こんばんは。フレンチトーストピクニックも無事終わり、輪島オートモビルミーティングも終わり、ひと段落ですね。トップの写真は友人にとってもらったものです。
私はテスト期間に入りつつあり、ストレスフルな毎日です。 ただ、やっとしたかった勉強のステージに入ることができている実感があり、やりがいは今まで以上になって来ました。
さて、今日の記事は、一週間くらい前に、あるみん友さんの記事を読んで、よく考えささられたことがありまして、そのことについてです。
現在、旧車ブームというものが舞起こっているといっても良いと思います。 確かに今、見直してみれば、例えばジウジアーロの小型車がいたり、なんとも言えず個性的な車が沢山あったように思います。
各メーカー毎にも全然デザインが違う上に、例えばシトロエンはどう考えても採算上よく無いであろうハイドロを幅広い車種に採用したりしていました。
また、ビートルや2CVなどは数十年、外観の変化なく生産され続けて来ました。
しかし今、どうでしょう? 数年おきのマイナーチェンジ、もはやフロントマスクを隠されたら、どこの車かわかったものではありません。 私の物体認識能力が低いのを前提とさせて頂きますが、正直いって、フロントマスクを隠されたら、ドイツの御三家に至っては、どれがどれかわかりません。
戻りましょう。何故、今旧車ブームがここに来て起こっているのでしょう? 注目すべきことは、若者の参入だと思います。
お知り合いにも、シトロエンのBX、それも初期のボビンメーターのモデルに乗っている20代前半の方がおられたりしますし、旧車系のイベントに、数年前は見なかったような年代の方が沢山来ています。
何故かを考えるためには、逆に何が今のものに物足らないのかを考えるべきです。
私は、消費者にとっての優先事項が変わったことだと思います。
昔の車が個性や独自の採算に合わないような技術を出していたのは、それを買う消費者がいたからです。
今、仮にこの車は段差を登ったりするときにも車が水平に保たれるんです、とか、この車は特殊なガラスの造形を用いた車であります、とかいう理由で高価な車が出て、割高だったときにどれだけの人が買うでしょうか?
少なくとも、数十年前、シトロエンは他のフランス車から比べると高級車と言わざるを得ない値段でしたが、ハイドロの車を、会社がやっていけるくらいには売っていました。
コストカット、燃費重視、空力は最高の値を、無駄なパーツは省いて沢山人と荷物が乗れるように、エンジンはダウンサイズで減税狙い。。。。
各メーカーがこんなことをしていては、できるものがに通うのは当然でしょう。しかし、これは消費者の求めたものを作っただけです。それでは、その消費者の求めるものは、何故こうも変わってしまったのでしょうか?
その答えとして、高い技術=高い値段というような発想が浸透してしまったからのように思います。高い馬力の車は高い、自動運転が付いている車は高い、などと。。。
それでは何故、所謂旧車が現役だった頃は所謂変な車、が売れたのか。
おそらくですが、車をはじめとした物を買うとき、消費者はその物がある生活を想像し、購入したからでしょう。
2CVを見ていて非常に強く感じました。この車と過ごす毎日は、小さくておおきい、自由な、ビジーになってしまった世間からの脱却なんだろうと。
アルファスパイダーを買うときにも想像しました。この車を買うと、毎日どんな疲れた日、嫌なことがあった日にも、この美しくてちょっと間抜けなボディが迎えてくれ、心地よいサウンド、晴れていたら屋根だって開けられちゃう、と。決して、新車時から、理にかなった車ではなかっただろうけれど。
きっと、今、車を買う人が失ったのはそういう視点です。この車を買うと、いくら浮く、こうやって買うと、5年後の値落ち率が低い、この車は周りからお金持ちだと思ってもらえる。。。
その車をもつことで、どう自分の生活が楽しいものになるのか、いつもその車を見られて、運転もできたら、通勤が楽ではないかも知れないけれ退屈ではなくなるんじゃないかな?なんて視点を持っている人は少ないと思います。
それでは、そうなってしまった理由です。端的にいって、余裕がなさすぎることに尽きると思います。
経済状況を見ても、高齢化により、国に払うべき金額を見ると絶望、帰ってくるかもわからない年金に月数万円取られてしまったりと、のこったお金はとてもとても楽しい車に乗るような余裕はない、という話はよく聞く話です。
そんな毎日に、嫌気がさしてしまった人が、旧車やスローライフに走っている、という部分もあるのかな、と思います。
長々と書いて恐縮ですが、あと1つだけ。
もう1つは、技術の限界の無さです。もはや今世紀の終わりには、AIが作った車をAIが走らせた方が、交通は円滑になるでしょう。
もうパワーなどといった際限のないものには目を向けず、私たちはいったい何故車を愛するのか、考えてみます。
シンプルに、楽しいからでしょう。楽しいのは、もちろん運転もそうですが、もっと大きく言うと、やはりそれがある生活が楽しいからではないでしょうか。愛車をいじる、愛車を全開までは走らせることが好きな人も多いです。
しかし他の多くの人の中には、その車がある生活が大好きだと言う人もいるように思います。そういった人の中で、個性たっぷりの旧車は魅力的でしょうね。この、限りない争いからのリタイア、にも旧車フリークの増加に対する回答が見つけられるように思います。
私ははっきり言って、何故割高なFiat500やカクタスがあんなに売れるのか理解できませんでした。買おうとしていた我が家は相当変な家なんだろうなくらいに…しかし、あれらの車は、旧車にいってもおかしくない人が、新車で刺さる、数少ない車たちだからなのだと思います。
とりとめなく書きましたが、なんとなく、消費の移り変わりと個性、そして旧車フリークの増加についてでした。
読んでいただいた方、本当にありがとうございます。
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Posted at
2018/06/08 00:14:28