念願の紀伊半島に行ってきました。
紀伊半島自体は過去に何度も行っているのですが、ハイドラを始めてからは初の本格攻略となります。
そこに苦難の歴史あり。
2014年 12月
突然の大雪に見舞われキャンセル
2015年 3月
大雨で龍神スカイライン崩落、仙人風呂水没からの前倒し終了もありキャンセル
7月
台風で土砂災害が多数発生し、大動脈の国道168号も分断で前日キャンセル →能登半島へ
9月
国道168号、7月以降全面通行止めが解除されずキャンセル →生月島へ
9月に断念して以降は、川湯温泉の仙人風呂の開催に合わせて12月まで引き伸ばしました。
川湯温泉 仙人風呂 とは?
出典:
「旅と温泉の無料写真素材 おんふぉと」
和歌山県田辺市本宮町川湯。
この付近の大塔川は、河原を掘ると温泉が沸くのだそうです。
夏の間は、水着とビーチサンダル、そして
スコップ持参がこの温泉の入浴スタイル。
そして川の水量が少ない
冬季限定(12月~3月)で、大露天風呂 仙人風呂が開催されます。
日本一の広さを誇る無料の露天風呂で、写真を見るだけでもワクワクします。
構想1年の旅。
それでは今回の旅レポ…の前に、ちょっとしたプロローグを。
11月21日(土)~22日(日)
真っ白な世界。
ここは?…どこだろう。
何も見えないけど、たぶん富山県。
立山の麓に位置する称名滝を目指して来ました。
弥陀ヶ原から流れ込んだ水は、350mという日本一の落差を流れ落ちます。
8月のお盆休みを利用し、長野県側からアルペンルートを通り抜けたものの、時間の都合で称名滝を断念。
そんな夏の忘れ物を受け取りに。
ハイドラの観光名所CPは、丁度ここで取れました。
あとは1km先の滝を目指して歩みを進めま…す?
どう見ても追試確定です。
おしまい。
まあ一番の目的は、岐阜県の道の駅コンプであり、それは無事に完了。
ドライブ的にも楽しかったのでOKです。
そう、楽しかったのですよ。
途中までは。
給油リセット後、撮影時での走行距離が 520km
残量による走行可能距離が 534km
合計すると
1,054km
タンク容量が 44Lなので、概算で
24km/Lとなります。
この数字はダントツの自己最高記録なのですが、全く喜べません。
2日目の朝、上り坂を走行中にノッキングが発生しました。
大きな振動と共に加速が失われるのですが、必ず起きるというわけでもないので、ノッキングが起きなくなるまで何回もアクセルを踏み直します。
慌てて岐阜県の東海マツダに駆け込んだものの、その場での原因究明は難しそう。
地元ディーラーに入庫の約束をし、帰ったら暫く預ける事になりました。
問題はどうやって帰るか?
当初は平坦な道であれば普通に走れると思っていたのですが、伊勢湾岸自動車道を走行中にノッキングが頻発。
最悪、走行不能もありえるので、不可避の区間を除いて基本的に高速道路を断念。
その結果、18時頃の帰宅予定が、21時にもなってしまいました。
細心のアクセルワークを余儀なくされた結果、皮肉にも上記の高燃費に繋がったというわけです。
翌日、ディーラーに向けて出発すると、最も危惧していた事態が発生します。
前日あれだけ酷かった症状が全く出ません。
ああ…面倒なパターンですね。
再び症状が出るまで暫く様子見とか、そんな感じになりそう。
そして預けてから2日後、ディーラーから連絡があり、症状が再現せず依然として原因不明とのこと。
完全に面倒なパターンか…と思っていたら、全く予期せぬ言葉が。
「エンジンを載せ換えることになりました」
1日目 … 12月11日(金)
出発当日の午前3時前。
左が本州四国連絡橋公団、右は南海フェリーの公式サイトです。
季節外れの大雨で、
明石海峡大橋が通行止めとなり、徳島~和歌山間の
南海フェリーは欠航。
この世に神様が居るとしたら、何が何でも紀伊半島に行かせたくないようです。
でもこっちも意地があります。
遠回りだろうが瀬戸大橋経由で行きます!
姫路辺りから次なる試練。
ワイパー意味なしの猛烈な豪雨で、殆ど前が見えません。
神はどこまで試練を与えるというのか…。
逆に考えよう。
この試練を乗り越えると、きっと良い事がある!
