
前回に続いてヘッドを加工していきます。
毎日ちまちま掘り進めてやっと仕上がってきました。
荒削りもそこそこ時間がかかりますが1番めんどくさくて時間がかかるのは荒削り後の凸凹をならす作業です…
鏡面まで仕上げるのも大変なので大体の傷消しで終わらせます。
荒削り刃→フラップホイール(80番、240番、600番)→繊維バフで仕上げました。
EX側は大体の傷だけならしておしまいにしてます。
お次はスキッシュエリアの加工です。
理想はフルサークルで落ちた圧縮を面研で上げて調整ですが予算の関係で面研せずにいきます。
IN側とバルブ横の尖りをならしてEX側は面取りのみにしました。
ダミーバルブを入れてバルブシートに傷が入らないようにして掘ります。

マスキングテープで養生してますが、外した中古などのような使わないヘッドガスケットがあればそれを乗せてテープで固定する方が安心です。
こんな風にやりました↓
https://twitter.com/YT3RR/status/1246007706512576512?s=19
形を決めて荒削りしたところで容積測定します。
アクリルに6mmの穴を空けてそこからオイルを入れて測ります。今回はタービン油と灯油を6:4で混ぜたオイルを使いました。
タービン油のみだと粘度が高いので入れるのに時間がかかります。そしてなかなか気泡が抜けません…
しかし灯油のみだとシャバシャバすぎて漏れてくるかもしれないので混ぜました。
バルブのシート面にグリスを塗って漏れないようにします。
燃焼室の周りにもグリスを塗ってアクリルを貼り付けてオイルを入れます。
メスシリンダーで0.1単位まで読み取る自信がないので電子天秤で測定しました。
計測→オイル入れる→計測で減ったオイル量をメモしていきます。
今回はバラつきを整えるために測定していますが圧縮を測るための測定なら水を入れれば比重が1なのでそのままccになります。
ヘッドを少し傾けると気泡が抜けやすいです。
気泡が全て抜けました。キリがないので1mmくらいの気泡が2つくらいは無視しました(笑)
YO!積の測定結果です。
ゆやんにメモをして貰っていましたがこういうとこ好きです(笑)

1気筒目をビビって浅く掘っていました。明らかに形状が甘いです(笑)
そして1気筒目は漏れるのにビビってオイルのみを入れてめっちゃ時間がかかったので2気筒目からオイル灯油MIXです。
つまりビビりすぎです。九州に住んでた頃は方言なのかビビる事をイモると言っていました。
はい、イモってしまいました。
1気筒目を少し修正して2気筒目以降のMIXオイルを入れて測定しました。

誤差0.7ccでした。
心の中で「おいおいおいおい〜(中尾彬ボイス)」が聞こえてきましたが無視してこれで進めます。
傷消しをして完成にしました。
お次はカム山の逃がし加工です。
今回は10.2mmなので当たります…
リューターで削りますが24バルブの両方なので48箇所削ります。吐きそうです(笑)
1気筒目の六角プラグを外そうとしましたがバーナーで炙ってもまるでダメで頭がなめたのでそのまま穴を空けました。
1/8でタップを立ててここから冷却水のエアーを抜きます。
オイルストーンで各面を綺麗にしました。
あとはしつこいほど洗浄を繰り返して完成です。6気筒目のオイルラインの奥が切り粉が溜まりやすいのでエアー注意です。
長かったですがヘッド完成しました。
今回のヘッド加工で使用した工具を紹介します。これからやってみようとう方は参考にしてください。
先端部品です。

1番上の並びが左から80番フラップホイール(大)、80番フラップホイール(中)、80番フラップホイール(10mm)、80番フラップホイール(15mm)、砥石軸(三角)、砥石軸(円柱)、フラップホイール(240〜600番まで先端交換タイプ)、フラップローラー、先端交換バフ、繊維バフです。
中段以降はタングステンの荒削り用です。
フラップホイールはAmazonに売ってるのが安くていいです。安物のフラップの柔らかさがポートには逆に最適でした(笑)
リューターはこの3種類です。

80番のフラップホイールはトルクが結構必要なので電動ドリルに繋げるリューター(オレンジ色のやつ)を使いました。
しかし頭がでかくて奥まで入らないのでこの2つも使いました。

3mm軸のはAmazonで3000円でしたが数十時間の使用にも耐えてくれました(笑)
ポート加工は多めに買って余るくらいの方がストレスなくていいです(笑)
このクソブログを書いてる現在、日曜の10時です。
コーヒー飲んで今日もエンジンと戯れてきます。
Posted at 2020/04/05 10:06:50 | |
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