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2015年06月30日

7thスカイライン1800の話

7thスカイライン1800の話 ハイソカー全盛時代の隠れた(?)お買い得グレード、7thスカイライン編をやってみます。

スカイラインの取扱店であるプリンス店は、チェイサーの取扱店であるトヨタオート店同様に、1500級にはラングレーを持つものの、ミドルサイズセダンを持たないという事情を抱えていました。

従って、その穴を埋めるべく、スカイラインのお買い得グレード兼廉価グレードに力を入れていたという事情も同じだったりします。

チェイサー同様に、日産のプレスリリースから7thスカイラインの1800に関する部分だけを抜粋しながら、カタログ画像で補完してみます。


19 Aug. 1985 フルモデルチェンジ

画像は1985年9月発行の簡易カタログからとなります。



新たに追加された4ドアハードトップ 1800 パサージュ
モデルチェンジを契機に、それまでのTIというグレード名称は外されています。
ちなみに、簡易カタログだからということではなく、本カタログでも1800だけの見開きページが用意されていました。





グレード一覧から1800シリーズのみを抜粋してみます。
従来型同様、GTシリーズの丸型テールランプに対して、1800シリーズは角型テールランプを採用していました。
当時の東京地区の価格(MT/AT)は、

 ・ハードトップ 1800 エクセル : 1,544千円/1,617千円
 ・ハードトップ 1800 パサージュ : 1,656千円/1,729千円
 ・セダン 1800 エクセル : 1,494千円/1,567千円

となります。

この他に

 ・セダン 1800 G : 1,234千円/1,307千円

が設定されていました。

若干価格は前後しますが、GがチェイサーXLに、エクセルが同XGに、パサージュが同XGエクストラに対応する形となります。





主要装備一覧と主要諸元表です
GTエクセルは外されていますが、エクセル・パサージュ共に、2000シングルカムのGTシリーズよりも高級なシートが設定されていました。

先代にあったCA18Eエンジンは落とされていますが、ATは3速から4速に進化しています。



28 Aug. 1986 「4ドアセダン1800エクストラG」を追加

28 May 1987 「4ドアセダン1800Gリミテッド」、「4ドアセダン1800エクストラGリミテッド」を追加


21 Aug. 1987 マイナーチェンジ

1987年8月の本カタログから1800関連の部分だけを抜粋してみます。



マイナーチェンジを契機に、GTシリーズはスポーティ色を強めますが、1800シリーズはシリーズ内でも好調だったため、前後意匠の変更ぐらいに留められ、方向性を変えることはありませんでした。





主要装備一覧と主要諸元表です
マイナーチェンジでエンジンの出力表示がグロスからネットに変わっています。



24 May 1988 スカイラインの特別仕様限定車「GTサルーン」「エクセルサルーン」を発売









次期モデルの仕様模索を感じさせるような特別仕様となっています。
「エクセルサルーン」に関しては、ミドルサルーンの新型が続々登場する中で、それらにお買い得で対抗できるような設定ですね。



26 Sep. 1988 スカイラインの特別仕様車「Vシリーズ」を発売

詳細は不明ですが、プレスリリースの内容からすると・・・
GTはスポーティな方に仕様変更されていますが、「エクセル-V」と「エクセルサルーン」の相違点は、

新設定装備
 ・スポットランプ
 ・エアコン

レス装備
 ・プロジェクターヘッドランプ+コーナリングランプのオプション設定
 ・カセット(ドルビーメタル対応)一体式AM/FMマルチ電子チューナー
 ・FMダイバーシティ
 ・4スピーカー
 ・リヤパーセルシェルフカーペット張り
 ・3本スポークステアリング
 ・燃料残量ワーニングランプ

となって、大きな違いとはならなかったようです。



21 Nov. 1988 スカイラインに「4ドアセダン1800リミテッド」を追加


・・・といった変遷を歩んでいます。
さらに、この他にもお買い得車がいくつかあったようです。

1.前期1800G Limited









2.後期1800 G Limited 1800 G High Saloon





どちらも、プレスリリースには該当の仕様がないため、販売店特仕と推測されます。
特に後期のGリミテッドは、末期に追加された1800リミテッドの先駆けと言えそうです。

