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１２月３日に、ＥＶラリーイベントと次世代自動車セミナーが鳥取砂丘で開催されました。

マスコミが、取材に来ていました。
プラグインハイブリッド車のことを、「ガソリンで走る現在のハイブリッド車を、ガソリンと電気を使い分けて走らせることができるようにしたものです。」と紹介する、テレビ局。
一般の人にとっては、「だからなんなの？」

それは、クルマ側の制御のおはなし。

充電することで、エンジンをかけずにバッテリーに貯めた電気だけで走行できる距離を伸ばしたクルマである、と紹介しないと、ダメでしょ？
主催者は、日常の用事など、短距離の移動であれば、電気だけを使った走行が可能となり環境にやさしい、ってことを、伝えてほしいんだと思うよ。

環境のことを考えると、電気自動車が増えることが望ましいのですが、充電施設が少ないことや充電に時間がかかること、航続距離が短いことなど、解決しなければならないことは、たくさんあります。

そうなると、プラグインハイブリッド車は、電気自動車が普及するまでの、繋ぎかもしれません。
だけど、モーターによる力強い加速を感じられ、運転していて楽しい車です。

イベント会場には、試乗車もたくさん用意されていましたが、大多数の人々が、電気自動車やプラグインハイブリッド車ではなく、ハイブリッド車に試乗していました。
それ、アメリカでは「かつてエコのイメージで流行った、今ではすっかりダサいクルマ」ですから。

９０年代のおはなし。
かつて、ＳＵＶが「ヨンク」とか「ＲＶ」とかって呼ばれていた時代には、ゴツいクルマに乗りたいけど、燃費が悪くてガソリン代がかかるのが嫌だ、っていう人たちに、ディーゼル車を勧めたわけですよ。

ハイブリッド車の商売も、同じことではないのかい？
モーターの力強さを感じさせないセッティング。
アクセルを踏み込むとエンジンが掛かるが、ガサガサして気持ち良くないフィール。
「エコは、運転の楽しさを犠牲にしなければ得られない。エコカーは運転がつまらない。」というイメージを植え付けたのは、かつて、ディーゼル車のRVを売りまくっていた企業です。

燃料電池車を世に出し、環境対策を行っているかのようにイメージさせる。
しかし本音は、儲かる車が売れさえすれば、そんなのどうでもいい。
だけどね、パリ協定の国際約束を果たすためには、本気で対策に取り組まなければなりません。

電気自動車など次世代自動車の普及促進を、本気で考えているのであれば、モーターによる加速が、運転の楽しさを感じさせてくれるってことを、ひとりでも多くの人々に体験してもらうことが、欠かせないことだと思います。
今は高価だけど、量産効果で価格が下がったら買いたいな、と、思ってもらわないとダメです。

館内さんもおっしゃってたけど、あのメーカーは電気自動車が嫌いなのですな。

ところで、うちの会社の経理担当が、「超－低排出ガス車の、どの型式が次世代自動車か教えろ。」とか言ってくるほどに低レベルなのですが、相当気合を入れて頑張らないと、自動車分野の環境改善は進まないのでしょう。

今となっては、エコカーでもなんでもないクルマ。
いかに安く調達するか、ってことを最優先にしてるから、そういうことになるんだよね。

イベント主催者の思いを、検知するセンサーを、はなから持ち合わせていない人が、少なからずいます。

豪華ゲストがいらしてましたが、オイラ的には、セミナーの内容が一般来場者にきちんと伝わったかどうか疑問の残る、物足りないものでした。
薄味どころか、無味無臭（個人の見解です）。

崇高な理念が、どうすれば広く理解してもらえるのか。
みなさんが苦労されてるのは、そこなんですよね。

１０月３１日（土）から１１月１日（日）にかけて、広島西飛行場で開催されているエアポートドライブフェスタ２０１５。
ＭＩＲＡＩは展示だけで、運転させてもらえません。

オイラが運転したのは、山口県周南市。
一般公道を走らせてくれました。
キリンビバレッジ周南総合スポーツセンターのホール内で開催された、次世代自動車セミナーに行ってきたのです。
山口県内に６台しかないＭＩＲＡＩが、４台（展示２台、試乗２台）もきてました。
広島県内には２台しかないのだよ。

試乗させていただいた感想。
電気を発生させながらモーターを駆動する電気自動車ですわ。
乗り味は滑らかで、上質でありました。
山口トヨペット様、ありがとうございました。

閑話休題。

山口市内では、スーパー（アルク）に電気自動車の急速充電器を配備し、湯田温泉の旅館にもJTBが金を出して普通充電器を配備しているそうです。

広島の人間は、「ワシらんとこは、中国地方で一番進んどる。」とドヤ顔でしゃべるのですが、現実は真逆です。次世代自動車の普及や充電設備の整備に関しては。
ハイブリッド車を「最新のエコカー」と言い張る地域。
だからこそ、次世代自動車というものを紹介する仕事にやりがいがあるのだよ。

