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2014年05月29日 イイね!

思い出のクルマをカタログで振り返る4(初代カリーナED)

思い出のクルマをカタログで振り返る4(初代カリーナED) 思い出のクルマ第4回です。

乗り継いだ車と違い順不同で書けるのがこのシリーズのいいところ(笑)。

このクルマに関しても、多々解説したくて筆がかなり進んだのですが、もう少し端的に書こうと再構成。


まだまだ試行錯誤の真っ只中なのです。



今回の記載にあたって、当時の開発者(主査は、後年同社の副社長となる和田明広氏)へのインタビュー記事を読み返したのですが、このクルマの開発コンセプトは、

 1.カリーナのお客様は上級移行されやすい(ローヤルティ30%以下)

 2.同系列のクラウンじゃちょっと大き過ぎるけれども、粋なクルマが欲しいという声がある

というトヨタ店からの要望への対応だったそうです。

それに加えて・・・

 3.カリーナとクラウンの中間に存在できる

 4.同じコンセプトでセダンとHTを作るとどちらかに片寄ってトータルで伸びないので、そうならない

 5.以前からセリカあるいはクーペが欲しいんだけれど、ドアは4つ欲しいという要望に応えられる

クルマを作りたかったとも。


そんな背景で生まれた隙間商品だったはずなのですが、販売目標台数以上の大成功を収めます。

さらに低全高HTという新たなジャンルを築き上げ、80年代末期から90年代初頭にかけてセダン全体を巻き込んだ一大ムーブメントとなるのは、ご存知の方が多かろうかと。今の視点で、その是非を問うのは野暮だと思います。


私の周りでも、中学生時代、仲の良かった同級生の家で、3代目マークIIからの乗り換えとして、登場早々に1800Xの白にアルミを付けて購入します。カリーナEDの前は、マークII3兄弟やブルーバードマキシマを検討していたそうですので、上級クラスとの比較でも、あえて選ばせるクルマだったのです。



前置きは、このくらいにして、ここから1985年(昭和60年)11月のカタログを紹介。
2015/5/17 画像を全て更新すると共に一部追加をしました。



最初の見開きは、やはり最大の売りとなるスタイルの紹介
当時のコピー「4ドア新気流」がトップで謳われています。
左頁のイメージスケッチは、量産車より前衛的なのはもちろんですが、2代目を彷彿させる部分もあるのは興味深いところです。

右頁では透かし紙を使って、スタイルのポイントが解説されています。





透かしを開いてみると、夜景に佇む姿が鮮明になる構成です。

左頁には、見開き画像を編集する過程で宙に浮いてしまった画像を組み合わせてみました。
とてもミドルサイズセダンとは思えないオシャレな画が似合うクルマなのです。





美しいスタイリングが表に出がちですが、FRからFFへの転換も目玉の一つ。
「パフォーマンス新気流」という言葉と共に、当時のコピーである「LASRE&PEGASUS」が強調されています。
カムリ・ビスタに続いて搭載された2LのTWINCAM 16VALVE、3S-GEがトップエンジンでした。





先に軽く触れた見開きを掲載
トップグレードのG-Limitedとなります。

先の画像はリヤスポイラー未装着でしたが、こちらは装着した画像。
べた付けタイプは似合っていて、有無の判断を悩ませます。





最多量販と目された、1.8X
フロントマスクは、同系列だった初代ソアラ(特に後期)を髣髴させる、どちらかというとバタくさいデザインです。とあるディーラーの方はこのデザインを見て「あのクルマは日本じゃダメだと思った」という話が意外です。

バンパーやサイドシルをブラックアウトにして、ボディ全体が薄く見えるように工夫されています。(当時大人気だった2代目プレリュードの影響?)





