
新型コロナウィルス感染拡散防止の為の自粛要請が続く中、追い討ちをかける様な出来事が。
丁度1年位前に子供の住む名古屋まで高速で往復をした時300km近く走っても燃料計の指針が一目盛りぐらいしか下がっていない事に気が付きました。「今回はやけに燃費が良いなと」いや、待て待て今まで1番燃費が良かったのは広島まで出掛けた時の24km/lが最高燃費。仮に20km/lとしても燃費が良すぎる。400kmほど走った所で給油をすると20lほど入りました。この時はフロートの引っ掛かりかなんかで一時的に表示がおかしかったのかなと都合良く解釈して様子を見る事約1年が経過しました。
その間、相変わらず燃料計の表示はおかしなままでkm数で給油をしていました。
新型コロナウィルス感染拡散防止の自粛要請のおかげで時間を持て余していたのでまずは燃料タンク上のセンダゲージのコネクタを外して燃料計の動きを確認する事に。
指針はE迄下がるので燃料計の針の引っ掛かりは無し。次にセンダゲージの配線とボディー間に電圧計を繋ぎ制御電圧の確認するも異常無し。電圧計を電流計に切り替え電流値にも異常無し。検電ランプを配線とアース間に繋げばF迄指針は上がるのでセンダゲージから燃料計迄は正常と判断できるので普通に考えればセンダゲージがOUTって事になりますね。
ついでなのでセンダゲージを外して念のために配線を繋いでフロートを上下に動かし動作確認。「ムムム❓」指針は正常に動くではないですか❓❓❓もう一度センダゲージを元に戻してから今度は燃料ポンプを外してタンク内を覗いて見ると❓❓❓
フロートが燃料ポンプの囲いの上に乗った状態になっている事に気が付きました。カプチ乗りの皆さんはもうお気付きかと思いますが、そう、燃料タンクの潰れでした。自分は今回初めてこの事例を知る事になりましたがタンクが潰れる原因は燃料タンク内が必要以上に負圧になる事でタンクが潰れてしまうんです。でも通常であれば負圧過多になるとガス欠や息付き症状が出てもおかしくないはずなのにこの症状は発生していませんでした。考えられる原因は燃料キャップの詰まりやキャニスターの詰まりなどが考えられますが今回はこれといった原因は分かりませんでした。
タンクの潰れは紛れもない事実なので燃料タンクと燃料系統の全てのホース類、クランプ、燃料フィルターを注文して部品が揃ってところで作業に着手しました。
今回作業効率を考え先輩の工場のリフトをお借りして作業を行いました。
リヤトレイを外してサービスホールから燃料タンクにアクセス、燃料ポンプの配線を外してエンジンをかけて残圧を抜きます。あと、バッテリーのマイナスターミナルも外しておきます。燃料ポンプを摘出して燃料タンクからガソリンを抜き取ります。火気と静電気には要注意です。
摘出した燃料ポンプ、ストレーナーもきれいでした。
トランク内の内張も外してパイプカバーを外します。
あとはリフトアップしてアンダーカバー、マフラーをサクッと外します。
リヤキャリバーを外してコイルに吊ってショックの下側のボルト、ロアコントロールロッドのボディー側のボルトとスピードセンサーの配線をデフから外し、燃料フィルターをメンバーに固定しているボルトを外せば準備完了、あとはメンバー取り付けボルト8本を外せば足廻り毎メンバーが降ろせます。リフトとエアツールのおかげで1時間ほどでメンバーば降ろせました。
摘出したリヤメンバー、普段手の入らない上側をきれいにしてからシャシブラをひと吹きして乾燥を待つ間に燃料タンクを外します。
燃料タンクの運転席側の底面がベッコリと凹んでいました。
燃料タンクは4本のボルトを外せば摘出完了。新旧のタンクの比較、バルクヘッド側とセンダゲージ取り付け付近がこれまたベッコリと凹んでいました。
タンクを摘出したらボディー側のメンテナンスを先にやっちゃいます。
幸い、ボディー側はサビもなくきれいです。パネルの合わせ面にもサビはありません。理想はパネルの合わせ面にボディーシーラを流しておけばベストですがパネル内部にはノックスドールで防錆処理をしてあるのとボディーの内部を雨水が通るボディー構造の為シーラを流す事で逆に雨水が抜けなくなる事もあるので今回シーラは施工しませんでした。
パネルをきれいにしてからチッピングコートを吹き付け防錆処理を済ませました。
チッピングコートの乾燥を待つ間に燃料タンク廻りの部品を組み付けます。ホース類、クランプ、チェックバルブ、センダゲージを交換しました。外したチェックバルブを吸って確認したけれど詰まりなどはありませんでした。キャニスター側から先週エアを通したからなのかは不明です。キャニスターも交換しました。
燃料フィルターも交換しました。
燃料タンク装着完了。
メンバーを仮止めしてボディー側とのセンタリングを出してボルトを締め、ペラシャ、マフラー、アンダーカバー、キャリバーを元に戻して下廻りの作業は完了です。
エンジンを始動して燃圧をかけて燃料漏れの有無を確認、タイヤを取り付け、ホイールの増し締めと内装を戻せば作業完了です。
タンクが凹むと気分も凹む、合わせてお財布もベッコリと凹んじゃったけど折角の新しいエンジンを燃料の供給不足からブローさせると言う最悪の事態を防止出来た事で良しとしましょう。自粛要請が続くとやる事増えて益々お財布が凹みます。💦
当然、燃料キャップも圧力調整弁付きに交換しました。同時にラパンSSも圧力調整弁が付いていなかったので交換しました。ジムニーは圧力調整弁付きでした。
スズキさん、カプチーノのタンクの潰れって、これってどうなんでしょう。
Posted at 2020/05/17 10:51:19 | |
トラックバック(0)