マツダRX-7(FD3S)
2001年(平成13年)式 5MT 265PS、1240kg
2020年(令和2年)12月購入。
新車デビュー前、東京モーターショーのターンテーブルで美しいデザインに一目惚れ。発売直後にディーラーに行って、赤いタイプRを全開試乗させてもらって感動してから30年。いつかは一度所有したいと思っていましたが、その道のりは遠かった。最終型(Ⅵ型)で友人から譲ってもらえる機会に恵まれ、オレの手元にやってきました。
ほぼ見た目純正に近い車両はすでに貴重です。ちょうど良いくらい、車高調でローダウン。静かで気持ちよいサウンドのマフラー、BBS製アルミホイール。
265PSロータリーターボエンジンはチューニングはなく、ブローオフバルブのみということですがマフラーが変更されているためか凄いパワー感です。レスポンスが良く、中回転域からの加速はまさにシートに身体が押し付けられる感覚!あっという間にスピードが乗るので、理性が必要。かなりの麻薬性があります。シャシーはしっかりとした直進安定性があるのですが、ほぼロードスターと同サイズというコンパクトさです。ステアリングを切り込むと鋭く旋回し、アンダーステアなんて皆無。ドライバー中心にグイグイ曲がっていくコーナリングマシンです。カミソリのようにシャープなハンドリングと強烈なエンジンパワー、コンパクトな車体から生み出させる走りはかなりスリリングで、「こんなものをよくメーカーが販売したな!」と改めて感銘を受けます。
圧倒的に低いボンネットとダッシュボードで視界は良好。箱根のワインディングでもスポーティな走りが楽しめます。5ナンバーサイズに近い3ナンバーなので街中でも取り回ししやすいです。
燃費は平均9km/ℓ程度(高速道路で10.5km/ℓ、街乗りのみで6km/ℓ)と良好。RX-7に燃費は期待していなかっただけにびっくりです!!もちろん、全開で踏んでばかりだったり、暖気が長ければもっと燃費は落ちますが、ロードスター1800は9km/ℓとの比較では私が乗る限り、あまり変わらないか少し悪い程度。父の乗っているRX-8は6.5km/ℓと乗り比べてもかなり良い感じです。
もちろん、全開加速を繰り返せば燃費は更に落ちますが、普通に走れば同じ時代のロードスターに迫る数値だなんて最終型RX-7凄い。
乗った感覚はまさに戦闘機。極限まで実施された軽量化と必要最小限の補強。ここまでやるのか!と思うほどのペラペラ感、開発者が語るように零戦を彷彿とさせる研ぎ覚まされたエンジニア魂を感じます。ライバルに勝つために全てを捨てて挑む危機迫る感覚、儚さがFD3S。同じ血統を持つ787Bのル・マン優勝直後に発売されるという神話まであり。
薄く、低く、コンパクト。贅肉はなく、研ぎ澄ませれ、優雅で美しい。ちょっとクラシカルなデザインは、何も似ていないRX-7オリジナル。眺めるだけでも幸せな気分になれます。