さよなら　貝殻マーク

よく行くGS「シェル」の看板が
知らぬ間に変わっていた。

「シェルのVPowerだから給油していたのに〜」
「すみません…」
「いつ変わったのですかっ？！」
「えーっと…昨年の1月ごろです…」
「え？」
「はい？」

私は気が付かないまま
1年と数ヶ月も給油し続けていた。

（だから最近は余計にトロかったのか…）

近頃、走行中の異音や鈍臭さが増してきた
紫貨物車の不調を
全てガソリンのせいにすることが出来て僕は
とてもスッキリした。

経済産業省によると、
ガソリン販売に占めるハイオクの割合は
90年の約15％から19年は約9％に低下したと。
各社悪知恵を働き各ブランドがありながらも混ぜ混ぜしてしまった「ハイオク問題」が起きた時も、シェルは独自のルートを遵守して自社ブランドを守っていた。。。。

そんなシェルの撤退は、
好きなガソリンブランドだっただけに
とても残念だ。

（それなら何かで発動機内をキレイに…）
そう考えて深夜のドンキに出向いた。

夜11時頃に店内を闊歩する子連れ若夫婦には、
いくつかの共通点がある。
・茶髪プリン系
・上下スウェット毛玉有
・ツッカケベンサン
・子供の後ろ髪がジャンボ尾崎のように長い

きっと深夜のジャングル探検には
必要な装いなのだろう。

装いは大切だ。

早速
ジャングルで購入した添加剤を投入した。

発動機の雑音が減った。
何か調子の良い気がする。
ピストン内でシリンダーがスムーズに動いている気がする。
汚れが落ちてガソリンが綺麗に爆発している気がする。
富士山とフミさんは似ている気がする。

心理的高揚感を得るための投資としては
十分に満足だ。

シェルVPowerを失った今、
都度この様な添加剤を入れなければならない程、デリケートな発動機ではない。

ただ、何となく添加剤を入れると調子が良いように感じる。

これだけで良いのだと思う。

また
深夜のドンキに用もないのに出向いた。

駐車場の上層階には
車高を落とした車が連なり、お兄さん達がしゃがみ込んでいた。

入店するといつもの通り
何組もの若夫婦が後ろ髪が長い子供を引き連れて闊歩している。
泥酔した変な装いをしたおじさん、
日サロ帰りなのか変な赤みを帯びたカップル
目の焦点が定まらない10代風の男…

日中お見受けしない方々が確実にいるところ。
ドン・キホーテ。

素晴しいジャングルだ。

ギリシャ神話のアポロンに由来した
アポロマークというらしいが

生首にしか見えない…

切り落とされた瞬間の空飛ぶ生首にしか…

（これからここで給油するのか…）
1年間も気が付かなかったくせに、生首を見たあとにする給油は気持ちを暗くする…

また
このSNSは操作方法が変わったのですか？