カリーナEDのデザインは、この角度からが美しいと思います。ノーズが長い水平基調のロアーに富士山型のキャビンを乗せた8頭身型のプロポーション。
今の目線では、床下の高さが気になるかもしれませんね。

セリカをベースとしながらも前後の長さ等を制約することなく、デザイナーのやりたいようにやらせていた結果、このプロポーションが実現します。

充分な補強をされたセリカと共通のフロントピラーを使用し、屋根を小さくすることで、トヨタ初のピラーレスHTを採用しています。
初期からの決定事項だったそうですが、社内では異論もあったようです。





セリカと下半分を共通としながらも、上半分は独自のインパネ。

この時期、トヨタは長年の得意技だったインパネのデザインや質感でホンダの猛追を受けていたため、改めてそれらを見直した感があります。当時としては既に珍しかった6連メーターを備えます。

下のXグレードのインパネは、コロナ・カリーナに続いて採用した液晶デジパネをオプション装備したもの。こちらは現役時代から、あまり見かけることはありませんでした。





この三兄弟、トヨタ車にしてはシート生地等の趣味が垢抜けています。事前知識がなければ、当時大流行していたマルーンのモケットと同時期とは思えないはず。
要は、確認犯なのですね(笑)。

室内空間はヒップポイントから上だけ余裕があればイイということで、足元のスペース等は割り切ったとのこと。結果、4人までが何とか乗れる室内空間となるのですが、法規の関係で5人乗りに。

設計者曰く「4+1」(笑)。







見開きを使いつつで各種装備が紹介されています。
4ドアながらもファミリー色は全くなくて、あくまでもパーソナルが強調されています。





各グレードの紹介です。
一部改良後のカタログでは、G-LimitedとXも加わるのですが、当初は先に紹介済ということで省略されていました。

この中では、Fが売れたくらいで、あとは販売上も主役とはならなかったグレードたちです。

ここで使われたグレード表記は、現在に至るまでトヨタ車のグレード表記の基準であり続けていますね。





左頁は主要諸元表、右頁は主要装備一覧表となります。

左下には、カリーナEDと同時にセダンに追加されたGTのフルカラーホワイト仕様が紹介されています。セダンは、GT追加後半年余りでマイナーチェンジを受けているため、前期は希少だったりします。



さらにおまけで、2年前にトヨタ博物館を訪れた際に撮影した画像も掲載。







今見ると、ピラーの細さや屋根の低さに改めて驚きます。ブームの終息と共に街中でも急速に見ることが出来なくなったため、久方ぶりの再会。「美しい...」。



以下、諸考察
カリーナED初登場から30年近くを経過した昨年に登場したメルセデスのCLA、日本導入直後から大人気で納期が伸びている一方のようですが、その設計思想の中には、きっと上記の2と5はあったはずです。

他社も同じようなことを考えたことがあったはずなのですが、ここは思い切って投入したメルセデスの勇気を称えるべきですね。直接の対抗馬は、未だ存在しませんので、まだまだ人気を独占することでしょう。


惜しむらくは初代EDを作り上げたトヨタで、アクアあるいはレクサスCT200hをベースとした上級版3BOXを今からでも作ったら、意外と売れるんじゃないか、なんて真剣に思うのです。
2014年05月27日 イイね!

プレミアム・ミドル・セダンの話

スカイライン200GT-tの発表の際に、「プレミアム・ミドル・セダンは2万8000台から4万7000台とこの10年で約65%伸びている。その半数以上がドイツ車。」という話があったようです。

そもそも、このセグメントの定義や範囲が良く判りませんが、国内各メーカーが昨今軽やミニバンに注力してきた中ですから、後半部分の話は当然の結果に思えます。

比較的、収益が見込めて、かつブランドロイヤリティの高いクラスでしょうから、台数が伸びているとなると、国内メーカーも再びここに目を向けざるを得なくなるのではないでしょうか。

そもそも、バブル期には各社が魅力を競い合ったクラスだったりするんですけれどね(笑)。



1.スカイライン200GT-t の話


冒頭、話を引用した、スカイラインに昨日かねてより噂のあったメルセデス製エンジン&ミッションを搭載した200GT-tが追加設定されました。

長い歴史と数々の栄光を持つスカイラインですが、20世紀においてプレミアム・ミドルに分類できる時期は、初代とR31の前期くらいではないでしょうか。そのためか、ファン歴が長いほど強い思い入れとなって今回の設定に否定的な見解なのかなというのが第一印象です。

まぁ好き嫌いは、各人のご意見にお任せするとして、Webカタログを眺めてみて気づいた点をいくつか。


エンジン及びミッションは既に書いた通り、メルセデス製です。
7G-TRONICと呼ばれてきたミッションは後退も2速という特徴を持ち、メルセデスではモードにより使い分けているのですが、スカイラインは高速側のギヤ比の記載がないため、どうやら低速側のみを使うようです。