ちなみにGハイ・サルーンの1,313千円という本体価格は、ブルーバード1800SEサルーンの1,358千円よりも安くて、サニー1500スーパーサルーンの1,290千円(ただしこちらはP/W付)や1500SXサルーンの1,220千円との競合も可能な価格だったのです。


かくして、7thスカイラインの最多量販は1800シリーズとなったのですが、ご存じのとおり、次世代では1800GXiのみに絞られることとなってしまいます。

結構な台数が出ていたシリーズを縮小したことは、引き続き1800に力を入れ続けたチェイサーとは違う選択となった訳でして、スカイラインのイメージを再構築することには成功したものの、果たして商売的に正解だったのかは見解が分かれるかもしれませんね。

プリンス店は、次世代スカイラインの登場から1年近くの時間を経た後、P10プリメーラという強力なミドルサルーンの持ち駒を得ることとなります。
ブログ一覧 | カタログ話(雑談編) | クルマ
Posted at 2015/06/30 22:24:16

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この記事へのコメント

2015年6月30日 22:45
こんばんは♪

この1・8は私が実際に運転した事のある唯一のスカイラインです(恥)
もうガタガタでスカイラインの魅力どころかマイナス要因になってしまっております
それにしても138万円は安い!(;@Д@)誰もそんな値段だなんて思わないですよ
コメントへの返答
2015年6月30日 23:00
こんばんは

この世代の1.8は、1500セダンとも競合可能なその安さで売れ筋となり、実際に見かけることの多いクルマでしたね。
スカイラインという、幅広い支持層を持つクルマの一つの側面だったはずなのですが、これを走りの面から語るのは禁句なのかもしれませんね。
2015年7月1日 0:14
こんばんは、

なるほど、こんなに安かったんですね。
近所の会社の社用車が910ブルが
全部こちらに代わって、時代がバブルだからと
思っていたのですが、この価格だと
特にそういう訳ではなかったようですね。

何回か乗った事はありますが
走りに関しては・・・
特に語るべき所は残念ながら
無いかもしれません。

重い31シリーズの中では
軽さ的な部分だけは感じられましたけど
至って普通のソツの無い車という
印象があります。

今、もし乗る機会があれば
また違う印象かもしれないですけど。
乗る機会は無いだろうなぁ。
コメントへの返答
2015年7月1日 19:48
こんばんは

スカイラインでも、1800Gは最廉価ですし、マークIIなら1800GL同等ですから、価格相応な部分はあったんですけれどね。価格の割に見栄えがしたのは、間違いないですよね。

スカイライン=走りのイメージで語ると話が難しくなるのですが、コミ150万円のセダンとして見れば、まぁ十分という評価が妥当だと思います。

70チェイサー1800の時にも書きましたが、下取り車は、排ガス規制の悪癖を残すクルマ(スカイラインならケンメリ後期やジャパン前期)が大半だったでしょうから、それらから比べれば、むしろよく走るという評価でもおかしくありませんし。

今乗ったら・・・評価軸をどこに置くかで大いに変わるかもしれませんね。そもそも発掘が難しいという話はありますが(笑)
2015年7月1日 0:21
こんばんは!
今回も大変興味深いブログでつい見入ってしまいました。

1800のスカイライン(本来はこちらが本流でGTが派生の筈なんですがねぇ 苦笑)はお買い得でもあり隠れベストセラーでもありましたね。
31まではパッケージングも良く、使い勝手もまたしかり。価格もお買い得でGTに憧れるファミリー層にはうってつけだったんでしょう。

その後のR32は今も名車扱い(私も異論はありません)ではありますが、実際売れ筋の4ドアの販売が落ち込み、当時の販社の管理職以上は1800やGTEなどを買わされた話も知っております。
でもスカイライン4ドアの下降した売れ行きはおっしゃる通りP10プリメーラ1800がカバーしましたが。

