1967年式
ホンダ S800クーペ ( hondas800coupe )
ドイツ仕様 左ハンドル
(1999年に日本へ逆輸入してもらってからの付き合いになります)
僕にとってエス (S800) は、大切な相棒。
エスを選んだ理由は。
●小さくても大排気量のクルマを追い回す事が可能で走りに特化している、
といったイメージ
(購入前は実際に乗った事が無いのでイメージ先行です)
→購入後に確認取れました!
⚫︎現代目線からするとライトウエイト スポーツカーであるという事。
(’60年代の自動車は現代よりかなり小さかった)
⚫︎コンパクトなボディサイズ。
⚫︎長いボンネットと、対してテールがズングリ+ストンと切れた丸く愛らしいボディデザイン。
など。
エスは、今の目線で見ると驚く程小さく、現代の軽自動車よりもまだコンパクト。
そんなエスに乗る様になってからは各部の造りに機能美を感じる様になった。
オーナーになって分かったことは、なりは小さくとも造りは本格的だという事。エンジンルームに所狭しと詰め込まれたメカ類は、当時のグランプリカー・エンジンのミニチュアと云われたほどの性能を誇っており高回転まで大変スムーズに回ってくれる。
エンジンやステアリング、ギアシフト、そしてボディの造込みは精緻で重厚感がありとても好ましい。
そのエンジンルームはオールアルミ製のエンジンがメカメカ感を強調して、眺めるだけでも楽しい。
また古典的な梯子フレーム付きのボディだが、その造りはフレーム無しでも成立つと云われるくらいシッカリしているからか、旧い国産車にしては剛性感がある。
そしてやはりエスの真骨頂は走らせるところにあり!
改めて、そのエンジンは
低いボンネットの中に45度傾けて詰め込まれている。
カタログ数値からすると 791ccの排気量から
70hp/8500rpm と超高回転ユニットは当時のレーシングエンジンの様なスペックを備えていると言われる!
高回転ユニットである事から初めてエスに乗る人は気難しいエンジンかと心構えるかも知れない。
ところが実のところ全く神経質な部分を感じさせず誰でも簡単にクラッチミートしてスタートする事が出来るので拍子抜けをするだろう。
エスのエンジンの始動には難しい儀式も必要とせずに一触即発で掛かって、(真冬の冷間時は多少の儀式が必要)
かつ大変静かにアイドリングし。
市街地では4速で40km/h以下での走行も可能。
(約2000rpm)
ところが、ひとたびアクセルを踏み込むと、タコメーターの針は喜んで回転を上げてゆく。
4000rpm(4速で約80km/h)までは大変心地良い排気音と共にクルージング可能で、
6000rpm(4速で約120km/h)辺りからは音質が「フゥーン」とも「コァーン」ともつかぬ音がしはじめパワーが盛り上がってくる。
そしてレッドゾーンが始まる
8500rpmあたりでは管楽器の様な音色になりレッドゾーンを超えてもまだ回る!
ただ、高回転型のエンジンだけに高速巡航は人間には大変で、
4速で120km/h時にはエンジン回転数は6000rpmほども回るので
瞬間的に回すには気持ち良いが、
巡航となると高周波音に包まれて疲れるでしょう。
なので高速道路は80〜100km/hで快適クルージングです!
最後にコックピットは〜
内装のダッシュの合皮やアルミで出来たインパネの造込みが良く気持ちが盛り上がる!
タイトなコクピットは、シートのフレームの背中部分の剛性が心許ないので、簡単な修正で問題無くポジションが取れるようになっている。
操作するステアリングは遊びも無くとてもクイック。
シフトノブはコンソールに手を降ろした先にあり、自然なポジションで握ることが可能。
ノブは手のひらに納まるほど小さく、その操作感は節度と繊細さが共存しており抜群に良い。
二輪車の様な高周波排気音を響かせながら、秀逸な操作系
(ステアリング、シフトノブ)
を駆使して小さなボディとの一体感を愉しむのがとても好きなのだ。