トヨタ暴走騒ぎの最中に、宮台真司の記事を見た記憶が有り的確な事を書いていると記憶していたのだが、
ブログでも掲示板でも触れていなかったような気がする・・・。で、再度掘り起こして読んだ。
トヨタのリコール問題について広瀬久和先生と
上記を読むと「ホンダ・N360」の欠陥騒動と、トヨタのソレは全く逆だと言う事が解る。
太字引用部分
70年代に軽自動車「ホンダ・N360」から始まった「欠陥車問題」に結び付けて考えがちです。しかし畑村先生は「欠陥があるからリコールをする面もあるが、それとは別に、イノベーティブなプロセスの中で消費者と協力しながら製品の調整を行う手段としても考えられる」
トヨタの場合、マットペダル干渉、フリクションレバー欠陥、電子制御と暴走に繋がる欠陥だけを大雑把に分けて三つになる。
プリウスのブレーキに関わる不具合問題に焦点を当てること自体、アクセルなどでの欠陥問題を覆い隠す機能がある
と書いてあります。実際マット干渉の問題にも集点はあたったのですが、報道では
『他社にも同様の事例が有る。トヨタが特別多いわけではない』
と国交省発表とともに大手マスコミが次々と発表しました。
しかも、いつの間にか”踏み間違い”の検証を専門家や大学教授にさせあたかも踏み間違いであるかのような報道を何度もして来たのです。
ところが豊田章男社長がフォーカスしたのは、自動車の安全性に関わる根幹部分の不具合ではなく、プリウスの設計に関する問題でした。「フィーリングの問題だ」というのは、プリウスについては的外れじゃない。だからこそ、僕からすれば、廣瀬先生がおっしゃるアメリカで燃え上がっている問題から、わざと論点をずらしていると見えました。フロアマットに引っ掛かったり、ペダルが張り付いたり、急加速したりする問題は、フィーリングの問題どころじゃありません。
プリウスのブレーキ問題は、フィーリングの問題かどうか? これはそうとも言えるしそうでないとも言えます。
ドライバーからフィーリングつまり操作感を全て無くした場合、それははたして欠陥と言えないのか?
極端な話しペダルを踏んでいるのか踏んでいないのか全く解らない車が有った場合を想定すれば簡単でしょう。
アクセルはアクセルの、クラッチはクラッチの、ブレーキはブレーキの 各々独特の感覚があるのです。
フィーリングと言うのは、音や振動もです。 フィーリングの問題とだけして片付けるのはとんでもない間違いなのです。
プリウスのブレーキ問題は、一般消費者の運転感覚とかけはなれた挙動を示す欠陥であり、しかも制動距離が最大十メートル以上も伸びるというとんでもない欠陥なのです。
消費者は今も「リコール=欠陥車」という従来のイメージを引きずり、強烈に否定的な反応を示してしまう。
不具合の可能性が明らかになったときに発表を遅らせようという動機が働いてしまうのだと思います。
これも、一方的な見方です。そのような見方もあるが、消費者は三菱問題を代表とする欠陥騒ぎで
自動車メーカーは、欠陥があっても放置しリコール隠しをしてきたのを知ってしまった。
そして、それらがいくら酷くても法的制裁が加えられない事をまざまざと見せつけられたのです。
トヨタ問題については特にハッキリとソレが示されている。
発表を遅らせよう、隠そうといった動機が消費者が騒ぐからとするのは大きな間違い。
トヨタ自動車という企業固有の問題ではなく、日本の法文化によるところが大きいでしょう。
これが正しいなら、日産もホンダもマツダも同様の事をやっていることが条件になります。
先にも書いて来た様に、トヨタ同様の手法で欠陥勝因をぶちまけたのは、アメリカ発金融危機も同様なのです。
儲けたおした企業が更に利益を出す為に儲けた資本を規制緩和するために使い、底なしの欠陥製品が世界に広がるのです。
「歴史的には日本ではリコールというと『欠陥車問題』という固定観念があるだろうが、今や欠陥が明確でなくても社会的責任を果たすためのリコールが必要になった」とアナウンスをすればいい
それはサービスキャンペーンと言うのがあり、ソレを散々悪用して来たのがトヨタ。
欠陥だと言うのは、製造者側、消費者側から見た二面性が有り その定義範囲は実に曖昧。
実際には、欠陥かどうかを決めているのは製造者側の一方的な事であるから、消費者側から見ると奇々怪々な事例が山ほどあるのだ。
三菱叩きの後の三菱のリコール内容を見ればハッキリと解る。つまりサービスキャンペーンとリコールの境は無いに等しい。
結論から言うと、
プリウスが欠陥でないと言うならGEのマーク1型BWRも欠陥では無いと言える。
権力側(国)が認可し問題無しとしているのだから・・・
上記の様なプリウスブレーキもしかり、国の制度に沿ってやっていれば欠陥では無い。
こんな理屈で語られているのである。
*ホンダ・N360欠陥車問題」これは
ユーザユニオン事件として巷に知られている。
同時期に他社では横転事故が多発していたのだが、ソレらは一切不問にされた。
三菱のリコール隠しや日産のリストラ策に対しても同様の事が言える。
トヨタ問題が国内で騒ぎになったのは、プリウスリコール問題のみ。
トヨタのライバル達は、奇妙なバッシングを受けて おいしい思いをしているのがトヨタなのだ。
こんな偶然があるだろうか?