私が乗った事がありますR30〜R32までの1800の中ではこの31が一番バランスが取れてたと思いますね。
30はボティがややヤワだったのとボールナットステアリングがやや不正確、32は4輪マルチリンクになり足が劇的に良くなったもののシングルポイントインジェクション化されたエンジンの吹けがいまひとつ。
31がボディもしっかりしていてハンドリングも素直で好印象でした。ただし5MTに限りますが。

その中で特に惹かれるグレードは前期1800ハードトップパサーュと前期1800セダンGリミテッドですね。
1800リミテッドは黒の樹脂バンパーにも関わらずピンストライプと14インチフルホイールカバーが清楚さを醸し出しているように思います。半レースシートカバーもまた外観に合った雰囲気をかもしだしてますね。

当時沢山見掛けたスカイライン1800も残念ながらクルマの性格上乗り潰されて殆ど残っていないでしょうね。
もし旧車イベント等に突如現れたら隅々まで食い入るように見てしまうかもしれません (笑
コメントへの返答
2015年7月1日 20:42
こんばんは

少し資料が足りていない感もある中で、興味深いとのお言葉、大変嬉しく思います。

確かに1800が本来筋でしたね(笑)。この頃にはノーズの長さも一本化、さらにTIのネーミングも外されるに至っては、GTの廉価版というイメージがかなり強くなってしまいましたが。
まだこの頃は、スカイラインに独特の強いイメージがあって、”あのスカイライン”がお買い得に買えるというのは、購買層をかなり惹きつけるものがありましたね。

R32は、そんなユーザー層を想定から外したのは間違いが無くて、その結果、イメージアップ&販売台数ダウンとなったと思っています。
共通認識の後継車プリメーラは、そんな意味からすると、正しく”FFスカイライン”or”スカイライン's ミニ”だったのかもしれませんね(笑)

R30~R32までの1800の印象をありがとうございます。実際に乗られた感想は、やはり一味違うなぁと読みながら思いました。この手のセダンは、全体のバランスが肝要ですから、R31をベストとするのも納得できます。

前期派と後期派に分かれそうなクルマだと思っていまして、惹かれるとされた理由は解るような気がします。
1800リミテッドは、ベーシックグレードベースながらも、何となく大事に乗られているようなイメージが醸し出されていて、むしろ年数が経過してからの方が際立つ感があります。

書かれているように、残念ながら比較的早期に市場からは淘汰されてしまいました。普通のユーザーが購入して、普通に消費する車では仕方がないのですが。マークII系同様、極希に引退された方のタマが出る可能性はありそうですね。
2015年7月1日 23:59
こんばんは。
R31スカイライン1800、現役時代は結構見掛けましたが、今生き残ってるのは殆どクーペのGTS系ばかりですね。
中学校の時の英語の先生が前期のGに乗ってたので当時乗せて貰った事がありますが、タコメーターの代わりに大きなアナログ時計がついたメーターパネルが印象的でした。
又、かつて私も同じエンジンのC32ローレルグランドエクストラに乗ってた事がありますが、動力性能に関しては見るべきものはなかったですね。
エンジンのフィーリングは悪くなかったと思います。
穏やかな性格のスカイラインってのも味わいがあると思いますね。
コメントへの返答
2015年7月2日 5:33
おはようございます
中古車の流通は、需要と供給の関係が成立してこそですので、1800となると難しいでしょうね。スカイラインに限らず、マークII系やローレルなんかも同じなのですが、6気筒モデルと2台並んでいた時にどちらが選ばれるかの時点で、厳しい気はします(笑)。
R31のタコメーターレス仕様は、アナログ時計が埋め込みでしたね。これ70年代には数多く見られましたが、デジタル時計の普及に伴い80年代半ば以降はかなり珍しくなってしまいました。
CA18Sは1S同様、最後のシングルカム&キャブレターとなりますから、街中を普通に乗る分には、これはこれで往年の味があっていいかもしれませんね。まぁ、あえてスカイラインで味わうかとなると上の問いに戻ってしまうのですが(笑)
2015年7月4日 22:42
どうも♪

この頃って
チェリー店の統合も
始まってたから、
店舗によっては
オースターが
一時的な
穴埋めになってたかも?