また、最終減速比はメルセデスのギヤ比と異なっているため、ここから先は日産製のようですね。

ステアリングは、ダイレクト・アダプティブ・ステアリングから電動油圧パワーステアリングに変更されていますが、その関係なのか最小回転半径が5.6mから5.7mに大きくなっています。この数値は、同程度のホイールベースのクルマの中でも小回りが利かない方となります。245/40R19という横幅の広いタイヤを備えたグレードでも同じ数値ですので、作り分けなかったための制約かと推測しますが、この辺り、タワーパーキングの制約を超えた横幅といい、あまり国内での使用環境を重視しなかったのかなと思わされます。


グレードは先行したハイブリッド同様、3グレード構成(上から松・竹・梅とします)となります。
梅は、単体でみると同価格帯のライバルもなく一見狙い目に見えるのですが、竹との装備差と価格差を考慮するとお買い得感がありません。梅にオプションを付けて松に近づけられれば良いのですが、オプションは販売台数が限られているためか、シリーズ全体でも極一部に制約されているため、それも困難です。きっと梅は価格訴求モデルの扱いとなり販売比率も低くなるでしょうね。

一方で松は、竹でも選択可能な19インチと本アルミフィニッシャーを追加した価格よりもさらに10万円以上高いグレードですから、想定は「ハイブリッド以外で一番高いのを持って来い」でしょうか。こちらも独自装備に価値を見出す以外は割高と言わざるを得ません。

松は3グレード中でお買い得感が最も高いのですが、通常追加費用が必要かつ趣向的要素の強い本革シートまで標準装備となると、不要な装備まで抱き合わせで買わされている感もあります。それに421.2万円(税込・以下同)という価格は、同価格帯のライバルとしてクラウンアスリートS(424.8万円)やレクサスIS250(432万円)が浮上してきます。先代までの価格設定からすると、これらが比較対象となる時点で、高くなったなという印象を受けます。

もっともこれらライバル車も、V6・2500ccのモデルであって、売れ筋であるハイブリッド車はもっと高い価格帯となりますし、装備等の比較でもスカイラインが勝っているのですが。


おそらく200GT-tについては、旧型であるV36型や旧々型であるV35型からの乗り換えが大多数であろうと予想されます。これら既存ユーザーは、ダウンサイジングターボについて、これまでのV6(しかも素性の良いVQエンジン)と比較した時にどのような評価をするのか、あるいは初めてとなるメルセデス製エンジンについて日産のサービス部門は支障なく扱えるのか等々、いろいろと興味があるモデルなのです。



2.新型Cクラス(W205)の話


ベストカー誌に、間もなく登場となるW205の詳細情報が掲載されていました。昨年には、W204の大幅値引き情報が掲載されていたりしますので、販売店周辺からの情報リークがあるのかな、と推測しますが、これは本筋の話ではありませんね(笑)。

詳細は本誌をご確認いただくとして、4グレード設定の内、お高いグレードについては不得意なので、素グレードに関してのみ軽く記載します。

これまでも何回か書いてきたとおり、現行C180は本国とは異なる1800ccの低過給だったため、新型では1800ccの廃止に伴いどのような設定となるのか、あるいは設定自体がないのかもと思っていたのですが、予想に反して、C180ではついに(?)本国同様の1600ccのターボとなるようです。スペック上は現行C180とほぼ同一なのですが、自車や先日乗ったA180の印象からすると、過給が始まるまでの領域はより一層かったるくなるんじゃないのかな と若干危惧していたりします。

もっともA180とはエンジンスペックやミッションも異なりますし、新型は現行よりも軽量化されていますので単なる杞憂に終わる可能性もありますが。

以前のように、C200にもAVG以外のグレードが設定されるのがより望ましいと思うのですが、今のMBJの方針からすると可能性はほぼ皆無。
むしろC220 Blue TECの方が可能性はあるかもしれませんね。

あと、事前情報通り、本国に設定のあるExclusiveは、当初導入予定なし。新型では素もクーペグリルに変更されましたので、日本に入る仕様は全てこちらに統一されることとなりました。Exclusiveグリルを求める層も少数ながら存在するはずで、部品単体での輸入が商いとして成立しそうな予感です。