奈良県に入る頃には、すっかり天気も回復しました。
北山川沿いの国道169号だったかな。
実際は写真の印象よりも大きく、とても鮮やかに感じる虹でした。
驚いたのが道路事情。
バイパス整備が進み、まるで高速道路の様相。
以前の酷道の面影は全くありません。
熊野本宮大社
全国3000社ある熊野神社の総本宮。
今回の旅、目的の一つが熊野三山の参拝です。
熊野三山とは、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の総称。
写真手前から数字の順番で参拝します。
③ 西御前(結宮・第一殿)夫須美大神
② 中御前(結宮・第二殿)速玉大神
① 証誠殿(本宮・第三殿)家津美御子大神
④ 東御前(若宮・第四殿)天照大神
⑤ 満山社 結ひの神(八百萬の神)
わかりやすい案内板があるので、予備知識なしでも大丈夫でした。
大斎原(旧社地)
日本一高い 33.9mの大鳥居と、空一面に鳶の群れ。
1889年(明治22年)の大洪水で流されるまで、ここに本宮があったのだそうです。
正直、現在の本宮よりも厳かな雰囲気を感じます。
この日の予定はこれにて終了。
あとは約5kmの位置にある、川湯温泉の旅館を目指します。
大塔川は溢れんばかりの水量で流れも速く、仙人風呂は場所すら確認出来ず…。
瀬戸大橋で迂回したため、予定の走行距離を大幅にオーバー。
2日目 … 12月12日(土)
翌朝の大塔川。
前日の夜は気付かなかったのですが、仙人風呂の痕跡を発見。
旅館の人曰く「復旧には早くても1週間は掛かるだろう」とのことで、2泊3日の滞在中は厳しそうです…無念。
熊野速玉大社
気を取り直して、熊野三山を続けましょう。
和歌山県新宮市にある熊野速玉大社ですが、実はここには初めて来ました。
世界遺産、
紀伊山地の霊場と参詣道の一部として登録されています。
そして熊野三山のラスト、熊野那智大社に到着しました。
申し遅れましたが、今回の旅のパートナー。
そうなんです、結局エンジンは間に合いませんでした。
スズキアルト?
マツダキャロルです!!
エンブレムとかエンブレムとか、全然違いますよ!(笑)
最初に不調を伝えた時は代車の空きがなく、申し訳なさそうに軽でも大丈夫か尋ねられました。
正直全く問題ない、というかむしろ歓迎。
ただ、その時はエンジン載せ換えによる長期化など想定外。
一応、代車の酷使に問題ないか確認したところ、長距離だけど軽で大丈夫?と、逆に心配をされてしまいました。
今回の一連の対応で、ディーラーへの好感度は鰻登りです。
熊野那智大社
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町、自然豊かな那智山の中腹にあります。
ここも速玉大社同様に、世界遺産の一部として登録。
厳かでありながら、熊野三山の中で最も活気と華やかな雰囲気があり、参拝客の多さも頷けます。
三重塔と那智の大滝の有名な光景。
せっかくなので滝の近くまで行ってみましょう。
この長い下り坂の先に、飛瀧神社があります。
この神社は本殿を持たず、大滝を飛瀧権現という御神体として祀っているそうです。
大雨の後だけあって、間近で見る滝はまさに大迫力。
那智御滝拝所に居ると、飛沫を被るほどでした。
燈明崎
お次は捕鯨の町、太地町の燈明崎に来ました。
若干胡散臭い?歩道ですが、200m程なので歩いてみましょう。
山見台のある開けた場所に到着。
周囲を木に囲まれているので展望はイマイチですが、勝浦温泉方面を撮影。
山の上に見えるのは、ホテル浦島の山上館…かな?