オースター自体が
スタンザと共に
プリメーラに
なっちゃったけどねェ。
コメントへの返答
2015年7月4日 23:06
こんばんは

確かにこの時期には、プリンス店とチェリー店の統合が進んでいましたね。プリメーラ自体がオースターの後継的位置付けですから、ご指摘はごもっとかもしれません。

もっとも、プリンス店の広告等ではオースター推しの印象が極めて薄かったりしますし、実際、1989年のオースターの年間販売台数は3,000台強に過ぎませんでしたから、ここでは触れなかった次第です。
2015年7月6日 0:44
こんばんは。

私はこの時期の日産が大の苦手で、特に7thは丘の上のくじらという印象で全く苦手でした。そんな大きな7thにまさか直4シリーズがあったなんて初めてここで知りました(汗)。ローレル級の高級感がありながら安い4気筒が買えるなんて、ひょっとして日産版マークⅡを望む方には売れたんじゃないでしょうか。

マイナーチェンジの顔で4ドアがあったことも知りませんでした・・・・(汗)。てっきり2ドア専用の顔なのかと思ってました。でも思い出せば、この4ドアってあぶ刑事に出てたような・・・。
コメントへの返答
2015年7月7日 7:45
おはようございます

日産が「(仁義ではなく)メンツ無き戦い」やら「混迷の極み」やら評されていた時期ですね。このままだとホンダと日産が逆転するかもという予測も出たくらいでした。
1800ならスポーティの要素を考慮しなくていい分、むしろ7thの全体像とは相性が良かったかもしれません。本文でも触れたとおり、1800は62年のマイナーチェンジでもデザインの変更のみに留まりましたし。市場はこの辺りを見抜いていたようで、詳細は不明ながら1800の販売比率はかなり高かったようです。

そのマイナーチェンジ後の4ドアは、ダークグレーのハードトップがあぶ刑事に出ていました。変更時期がファーストシリーズと「またまた」の狭間となってしまったため、目立った活躍をすることは、あまりありませんでしたね。
2019年7月4日 6:14
私が中1(昭和62年)の頃に同じクラスになったクルマ好きの友達が『オレの家は新型スカイラインに乗ってるんやぞ!』っと言っていたので、大のクルマ好きの私、すぐに友達の家に行って見せてもらいました!

カーポートの下に鎮座していたのは、新型スカイラインではあるが何かおかしい…後ろに回ってみると、テールライトが四角…思わず『安物のスカイラインやんけ!』っと言ってしまいました(反省)

上記の写真を見て思い出すに、セダンのエクセルだったと思います。四角テールにスチールホイール、ソリッドホワイトはどぅ見ても廉価グレード丸出し。まぁそう言うウチの車はGX60系マークIIセダンLGでしたが・(笑)人の事を言える立場じゃないのに、ツレの家のスカイラインをバカにしまくりました(笑)

今は廉価グレードフェチの私…1800のスカイラインはとても魅力的に感じてしまいます🎵
コメントへの返答
2019年7月4日 21:42
中高の頃って、クルマ好き同士で友達になれますよね。その流れで家のクルマを見せてもらうに繋がりもして。
私もそうでした。

昭和62年にR31だと、当時最新型のスカイラインですよね。そこでグレードを見抜けるのは、クルマにかなり詳して、そしてきっと嫌われるタイプです(笑)
私も70マークIIGRのグランデエンブレム付を見抜いて嫌な奴と言われた経験があります。

セダンのエクセルだと、当時の量販グレードですね。比較的よく見かけたように記憶しています。書かれているように、テールライトの他にも、ホイール等でも判別は可能なグレードでした。

本文でも触れましたが、スカイラインの販売台数を地味に支えていたのが1800と言えます。長くの時間を経た今では、歴代の上級グレードばかりに注目が集まりがちな車種ではありますが、それだけではないと言いたくなるところではありますね。

プロフィール

「近況報告(令和6年4月編) http://cvw.jp/b/1984303/47684123/
何シテル?   04/28 21:33
3台計で20年以上の長きに渡って乗り続けたX80系からW204への代替がみんカラを始める動機となりました。 最初はW204関連を主とするはずだったのですが...
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