新装備や進化した装備もいろいろあるようで、間もなく旧型となることを実感せざるを得ませんが、あえての現行を選択した身ですから、新型は当然様子見の立場なのです(笑)。



3.おまけの話

「新車整備センター見学ツアー」と新車購入者への新車整備センターでの「新車納車セレモニー」を検討しているらしく、アンケートへの協力依頼が届いておりました。

特に後者は、「AMAZING IN MOTION」に影響されたのだろうと推定しますが、こちらは実施場所が特徴的ですね。
Posted at 2014/05/27 19:49:35 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマ
2014年05月25日 イイね!

1985年のタイヤのカタログから(BRIDGESTONE)

1985年のタイヤのカタログから(BRIDGESTONE)自車は、時折グローブボックスのランプが不点灯になるくらいで、他は絶好調。順調に距離を伸ばしています。パーツ装着も一段落のため、当分の間は、話題がなさそうな気配です。

そんな最中、今回も棚から出てきた古のカタログの話題をします。

好評だったカーオーディオに続いて今度は1985年のタイヤのカタログです。タイヤは、クルマ本体やカーオーディオと違って賞味期限があるため、純粋に当時を懐かしむくらいなのが大きな違いですね。


最初に当時の時代背景を少々記載。

80年代初頭のミシュラン(特にXVS)の大流行が一段楽した後、巷では高価格にも関わらずピレリが流行していました。60扁平の”P6”、55・50扁平の”P7”と書くと懐かしく思い出す方が多いかと。

一方で海外勢の攻勢に刺激を受けて、国内のタイヤメーカーも大幅な性能向上を果たしていくこととなります。


法令的には、1982年(昭和57年)暮に60扁平がようやく解禁。55扁平以下は純正設定のあった外国車のみで、日本車ではまだ禁止でした。「扁平タイヤは暴走族を助長する」という論理が真面目に掲げられていた頃ですね。
後年一般的となる65扁平は、このカタログの発行直後に初登場します。

当時の時代背景等の詳細はこちらをご参照くださいませ。


それでは、1985年(昭和60年)年初頭のブリジストンのカタログを抜粋してご紹介。
2015/5/13 画像を全て更新すると共に一部追加をしました。



当時のブリジストンの商品ブランドは、大別すると、

 1.POTENZA
 2.EAGER & ALEPH
 3.REGNO
 4.SF SERIES

の4つになっていて、さらに扁平サイズ別に分かれていました。こうして見ると、今に続く「POTENZA」と「REGNO」は看板ブランドとして大事に育てられてきたことが判りますね。


右頁は、前述のとおり、少し前に解禁となった60扁平の勧め。もっとも当時の日本車では、60扁平を履きこなせる車は僅かだったのですが。後年一般的となったインチアップだけではなくセイムリムなんていう履き方も書かれています。







POTENZAの紹介

RE91は、唯一の50&55扁平。ただし法令の関係で、あくまでもポルシェ用としての取扱。フロント用に205/55R16、リヤ用に225/50R16。このサイズは”ポルシェサイズ”なんて言われ方をしていましたね。

RE71Mは、86Mと比較すると乗り心地やライフとの引換えに操縦性を重視したタイヤ。それでもOEM用として市場で大歓迎されて、だんだんとPOTENZA=RE71になっていきます。この少し後、日本初のポルシェ認定タイヤにもなりますね。当時、走りを楽しんだ方ならトレッドデザインと共に懐かしいのではないでしょうか。

RE86Mは、60扁平第一弾のため、純正タイヤとして設定されていることが多かったですね。





EAGER & ALEPH の紹介
EAGERは、廉価版POTENZAとして登場。後年はGRIDシリーズに発展しますが、現在は低扁平タイヤの一般化に伴ってブランド統合されてしまい、直系としては消滅。

この少し前に発表された”RCOT”技術が書かれています。





REGNO の紹介
GR-01・GR-02は、最初のREGNOになります。
新製品はもうしばらく後ですから、息の長い商品だったのですね。
GR-03は、60扁平解禁時に登場。これを純正採用している車多数でした。





SFシリーズの紹介
SFは、スチールラジアルの初期に開発に成功した、スーパーフィラーの頭文字から引用。現在の”ECOPIa”や”NEXTRY”に続くシリーズです。

比較的タイヤに拘らない層向けなのですが、この中でもEUROADは、上級設定ということで宣伝に力を入れて一般需要の掘り起こしを狙っていましたね。





RV専用のオールシーズンと4×4用です。





今では消滅してしまった乗用車用バイアスタイヤも極一部残っています。
バイアスは、新車でも軽や大衆車の廉価グレードに一部残っていたくらいでした。

一方でタクシー専用では、バイアスがまだまだ主流。ラジアルも掲載されていますが、法人タクシーがラジアルに切り替わり始めるのは80年代末期以降でした。





新車装着ラジアルと外国乗用車用ラジアルの一覧です。





60扁平タイヤは、新車装着タイヤとしてはまだまだ珍しかったため一覧表として掲載されています。スポーティ系が殆どの中でシャルマンの名もあります。


こうして振り返ると、30年間の歴史があったような、なかったような。
この間、タイヤに関してはサイズのインフレが進みましたね。今では、当時禁じられていた55扁平以下の車の方が多いくらいではないかと思います。現在視点で当時の車を見ると、どうしても足元のサイズの違いが気になります。

タイヤの外径は大きく変わっていませんので、変わったのはホイールサイズと横幅。タイヤの高性能化が進んでいく中で、車体側も対応していくという形で車が進化してきたのは間違いないところでしょう。

自車も昨年の代替により、ついに55扁平となりました。これでも日本版としてはもっとも高扁平だったりですが(笑)。
Posted at 2014/05/25 22:55:15 | コメント(2) | トラックバック(0) | カタログ話(用品編) | クルマ
2014年05月23日 イイね!

思い出のクルマを発掘された画像で振り返る

旧携帯のデータを再確認していたところ、懐かしい画像が発掘されたので、今回はその話題をしてみます。


それは、今を遡ること7年以上前の2006年の年末に差し掛かった頃、父より入った一本の電話が発端となります。
曰く「前から下取りに出す際には声をかけてほしいと言っていたセドリック、フーガの下取りにするそうなんだけれど」とのこと。

その昔、一時期自分の中でY30に乗ってみたいと思ったことがあったため、声をかけていたのが、数年の時を経て忘れられていなかったという話。
  

セドリックの概要は以下の通り。

 1984年(昭和59年式)セドリックセダンターボブロアム フロアAT
 白 ワンオーナー フルノーマル 走行5.4万キロ 外装中 内装上








 
持ち主の弁は「もう少し乗ろうと思ったんだけれど、最近フロントウィンドーから雨漏りをするようになったんでそろそろ潮時かなと思って。そのまま下取りに出そうかと思ったんだけれど、前に売る時には声をかけてほしいというのを覚えていてね。」というものでした。

 
その頃既に81セダン2台持ちという、一般とは少し違うカーライフを送っていた身だったのですが、この期を逃すのは惜しいため、次の買い手を探しつつ、しばらく自分で乗ることに。

実際に乗ってみると、さすが22年を経過した高級車、高速の料金所で声を掛けられるわ、信号待ちをしていれば対向車から熱い視線を集めるわとイロイロ貴重な体験をすることに(81では最後まで殆ど経験することがなかったのですがね・笑)。 このセドリック、ターボ付のために走りも悪くないのですが、その代償で燃費は、決してイイとは言えないJZX81よりもさらに凄まじい代物。 さらに肝心のターボや、この年代の日産車らしく電装系にもいろいろ怪しげな気配が漂っていました。

81も15年近くを経過していましたが、当時はこれ1台で大丈夫という安心感がありました。一方でこちらは細かいところには目を瞑るか、あるいはそれなりの経済力と根気を持って本気の修理をした上でハレの日用に取っておくという旧車用途が相応しい感アリ。
こういう車は日常使用で減耗させてはいけないと改めて悟ることができましたね。


最初はフルノーマルの利点を使って座間記念庫への収蔵を目論んだのですが、先方からは「既に持っているから」とお断りの連絡。自分が致命傷を与える前にということで結局某旧車ショップに売却してしまいました。

引き取ってから売却まで1か月半強の間、距離の離れた実家の車庫を活用しつつで3台同時所有という分不相応な生活を送っていましたので、元の2台体制に戻った際には、ホッと一安心したのですが、一抹の寂しさを感じたのも事実でした。また旧車を複数所有することの大変さや、置き場を確保してしまうと車が集まってしまうのだな、というのも実感しましたね(笑)。

最終的な費用精算は、それなりの持ちだしとなりましたが、貴重な体験の代償としては仕方なしだったと思っています。何より車は売っても買っても損をするものなのですから。


この車はその後甲州方面のオーナーに引き取られた後、数年前に東海方面のショップから某オクに出品されていました。その姿は、過程を経る内に様々な思惑の元、いろいろ手が入ったようで、放出時とは異なった様相を呈していました。私の手元に置けなかった以上、それも仕方ありません。

しかしながら風のように去っていったこの車、私の記憶の中にはフルノーマルの装いのままで、イイ思い出だけを残してくれたのです。
Posted at 2014/05/23 20:26:12 | コメント(3) | トラックバック(0) | 徒然昔話 | クルマ
2014年05月20日 イイね!

思い出のクルマをカタログで振り返る3(クラウン2600ロイヤルサルーン)

 思い出のクルマをカタログで振り返る3(クラウン2600ロイヤルサルーン) カーオーディオ話をしばらくしていましたが、そろそろ本道に戻します。

思い出のクルマ、第3回です。

相変わらず80年代初頭をうろうろしてみます。この年代、幼少時代なんで、記憶鮮明かつ思い入れも強いんですよね。先々はもう少し年代を進めますので、しばしお付き合いくださいませ。



幼少時代の私、病弱だった(今も?)ために病院通いも結構な数をこなしていたのですが、今回のクルマは掛かり付けのお医者様の屋根付車庫に納まっておられました。

子供的には病院ともなると嫌いそうなものですが、このお医者様、決して怒らない優しい方だしたので、病院通いは全く苦になりませんでした。何より行けばクラウンを見られるという楽しみもありましたし。

この型のクラウンは、

 1.前期:1974年10月 - 1976年11月
 2.中期:1976年11月 - 1978年2月
 3.後期:1978年2月 - 1979年9月 

に分けられます。

乗られていた仕様は、後期のオーナー向け最上級となる4ドアHT2600ロイヤルサルーンのダークブルー。MT全盛のこの時代でもクラウンのロイヤルともなればATが主流(事実セダンと2ドアHTはATのみの設定)でしたが、珍しいことに5速マニュアルでした。

幼すぎて記憶曖昧ですが、確か同型前期の4ドアHT2600スーパーサルーンからの代替だったと思います。


家のクルマも、紺のマニュアル車でしたから、親子揃って当時憧れていたのです。もっとも、維持費の件もありますし、憧れるだけで決して現実的ではありませんでした。


と言うのも、数年前から3ナンバーの方が5ナンバーより登録台数が多くなっているようですが、当時は3ナンバーの自動車税が禁止税的に高かった時代(記憶では、2000cc以下が34,500円に対して76,500円だったかと。その他にも取得税や任意保険も3ナンバーは別枠扱いでした)。このため、ご近所でも新車の3ナンバーなんてのは、なかなか見られず、一般庶民には事実上無縁の存在でした。(メルセデスの時のコメントに書いた近所の中古車屋の社長さんは別枠扱いですね)

一方で、この維持費の高さが市場では敬遠されたため、3ナンバーの中古車は同型の5ナンバーに比べて、むしろ割安な存在。当然下取り値が安いということですから、3ナンバーを新車で買うというのは経費扱いでもなければ、かなり無謀な選択だったのです。


それでは、カタログ画像を解説しつつ、振り返ってみます。
2015/5/14 画像を全て更新すると共に一部追加をしました。

先ずは前期のカタログから



前期のフロントビュー
排ガス対策を考慮したために、フロントフードを高くせざるを得なかったようですが、むしろそれを逆手に取って堂々としたフロントマスクを造形。
前期型では、ボンネットの造詣こそセンターバルジを持ち上げますが、フロントグリルはライトと同一線上に留めます。





