PIRELLI Pzero PZero 275/45ZR18 103Y  

欧州はアウトバーンや融雪剤、いきなり先の見えなくなるコーナーが多数ある山岳地帯等、タイヤにとってはとても過酷な路面条件だと言えます。

例えば、「ポルシェ９１１」はリヤエンジンにて後ろが駆動（４WDもあり）するという後輪には非常に負担のかかる車であり、タイヤにはポルシェ認証の特別な規格が存在します。

その規格をパスしたメーカーの作るタイヤなだけに、先ずは“安心感”が先行すると言えます。

このタイヤはその中でも、比較的最近に開発されたパナメーラやフェラーリ５９９等に純正採用されるシリカやコンパウンド、パターンも新しい「P-ZERO」についてのレビューです。

もう少し掘り下げて冷静に走りを分析すると、雨の日の首都高速のつなぎ目（鉄板）があるコーナーを、少しだけオーバースピード気味で進入した場合（トラクションコントロール、ヨーコントロール等の電子制御はカット状態です。そもそもIMPALA SSにはABSのみの設定で、デファレンシャルは機械式が標準装備です。）、１瞬グリップを失ったタイヤがグリップを取り戻そうとする時の収まりが実にしなやかです。

ハンドルへの嫌なキックバックが少なく、車体を安定方向へと持って行こうとする自然な動きが、より運転者にとっては有利なタイヤであると感じました。

まるで、“足廻りを変更”したかのような錯覚を覚えました。

唯一、言えるとするならば、“溝が浅い”という近年のハイパフォーマンスタイヤに見られる傾向が強く、交換サイクルは早くなることが予想されます。

そして、輸入の際に“傷が付かないように”と、糊のようなワックスがベトリと塗られており、汚れが詰まっているときには大変落とし辛く、物によっては新品でも輸入の際に付いたゴミや汚れで汚くなっているタイヤが多いように感じます。

汚れを落とすのが大変で、途中で気持ちが折れて、逆にタイヤワックスやゴム保護材を上から塗って目立たなくして難をしのいでおります。



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