楽子(ラッコ）@晴れ神様 (自称)のブログ一覧

←ミカン水の入っていた瓶

昭和３０年代、子供頃の飲み物は、ラムネかミカン水（仄かな甘味と酸味の飲料でみかんすいと読みます）、少し高価なサイダーと森永の粉末ジュースの素でした。
そんな子供の私が、昭和37年８月、家族旅行で行った阿蘇山頂のバスターミナルで買ってもらったコーラは、ミカン水の３倍、３０円もする高価な飲み物で、胴がくびれ大きくコカ・コーラと書かれた名前入りの洒落た瓶で、色も黒色で今まで見たこともない飲み物でした。飲んだ時、皆さんの想像通り「薬臭く」て飲めない驚きの非日常の飲み物でした。
その後、いつとなく、コーラが飲める様になり、あの薬臭さにも慣れてしまって日常の飲み物となっています。
ピザとの出会いも糸を引くチーズに驚き、コンビニの「お握り」の包装と海苔の巻き方にも驚きました。それにも慣れて、当たり前の存在になっています。
半世紀以上生きて来て、多くの出会いに多くの驚き・感動がありましたが、直ぐに慣れてしまい、初めて出会った際の驚き・感動を失ない日常化しています。
慣れって恐ろしいですね。初めて出会った時には、あんなに驚き・感動したのに・・・・

でも、初めて出会った時の驚き・感動が、継続しているものもあります。
ロードスター購入後、直ぐに行った秋吉カルストロードでの驚き・感動は、今でもカルストロードを走る度に感じ取れますし、交差点を曲がる際やワインディングロードを走る際にも、初めて感じた驚き・感動が継続しています。多くのものが日常化して行く中で、初めて出会った際の驚き・感動をなくして行くのに、ロードスターの存在は、それをなくさない希有な存在だと思います。多分に、NA主査の平井さんが、意図されたロードスターへの乗り込む際の儀式＝「これからこの特別なクルマに乗るんだよ（非日常化への誘い）」、というドア開けの時の儀式が必要だとの思想が継続し続けている事で、日常から非日常へと誘われているからだと想います。