
一昔前は「整備要綱書」なるものが紙媒体で存在した。クルマを購入すると付いてくる取扱説明書ではない。簡単にいうとみんカラユーザにとっては分解手順書だ。エンジンまわりの分解方法だって書いてある代物だ。
数万円したが、それさえあれば、それを見ながら車の分解ができたのだ。わからないことがあっても、みんカラで検索したり、ディーラーの営業にマニアックな質問をしなくてもいい。
しかし、時代とともに、それが電子媒体になってしまった。変に出回っても困るのからであろうか、最近では一般ユーザは、これを買えなくなってしまっている。
事の発端は、V37のコンソールボックスにある通信アダプタが邪魔で、他の場所に配線を通して移してしまおうと考えたのだが、分解したい部品が分解できず、ちょっと困ってしまったことから始まっている。新車購入でなければ、部品の爪が少々割れようが、多少力ずくで分解したのだが、さすがにまだ新しい車だと少し躊躇してしまう。
さて、本当に整備要綱書は手に入らないのか。困ったときに頼りになるグーグル先生に聞いてみた。
「日本自動車整備振興会連合会」という長い名前の団体が、その名の通り、整備事業者向けには各種マニュアルを電子提供しているようだ。体験サイトもあり、一部車種のマニュアルが参照できる。日によって体験できる車種は異なるようだが、確かに日産の提供する「Electronic Serivce Manual」の一部が参照できる。でも一般ユーザにはサービスを販売していないようだ。
ああ、V37のマニュアルが欲しい。ちなみに日産に聞いたら「売れない」と言われた。
さて、どれだけ探してもグーグル先生は答えを教えてくれない。
先生に違う聞き方をしてみた。
Please find "Q50 service manual" for me.
出るわ出るわ。英文だが、pdf化されたマニュアルが続々と...これは合法なのか? 違法なのか?
よくわからないが、一番先にしたことは、Instrument Panel の章の CENTER CONSOLE ASSEMBLY を読んで、上の図を探し出すことだった。
Disengage center console finisher fixing pawls and remove center console finisher.
△ : Pawl
⇒ : Vehicle front
そうか、爪があるだけで引っ張れば取れるのか...目からウロコである。
ご存知の通り、日本のV37は基本的に Infinity Q50 と同じである。図中の絵では左ハンドルになっているし、もちろん異なる点はあるのだが、整備方法は基本的に同じで、非常に助かる情報だ。
「日本のV37」と書いた理由は、英文マニュアルには「INFINITY Q50 MODEL V37 SERIES」と書いてあるからだ。北米のQ50もまたV37なのである。これもなんだか新鮮な情報だ。
ちなみに、愛車紹介にカマロが写っているが、これは実は北米に仕事で駐在していたときのものだ。今回ほど、英語がわかって良かったと思ったことはなかったかもしれない。仕事では英語ができても面倒な仕事しか回ってこないのだ。
ネット上の違法アップロードされた文書を見ている気分だったが、気になる。これは悪いことなのか?
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2016/01/20 22:00:56