このホテルの那智勝浦温泉 大洞窟風呂・ 忘帰洞は、いつか入りたい温泉リストの上位です。
余談ですが、現在の紀伊半島には活火山がなく、そもそも地質的に火山自体が存在しないそうです。
それなのに、数多くの歴史の古い温泉があります。
源泉の温度は総じて高く、川湯温泉に至っては少し掘っただけで温泉が沸きます。
諸説あるようですが、千数百万年前のマグマが未だに熱を持って、地下水を温め続けているとか…。
うん、スケールが大き過ぎて良くわからないので、深く考えずに温泉を楽しみましょうか。
高池の虫喰岩
和歌山県東牟婁郡古座川町にある奇岩で、国の天然記念物に指定されているそうです。
無数の穴は風化による侵食が原因とのこと。
さらにWikiによると、虫喰い状の風化の成因は、岩の表面から蒸発する水に含まれた石膏など、塩類の微結晶が成長して岩面が破壊されるためとされるが、火山ガスが抜けた跡といわれるなど諸説あるそうで、要するに何を言っているのかイマイチわかりません(^^;
古座川の一枚岩
高さ約150m、幅約800mの巨岩で、こちらも国指定の天然記念物。
一枚の岩盤としては日本最大級だそうです。
この辺りは、ハイドラをやっていなければ来る事はなかったかもしれません。
そういう意味でも、本当に便利で楽しいドライブアプリだと思います。
潮岬
本州最南端の潮岬に到着。
ここはもう何度も来ている馴染みの場所。
この日の天気は下り坂との事でしたが、気持ちの良い青空です。
が、灯台のある西側を眺めると…。
雲の大群が迫り、思いっきり崩れそうな気配ががが。
上の2枚の写真は潮岬タワーから撮影しました。
入場料金300円で、本州最南端訪問証明書も貰えますよ。
潮岬を後にすると、南紀白浜まで国道42号を走ります。
この区間は景観が良く、交通量も少なくてお気に入りの道です。
白浜温泉 崎の湯
道後、有馬と並ぶ日本最古の温泉の1つと言われています。
その歴史は万葉の昔から実に1350年。
泉質も然る事ながら、海から僅か10mの位置にあり、岩に打ち寄せる波を感じながらの温泉は格別でした。
波の高い日は頭から浴びる事もあるそうで(^^;
さっぱりした後は、国道311号で再び川湯温泉を目指します。
野中の清水
和歌山県田辺市中辺路町。
国道311号旧道沿いに湧き出る、日本名水百選の一つです。
ここは世界遺産 熊野古道「中辺路」にあり、古来より旅人が喉を潤したとか。
取水口は下にあり、3箇所あるうちの左右が簡易ろ過されているそうです。
川湯温泉に戻って来ました。
この時間の仙人風呂の様子。
ちょっとだけ期待していましたが、やはり無理ですかそうですか。
ただ、仙人風呂ほど大きくはありませんが、泊まっている旅館にも河原の露天風呂があります。
宿泊客は午前5時から入浴可能で、気合の4時半起床後に朝一の貸切状態を満喫しました。
頭上に星空、ほぼ目線の高さの川を眺めながら入る温泉は、まさに至福の時間。
こちらは川湯温泉の共同露天風呂。
昨晩は増水で入浴不可になっていたのですが、この日は大勢の人で賑わっていました。
湯ったり旅。
この日の走行距離は僅か 316kmでした。
3日目 … 12月13日(日)
予定通り順調に行けば、ハイドラバッジ4個の収穫日。
ただ、フェリーの出航時間に遅れないよう、気持ち足早で行く必要があります。
国道169号にも驚きましたが、国道168号の豹変振りはさらに驚愕。
自然災害の度に陸の孤島と化していた十津川村ですが、これなら大丈夫そうですね。
谷瀬の吊り橋
長さ 297m、高さ 54mで、日本最長の生活用鉄線の吊り橋。
ここで
「観光名所巡り 奈良県」をゲット。
そのまま国道168号を北上し、道の駅 吉野路大塔で
「道の駅:奈良県コンプリート」をゲット。
高野山 金剛峯寺
和歌山県伊都郡高野町高野山にある、高野山真言宗総本山。
四国遍路と高野山は所縁の深い場所でもあります。
弘法大師(空海)の足跡を辿り、四国八十八ヶ所の霊場を巡拝した後、結願の報告のため高野山の聖地「奥之院」にお参りします。
時間がないので金剛峯寺だけお参りし、
「観光名所巡り 和歌山県」をゲット。
ごまさんスカイタワー
いつの間にやら道の駅になっていた、ごまさんスカイタワー。
…って、手前の木ではありません、写真中央のちっちゃい方です(^^;
電波事情が厳しいらしく、苦戦必至を覚悟していましたが、まさかのau完全対応。
ここさえ獲れれば、もう問題はありません。
道の駅 San Pin 中津にて
「道の駅:和歌山県コンプリート」をゲット。
ところでSan Pinの意味が気になったのですが、以前は「中津ふるさと
産品展示販売所」という名称だったようで、さんぴん→San Pin になったそうです。
地元の人達にとっては、元々さんぴんが愛称だったのかもしれませんね。
その後、和歌山港フェリー乗り場に到着し、出港時刻にも間に合いました。
最終日は約400km(航路含む)でした。
これまで天候、天災に阻まれ続けた紀伊半島の旅。
やっと行けた満足感と同時に、あっさり終わった物足りなさを感じています。
完結編などとタイトルに書いたものの、実際には全く完結していません。
まだまだ行ってない場所もあるし、何度でも行きたい場所もある。
来年3月に、
新・紀伊半島の旅(仮称)を開催予定です(^^;
12月14日(月)
ピカピカのニューエンジンになりました。
アイドリングが物凄く静かで、殆どカラカラ音が聞こえません。
そういえば新車の頃ってこうだったなあ…。
2週間ぶりに乗ったデミオは、やはり素晴らしい車です。
大事に乗ろうと思います。