まあ、水素をそのまま燃焼させるのが「水素自動車」で、燃焼させないで化学反応で電気を作る燃料電池を搭載したものが「燃料電池車」と呼ばれるので、ややこしいですな。燃焼させてないぢゃん。
中国新聞の記事（エアポートドライブフェスタ）には、「水素自動車」と書いてありました。
記事が世に出る前に偉い人もチェックしてるだろうに。ＯＫ出しちゃったんですね。
だからこそ、次世代自動車というものを紹介する仕事にやりがいがあるのだよ（本日２回目）。

広島県内に関しては、神石高原町で町役場と近畿大学の連携により軽トラＥＶ（ＭＩＮＩＣＡＢ　ＭｉＥＶ）のモニター実験を行っています。
セミナーでお話を伺ったのですが、病院やスーパーよりも、ガソリンスタンドが遥かに遠い状況らしいです。
幹線道路から自宅までの道が凍結すると辛いので、4WDが欲しいとか、冬場に暖房するとバッテリー消費に影響（航続距離が半分に）するので、エアコン使用を控える、など、生の声を聞くことができ、大変勉強になりました。

バッテリーセル目一杯搭載してるから、４WD化は不可能だと三菱の人は、以前言っておりました。
マイチェン後の日産リーフのように、ヒートポンプ式エアコンの搭載・・・コストがかかりすぎます。

いろいろ課題がありますな。

この話を会社の上司にしても、ポカーンとされるというのが、一番の問題なわけで。

そんなことを思いながら、内燃機関の車を運転して帰りました。

ディーゼルを連想させる、ガラガラ音。
トルクが分厚いわけでも、吹け上がりが鋭いわけでもない。



定時に退社し、86に乗りに行きました。
18時から20時までの間だけ、レンタカーを借りました。
2時間キモチイイことするために、1万円ちょい払いましたとさ。

パドルシフトの付いたAT車。
シフトダウンすると、ブリッピングを入れて回転を合わせてくれます。これキモチイイんスけど、MTで乗ってみたい。
しかしMTは、バックに入れる時リングを上げるという儀式がめんどくさい。
本格的なスポーツカーのエンジンじゃないんだから、軽い操作感ではいけなかったのかな。てか、エンジン、カタログに載せるための最高出力よりもフィーリングにこだわれ。



シャークフィンアンテナだったので、マイチェン後？
リヤサスが固く、突き上げが気になりました。

リヤシートは足元が狭すぎます。
全長が短いので致し方ない部分ではありますが、バンタイプの軽自動車より狭いだろコレ。

たまに乗るには良いですが、エンジンが残念。
レヴォーグの1.6リットルターボエンジンだと、このボンネット高は難しいんだろうな。補器類のレイアウトとかの関係で。

そんな感じです。

燃費を良くする方法。
ダウンサイジング。
大きいクルマから小さいクルマに乗りかえる。
普通車から軽自動車に乗り換える・・・してる人もいるし、いない人もいる。

快適さはそのままに、燃費を良くしたい。
わがままな人たち。
その人たちへの回答が、ハイブリッド車。

軽自動車に乗り替える意味。
ダウンサイジング　→　全長の短縮　→　渋滞が短くなる。
・・・安直か。

結論。過剰な性能。
３００馬力ある割に良好な燃費なのかも知れませんが。

発進時に、車の重さを感じてしまいます。
発進してしまえば、グワッとくる加速を感じますが、そこが時代錯誤的なもったいなさを感じさせます。
そんな私も、以前インプレッサＷＲＸに乗ってたりするわけですが。ははは。

「この時代に、こんな車に乗ってていいのか、オレ。」っていう後ろめたさを感じてしまうのですよ。オイラは。
ナイーブでデリケートなハートをもつ、時代の空気に敏感な人（←俺みたいなめんどくさい人種）の気持ちを先取りした提案ができないと、
これからの時代、車を売っていくのは難しいのではないのかな。

ハイブリッド車が特殊な車ではなくなりつつあります。
しかし、走ってる車をすべてエコカーにしてしてしまうことは不可能です。
「乗り換えたいと思える、運転の楽しい車がない」と、古い車に乗り続けている人たちに、買い替えたいと思わせるような車を提案できないとダメですな。
エコカーで環境性能メチャ高いのに運転楽しいよ、母さん。的なクルマ、スバルやマツダあたりが頑張って業界を牽引していっていただきたい、というのが私の妄想。
モーターによるパワーアシストで、力強さを感じさせつつもエコな車、どこかにないのかな。

エコカー減税を続けろ、っつう意見も出てますが、白物家電のような魅力のない車を作り続けて、ハイブリッド車を多くラインアップするメーカーの、道路を傷めつける重たい車が免税になる不公平感ブシャーな税制ならなくしてしまえ。と思います。

「エコ」という言葉が、環境への負荷が小さいことではなくエネルギー消費を減らすことに偏りすぎているように思いますな、この国は。
経済産業省が大きな権力を握り、国のあり方に影響を与えているんですな。

これくらいにしておきます。

※　写真はインプレッサスポーツです