[片軸あたり]
ブレーキング姿勢になるとリアの荷重もズンドコ乗ってくるので更に倍!(違う

余談ですが、swiftバネは例えば2Gをガチーンと入力した場合2Gを超えた所まで沈んでからより戻しているらしいです。(更にキャンバー角必要になるです?)
人間ってそこを感じ取っちゃうらしくてもっと硬く!もっと硬く!ってなるようで・・・。
HYPERCOが硬いように感じるのはより戻しが無いから、本来必要だったレートにできるのだと聞きました。
道がキレイなサーキットだと良いんですけどね、ラリーなんかじゃ使わないらしいです(車が壊れるから)

・・・はい、全部モンスターで仕入れた情報ですwww
コメントへの返答
2017年10月19日 21:47
貴重なコメントありがとうございます。
マルチリンクは設計からコストをかけてよい車に与えられるのでスイスポには望めないですね。

ご指摘はどれもごもっともでございます。
レバー比は1に近いしバネ下引く分、リアの荷重も乗るという足す分もあるのでこの際、話を単純化するために無視しましょう^^。
ブレーキ残しながらハンドルを入れる際、確かに考察以上の荷重がかかるかと思いますが、インフロントにもかかるので傾き的にはどうでしょうかね。
もしもアウトフロントに車重のほとんどが乗るようだと、考察以上の傾きがあり得ますがその前にスピンしているように思います。

swiftバネの話は一旦沈んでより戻すのであれば、バネに対する入力がそうなっているのではないかと思います。
HYPERCOより柔らかく感じるのは、沈み始めがレートよりも低めで途中からレート通りになるからだと思います。
その方が細かいピッチングなど上手く処理できそうですね。HYPERCOは頑なに全域レート通り、が売りなので小さな入力でも反応が強く感じられるのだと認識しています。
2017年10月19日 19:20
す、凄い…

僕は計算出来ませんが😅

外べりなので、キャンバー付けます!

現状の3°から4°へ…
コメントへの返答
2017年10月19日 22:02
お、さらにキャンバー付けるんですね。

コーナリングでの効果は絶対あるはずです。
それでも外べりするでしょう。

4度以内の調整で理想形になるとすれば20kg以上のガチガチバネにする必要があるように思います。
サーキット専用車じゃない限りやりたくないですよね。
2017年10月20日 14:30
詳しい考察ですね!すんごい!
おいらが持ってるフェリオだと、フロントは4度半付いてました。
丁度良かったかなーと。
町乗りは割り切ってて、ホイールごと換えてたのであんまり片減りは気にしてませんでした。
まあ、車体も違えば、足の形式も違うし、タイヤも最終的には235なんて履いてみてたので、どうかとは思いますけど、参考までに~。
コメントへの返答
2017年10月21日 3:36
まえごんさんこんにちはー。

今回バネレートによる車の傾きとキャンバー角度がテーマですので、4度半で丁度よかった、と感じたときのスプリングがどれ程の硬さだったかもセットで知りたいです。今度お会いした時にでも教えてください。
もしも6,7k程度だったとしたら私の書いていること崩壊ですね(笑)。
2017年10月20日 22:53
マァ〜〜詳しい分析(^∇^) すごっ!

FFでサーキットは初めて(自分の愛車では)
なので、良く解りませんが、リヤアライメント
決めてから、フロントいじって タイヤの具合で
アライメント決めた方が、コーナーリングスピード
上げれる感じだね〜

まぁ、サスは奥深く 微妙な数値で (もち前後タイヤでも)
いろいろな仕上げが出来ますから.自分に合った感じを見つけて行き、
乗りこなして行くしかないね〜


サーキットの種類、平均スピードでセッティングは変わります!

コメントへの返答
2017年10月21日 3:56
そうですね。
サス含めた足回り全体に話が及ぶと奥が深すぎて、調整も無限のように思います。

なのでレーシングチームなどでは、条件に合わせた理論武装と豊富なバックデータに基づいて車をセットした上で、実際に何度も走行しては各部を最適化してゆくと思います。

年に数えるほどしか走らない素人にはとうてい出来ない試行錯誤、ある程度決め打ちするしかないのでつい考えてしまう次第。
2017年10月21日 9:47
数学はサッパリなので頭が痛くなってきました😫


でもなんとなーく、ふわ~っと解る気がしますw

この前、2日間走ってリヤの外側(左側)4㎝位溝が無くなりました😓

近々、キャンバーシムを換えてみて、

タイヤサイズ違いも試す予定なのでどんなもんかお楽しみに😉
コメントへの返答
2017年10月21日 13:16
当方の戯言より、しもさんのように色々試して判断する方が正しいアプローチでしょう。
その結果の情報共有は参考になります。

今回外したタイヤの代わりにフロントだけ、値段につられ反則なあれを入れました。

GGコンパウンドって各段に柔らかく感じるので空気圧は高め(温間ターゲット2.5位かな)にセットという情報がこちらの整備士さんからもありましたよ。
2017年11月16日 12:37
ブログあげられないのでこちらに連絡しました。笑
流石に速いですね。りゅうじ君にはほんの少しだけですから凄いですね。流石です。
ベスト更新おめでとうございます。㊗️
コメントへの返答
2017年11月17日 0:24
もっと頻繁にブログ書こうという気持ちはあるんですけどねー、なかなか実行が伴わず・・・

励ましのお言葉有難うございます。
それに乗せられて、もう少しこの世界で頑張ってみるつもりです。
2017年11月17日 0:49
勝手に15代目さん、しもさん、パワクルさん、りゅうじ君を九州スイフト4皇と呼んでます。笑
コメントへの返答
2017年11月17日 1:01
光栄ですけど、おこがましい感あり。
何らかの年齢ハンディ貰わないと。
パニクったらブレーキとアクセルを踏み間違えると心配しているドライバーです(^-^)/。
2017年11月17日 1:09

九州スイフトサーキットでは必ず上位に出てくる4人様ですから。実際、4人様が盛り上げてる感がありますから、側から見ててもどうだったか気になります。
見た目若いから大丈夫ですよ、パワクルさんは。笑
ガンさんみたいになられて下さい。
ロードスターカップで最速は還暦をとっくに過ぎた工藤さんですから、年齢はあまり関係ないかと。笑
コメントへの返答
2017年11月20日 19:49
やっとブログ更新しました。

そちらにもコメント、有難うございます。

プロフィール

「[整備] #RS3 エアフィルター&プラグ交換 https://minkara.carview.co.jp/userid/858803/car/2988341/6626606/note.aspx
何シテル?   11/13 18:19
2006年からスイスポ(ZC31S-1型)を弄り倒し、2020年までオフ会やサーキットで非常に楽しませてもらいました。 特にサーキットでタイムを削るために、D...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/6 >>

1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     

リンク・クリップ

フォグランプベゼルを完成させて・・・ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2016/06/05 13:24:37

愛車一覧

アウディ RS3 アウディ RS3
ずっと憧れていた車です。 車のデザインの好き好きは人それぞれでしょうけど、このRS3の外 ...
スズキ スイフト スズキ スイフト
普段乗り、カミさんの通勤用に購入 コスパの良い車だと満足しています。 ノーマルのまま乗り ...
スズキ スイフトスポーツ ツイプト君 (スズキ スイフトスポーツ)
早いもので我がツイプト君をセカンドカーとして乗り出してから15年目となりました。途中ブロ ...
フォルクスワーゲン ゴルフ (ハッチバック) フォルクスワーゲン ゴルフ (ハッチバック)
ということで新たなメインカーです。 ダウンサイジングターボの低回転からの太いトルク+7速 ...

過去のブログ

2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation