2013年07月04日
とりあえず待ってちょうだい…。
ども,高丘です。
秩父缶詰生活4日目。
えー,非常にテンションも調子も悪いです。
お金とは麻薬です。コールドターキーです。
おそらく来月,修行僧みたいになってるんじゃないんでしょうかwww
そんなやる気のない中,日記を書くのはとてもつもなくしんどいんですが,とある某日記記事を見て補足をしたくなったので書いてみます。
その記事は『DIYのエンジンオイル交換って意外と難易度高い』という感じのものでした。実のところ……
もう今の時代オイル交換DIYは超リスキー
というお話なわけです。クルマのオイルといわれると……
・エンジンオイル
・ミッションオイル(ATFやCVTF含める)
・ブレーキオイル(ブレーキフルード)
・パワステオイル
・トランスファーオイル(4WD車)
・デフオイル(主に後輪駆動車)
・ミネラルオイル(シトロエンハイドロニューマチック用)
などいろいろあります。もちろん油脂類という仕分け方をすると冷却水(LLC),尿素水(尿素SCR)など多岐にわたります。
レモン「っていうかLLCは危険物で燃えることがあること知っている人は案外少ないんじゃ…」
そうですよ~。LLCはエチレングリコールが主成分ですが,これはれっきとした危険物第四類に指定されている物体です。ナメてはいけません。甘いけど代謝すると有毒だしね。
まあそこは今回の本題ではありません。あくまでも本題はエンジンオイルです。そして最近ネタのない高丘さんなので最近特に事故例を聞くCVTFとATFも取り扱ってみようと思います。
さて,エンジンオイルです。まあここまで来てホイホイとよくある基礎知識語ってもしょうがないでしょう。鉱物油やら半合成やら全合成やら。いいですそんなこと。なぜならば…
今の時代のオイルなんて全合成じゃないとやってられないエンジンのほうが多いからです。
では皆様にお尋ねしましょう。今,既に実用化・販売されているエンジンの最低粘度はどれくらいか?最低です。日本車で一番この最低粘度でリードしているメーカーはホンダあたりです。
ホンダの純正オイル,グリーンとネクストというヤツをご存知な方は多いはずです。あの2つですが,もしも見かけることがあったら絶対に誰の相談もなしに入れないでください。絶対にやめてください。それくらいあの2つは色んな意味で劇物的なオイルです。なんせたってその粘度は驚愕の……
・グリーン→0W-16(と言われている)
・ネクスト→0W-10前後(と言われている)
です。しかしそれには飽きたらず既に\0W-8/という信じられん危険領域も既に実用化間近と言われていたりします。この話は日本の純正オイルの9割を収めている某大手製油メーカーI社の方を招いた講習で口酸っぱく教えられたガチ話です。真実です。その講師の方はこうおっしゃいます。
『もう皆さん0W-20なんて古いオイルです。皆さんいろいろと小さい理由で粘度高いオイル使ってますよねえ。馬鹿らしいです。とっととやめてください。そんなことだからディーラーの囲い込みにあわてて自滅するんです』
と。まあもっと柔らかく伝えているんですが,実際はこう言いたいのが見え見えなくらい毒舌を吐いていらっしゃってました。そしてそれを証明するために耐久テストの苦労話をいろいろと話していらっしゃいました。
なぜこんな粘度使えるんだ?となりますが,これは全合成によるベースオイル(=エンジンオイルの基になるオイル)の高純度化及び添加剤の高性能化,そして何よりエンジン側の対応がここ数年で急激に進んだためです。実際問題,僅かな粘度差で相当な燃費・加速性能の違いが出てくるのは確かでして,ここに漬け込んだクレーム等はうちの会社でも見られるほどです。
ただそれでも公道上では何が起こるかわかりません。確かに耐久テストもわかるし,燃費・加速性能もよくわかります。ただそれでもなぜ大半のディーラーでこれら低粘度のオイルが恐れられるのか?
単純に安全マージンがないんです。
まずオイル交換ケチられたら終わりです。どう考えても軽傷でエンジンからの異音,重症だとオイル下がるなり上がるなりして焼き付きます。何よりエンジンによってはちゃんと変えていてもダメな個体は存在します。そしてこういうオイルを指定するクルマは軽自動車や高燃費車など『オイルのオの字も知らん方』が乗る大半のクルマですので,なお整備屋が慎重にならざるを得ないんです。
よって高丘さんの会社では今のところ,こういうクルマには最低でも0W-20~0W-30をオススメすることの方が多いです。もちろんこれ以上低いオイルもありますし,それを使って交換するお客様もいるんですが何卒気をつけて…次の交換距離ゼッタイ忘れないでお早めに……と思いながら出します。
それでも"今のところ"というのはマジでどうなるかわからんのですよ。下手すりゃ20年以内に全メーカーがエンジンオンリーや~めたっ!もありえる社会情勢です。こんな中ですので,通常で0W-何十…というの入れないと商売にならんなんていうことが起こりえます。明日にだって…という可能性すらあるんですから。
そしてこれ,裏を返すともっともっと恐ろしいことになります。
商売上手で未来志向な方なら恐らくこの後のお話は予想がつくんじゃないかと思います。需要というお話があるんですよ。これからどんどん低粘度対応下手すりゃ専用のクルマが出てきます。今までのオイルはどうなるか?出る量は自ずと少なくなります。しかし世の中そんなうまくいかない都合もあります。
低粘度は無理なのにそれに見合ったオイルを入れられない・入れてもらえないケースというのが間違い無く出てくるんです。
そのリスクが高くなるのは?そう……
熟練者への相談とアドバイスなきDIYオイル交換(無論勉強不足の整備士が交換してしまうケースも大いに有り)
なんです。機材どうこうの問題じゃありません。ソフト面の時点で現在存在するクルマに対する知識なきオイル交換はハイリスクどころのお話では済まされないパターンが大いに考えられるのです。じゃあそれでも失敗しない方法はあるのか?存在はします。
・クルマのサービスデータで指定されているオイルの中で一番高い粘土のオイルを使う。特に過給・低粘度対応・長距離使用もしくは超短距離使用など思い当たるフシがあったら絶対に整備士へご相談を。
・交換距離はメーカー指定の半分で。走行距離が少なくスピードが遅い上に,停止と加速を繰り返す日本はエンジンオイルにとって過酷な環境です。もちろん交換忘れても大丈夫なマージンでもあります。
・0W~5Wを入れる判断,15W~それ以上を入れる判断の前にはとにかくご相談を。ソフト面なきオーバーは絶対にダメです。
・オイルエレメントの交換距離はしっかり覚えてください。今時の車(特に直噴車)だとエンジンオイル交換時はエレメントも交換なんてクルマも普通にあります!
・現代ディーゼル車のDIY交換は事実上不可能です!量・粘度・質・取り扱いどれもこれも極めてナイーブです。取り返しの付かないケースは下手すりゃガソリン以上に報告されています。クリーンディーゼル・DPFなんていうワードがある車は特にダメ,ゼッタイ。
しかしっ!!まだエンジンオイルはこれでもいいほうです。現代車にはもっともっともおっと繊細なオイルが存在するのです。
それがCVTFだということを知らない方結構いるんですよねえ…。
これは明日ご紹介。
ATFと同じ?何をおっしゃってるんですか…?
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Posted at
2013/07/04 23:14:14
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