前期のリヤビュー
70年代前半のGMフルサイズ(Bボディ・Cボディ)の影響を受けていることは明白ながら、和訳をする過程でむしろ本家より綺麗にまとまったと言いたくなるスタイリング。5ナンバーサイズながら、特にウエストラインから下の造形は寸法の制約を受けているとは思えない見事なもの。





前期の内装
この代からセダンとHTでインパネデザインを分けています。
HTでも6人乗りはセダンと共通の水平基調のインパネ。
5人乗りのインパネは操作性を重視したコクピットタイプの造形。後年130系が登場した際に、HTのインパネは真っ先にこれを連想しました(笑)。


この代の前期は、シンプルながらも決して淡白ではなくグッドデザインだと思っているのですが、同時期のライバルは歴代最濃の330セドリック・グロリア。330と比べるとクラウンの造形は豪華さで劣るという評価だったらしく、豪華に見える方向で魔改造改良されていきます。


それでは中期のカタログから



中期のフロントビュー
一見前期と同じように見えますが、フードとグリルは変更されていて、グリルが強調されています。





中期のリヤビュー
前期のリヤテールはシンプルで好ましく思えたのですが、中期型から大型のものに変更されています。
掲載のグレードは、新たな上級グレードとして追加されたスーパーサルーン・エクストラ。4ドアハードトップの最上級グレードとしてロイヤルサルーンも追加されています。



これでもまだ足りなかったらしく、中期型への変更から僅か1年余りで再度の変更となり、後期型が登場することになります。

そんな後期のカタログから



後期のフロントビュー
さらにグリルが強調されて、通称”ベンツマスク”と呼ばれるものに変更されています。ついでにライバル&セダンに比べて35mm短かった全長も同サイズまで延長。延長はフロントバンパーの前出しで調整したため、バンパーの後ろに繋ぎ目が入ってしまいます。





後期のリヤビュー
前回、大幅変更されたリヤテールは手が入っていません。
エアアウトレット部分が大型化されていますね。
この時にアルミホイールが新設定されて、2ドアのロイヤルサルーンでは標準装備とされたのですが、4ドアでは注文装備に留まっています。





前期と基本造形は同一ながら、細部のデザイン変更と木目を多用することにより、かなり豪華な印象になっています。
3代目マークIIの時に紹介したステアリングの変更は、こちらからの流用。





ブラウン内装のため目立ちませんが、初期のモケットシートのため、シートの柄は結構派手なもの。外装がダークブルーだと内装もブルーになって、より豪華に見えました。
もっともシートの造形自体は至ってシンプル。
何せ同時期の330ブロアムは、前席埋め込みヘッドレスト&クラッシュドベロア&ルースクッションシートの組合せ也(笑)。







豪華装備の数々を紹介します。
今の視点ではシンプルに映るかもしれませんが、当時の最上級がここにはあったのです。





メカニズムの紹介
2000EFIは、中期の途中で53年排ガス規制に適合していましたが、後期では2600もEFI化されて、同規制に適合しています。
フロントブレーキは、2ポットキャリパーだったのですが、一般的な物に変更されています。





装備一覧と主要諸元表です。



こうして前期から後期までを通してみると、今の視点では前期のスタイリングに惹かれるのですが、車自体としてはEFI&4ATを採用した後期の方が明らかに優れるというのが判断の難しいところですね。それに当時は後期の豪華さに惹かれてもいましたし。


この世代、前代のクジラ、後代の鬼クラに挟まれていて、歴代では影が薄いように思われているようですが、私は何となく上品で奥ゆかしい佇まいに惹かれていて歴代でもかなりの上位に居たりです。何より長らく続いてきた私のクラウン好きの原点は、間違いなくこのクルマなのですね。(昨年の代替の際は、ようやくクラウンに乗れると思ったのに、何であa・・・以下自己規制)





最後に、この代のクラウンといえばCMも最高傑作と書き添えておきます。
美しい景色に佇む姿は「美しい日本の~」というフレーズと共に素直にイイと思います。

プロフィール

「日毎に暖かくなる季節の中で http://cvw.jp/b/1984303/47641110/
何シテル?   04/07 21:25
3台計で20年以上の長きに渡って乗り続けたX80系からW204への代替がみんカラを始める動機となりました。 最初はW204関連を主とするはずだったのですが...
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