遅延回路とか

バックランプ12Vの遅延回路はこんなイメージ。

スイッチの部分を、リレーを使わずに半導体で組む場合を考えてみます。


まずはスイッチの部分から…。

遅延回路をどの様な用途に使うかにより変わってきますが、電球のバックランプの遅延に使うとしたらバイポーラトランジスタ　or　FET　のパワータイプになるでしょう。（もちろんLEDならパワータイプは必要ありません。）


次に、バイポーラトランジスタ or FETのどちらを使うかですが、トランジスタをスイッチングとして使うような用途では、FETを使うことが多いです。

バイポーラトランジスタをスイッチとしてONさせると、ベースとエミッタ間には必ず０．７Vほどの電位差があり、コレクタも必ずベースよりも電位が高いので、コレクタとエミッタの間にも必ず0.7V以上の電位差があることになります。

バックランプの電球を16Wとすると
16W／12V ＝ 1.3A
左右で　1.3A＊2個 ＝ 2.6A 流れるんで
0.7V＊2.6A = 1.82W　そこそこ熱くなります。

FETはというとVCEではなく、ON抵抗で扱い、0.１Ω以下なんて普通なんでFETを使うことになります。

仮に0.１Ωだと
0.１Ω＊2.6A＾２ = 0.676W　になります。


FETにはPchと、Nch があり、発熱を少なくするためにON抵抗の低いNchを使いたいところですがゲート（G）にはソース（S）よりも数V以上高い電圧（VGS）を印加しないとONしません。

バッテリー電圧の１２Vを使うわけですから、１２Vより数V以上高い電圧が無いので使えません。

なのでNchよりはON抵抗は大きくなりますがPchのFETを使います。
ゲート（G）にはソース（S）よりも数V以上低い電圧（VGS）を印加するとONします。
つまり、０Vでも良いということです。

たとえば秋月電子で売っているＰｃｈパワーＭＯＳＦＥＴ　２ＳＪ３４９（６０Ｖ２０Ａ）はオン抵抗（ＲＤＳ）：３３ｍΩ、許容最大損失（ＰＤ）：４５Ｗ

 2.6A 流れるとすると
0.033Ω＊2.6A^2 = 0.22308W　
使用場所の温度にもよりますが、ヒートシンク無しでも熱の問題はないでしょう。



次は遅延時間の作り方ですが、次回ということで…。