PIONEER / carrozzeria TS-F1740S  

僕の世代といえば、カーオーディオが本格的に進化を始めた世代で、8トラからカセット、そしてイルミがギンギンのヘッドやスピーカーなんかが定番だったのだが、その中で常に パイオニア は一歩抜きん出た存在だった。
そして、如何に当時の劣悪な車内の環境や、当時流行っていたラジカセの影響もあって、高音をキンキンに効かせたサウンドがパイオニアの特色でもあった。
しかし、それが時代の進化と共に、さすがに音に対する耳も肥えて来て、逆にパイオニアのキンキンサウンドがネックになって来た・・
さてさて、前置きが長くなってしまったが、NVHBを買って最初に音を鳴らした時、ウチのカミさんでさえ、昔懐かしい商用車、ヴァンのAMラヂオみたいと言わしめる、ぼんやりとした酷い音であった。
さすがにこれではイカンと、まずはスピーカー選びで、最終的に ケンウッドKFC-RS174S か パイオニアの TS-F1740S か大いに悩んだのだが、知り合いのオーディオ屋や知人友人から、K はエッヂが弱いのでヤメトケというハナシが多数寄せられて、TS-1740S になった次第だ。
さてさて、古き良き時代のパイオニアを知る御仁として、取り付けをしてそのサウンドを聞くと、装着した当初はシャリシャリと固い音であったが、ひと月もすると、これが実にまろやかで、若干高い音が目立つが、フラットに近いクリアーな音に驚いた！
とにかく中音域が素直で、パーカッションの音が、タタタタンっという音が普通は埋もれてしまうのだが、まるで手に取る様に聞こえて、相乗的に男子も女子のボーカルも濁りなく聞こえ実に心地良いのだ。
僕は、あまりズンチャズンチャと言う様な低音域が嫌いなので、これでも十二分に低音も出ており、実は我が家で一番いいサウンドを奏でているのはNVHBの中と涙が出そうになった。（笑）
昔のパイオニアのシャリシャリ音を危惧して、ツイーターを真上に向けたのも実は良かったのかもしれない。
バッフル板と最低限のデッドニングだけで、NVなら、このスピーカーで十分だと感じている。
まぁ、装着後、知り合いの NV に装着している Vシリーズ の音を聞いた時は、余りの音の良さに目がテンになったのは内緒だが。（閑話休題）
実勢の価格と音の鳴り具合を考えると、僕はこの Ｆシリーズ で十分だと思うのだ。