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2010年10月30日

GT-R開発責任者が語る

GT-R開発責任者が語る GT-R開発責任者が語る「World of GT-R…3年後の姿」リポート
 10月23日、日産自動車は、10月18日に発表した「NISSAN GT-R」11年モデルの一般向けセミナー「NISSAN GT-Rセミナー~World of GT-R…3年後の姿」を、同社グローバル本社ギャラリーにて開催した。

 このセミナーは、GT-Rの開発責任者であるチーフ・ビークル・エンジニア兼チーフ・プロダクト・スペシャリストの水野和敏氏が講師となって、2007年に発売したGT-Rの3年後の姿、つまり今の姿を語るというもの。会場には多くの観客が詰めかけ、水野氏の講演を熱心に聞いていた。



水野氏の車づくりに対する、高い志が垣間見れる素晴らしい講演だ。
ワタシが共感した、感動したフレーズを若干抜粋しながら以下に記そうと思う。


■「World of GT-R」とは人々に感動を与えること、「感動の創造」がテーマ
 「チューニングしたエンジンを軽いボディーに乗せ、レーシングカーモドキのタイヤ付けてどこそこで走らせて何秒のタイムが出る。運転技術が高いお金持ちだけが楽しめる。これがそれまでのスーパーカーでした。とても閉じた市場だったように思います。でも、車を走らせる楽しみはみんなが体験したい感動なんです。スーパーカーをオープンな市場にしようよ、そんな思いを込めてGT-Rを作りました」


「“マルチパフォーマンス”を標榜するGT-Rは、アンダー・オーバーが出ない唯一の車だ。
今の自動車屋は止まってる車しか設計してないが、GT-Rは、タイヤのグリップを出す為にミッションの位置やV6エンジンのスペックを決めたのだ。
『エンジンには味があって、アンダー・オーバーは癖であって味だ』という、雑誌、評論家の主張は違う。面白可笑しく感傷文だけ書いてたって(本当に性能の高い)車は出来ないんです。その結果、サーキットでも、雪でも、雨でも、砂でも走れる車が現実にできるはずなんです。」


まったくもってその通りだ!それが、GT-Rなんですよね。


■タイム計測。その意味と意義。
 最後に、水野氏は年次モデルのタイム計測の意義、意味について語った。11年モデルの0-100km/h加速は真夏の仙台ハイランドでの参考計測値で 3.2秒を記録していると言う。「真冬にやればまだ少しは伸びるはずだ」「今回は、VDC-R(横滑り防止機構)のRモードに発進装置(ローンチコントロール)を搭載しました。このモードを使用しても販売店保証がちゃんと持続します。0-100km/h加速が3.2秒の世界は、加速Gが凄まじすぎて指先しか動かない世界です」と水野氏は語る。GT-Rのトランスミッションはパドルスイッチを押してから変速トルクがリアタイヤに伝わるまでを0.15秒と公称している。この速度変動は、速度上昇線を表したグラフにおいてわずかな揺らぎにしか現れない。

 「ほかのメーカーはスイッチを押してから変速完了までの時間を公称値としています。これは数値になると、GT-Rでやっていることの違いが見えてきません。我々はこの速度グラフが直線になることに情熱を注いでいるんです」と言い、GT-Rが特別なクルマであると言う。

 GT-Rは、年次モデルが発表になるごとにニュルブルクリンクでの計測タイムを公表しているが、2011年モデルでは、まだその公称値が公開されない。これは計測日は、路面がウェットコンディションであったためで、それ以前に計測した、開発時の一部ウェットコンディション時の参考タイム、 7分24秒を公表している。

 2007年のオリジナルモデルのタイムは7分38秒、その後、年次改善とともにタイムは縮まり、2009年モデルの公式タイムは7分26秒と発表している。一部ウェットでありながらの7分24秒の参考タイムは、その性能がさらに進化していることをうかがわせる。

 水野氏は、7分24秒の参考タイムを記録した際のデータログを示しながら、一部ウェット状態の個所で速度が落ち込んでいるポイントを指摘。完全なドライコンディションであればさらにタイムは伸びるはずだ、と、うれしさ半分、悔しさ半分の口調で語っていた。

 このGT-Rのタイムは、11年モデルで向上した出力がその要因と思いがちだが、水野氏は、空力を味方に付ける攻撃的なエアロダイナミクスが大きく貢献していたと言う。「GT-Rのブレーキはタイヤハウス全体でディスクを冷やす構造になっています。だから走り出せば100度は軽く下がる構造になっているんです。レーシングカーのようにダクトホースで部分的に冷やしているだけでは30度下げるのがせいぜいといったところです。GT-Rの場合、タイヤハウス全体が冷却ホースのような構造になっています。だから、GT-Rのブレーキは800度域まで実用となっているんです。言いたいことは、空力を味方に付ければ、ブレーキ性能を劇的に変えられるということです」と、11年モデルでの空力変更点がブレーキ性能の向上に役立つことを図示した。


「最速タイムを出すならばClub Track Editionにスリックタイヤを履かせて計測すればよいだけのことです。でも、ボクはそれを絶対にやらない。適当にチューニングした開発テスト車両で、ものすごいタイムを出して、それをアピールした後、ごく少量の量産車がまったくそのタイムと違う性能だったとしたら……意味がないでしょう。ボクは9月に量産予定・基準車でテストして、11月から生産されるGT-Rのすべてがそのタイムを出せる性能を持っているということ、そこに意味があると思ってわざわざドイツに行って仕事をしているんですよ」

近年ニュルでのタイム争いが白熱しているが、「最速タイムを出すなら特別車にスリックを履いてやればいい」とは、
ポルシェ『911GT2RS』がニュルで7分18秒を記録したことを意識した言葉であろう。が、「レーシングカーのような特殊な限定車(911GT2RSは世界限定500台)での記録に意味があるのか。
まったくその通りだ。GT-Rはもっと志の高いところにいたのだ。

相当声を荒げて力説する水野さん、その相手は、たぶんメデイア・雑誌・評論家達に向け、また日産上層部達にも向けたものなのかな、と思った。

最後に質問に立った子供の、「社外品を許さないのは何故?」という、幼稚な質問には、
「世の中の規格の範疇を超えた車だから」という、水野さんの答えは、痛快・的確で、しかも世の中のGT-R否定論者を一刀両断にしてくれた。
この幼稚な質問をした子供の、きっと、ぎゃふんとした顔が見たかったものだ(^_^)

この動画、内容は素晴らしいのだが、音声が悪かったり、途中、いいところで切れてるのが、まったく残念!!
しかしこのセミナー、実際に行きたかったな~!




ブログ一覧 | GT-R | 日記
Posted at 2010/10/30 08:40:51

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この記事へのコメント

2010年10月30日 9:17
日産という色々な車種を作っているメーカーがこのようなスーパーカーを本気で作り価格を抑えたためにオープンになったとは思いますし、サーキットのタイムも誰が乗ってもかなり速いと思います。

でもあの部品の高さは範疇を越えています。世の中の規格の範疇を越えてるといいつつも安いからスーパーカーを買った人にあの消耗品代を請求するのが納得いきません。ポルシェとの新車価格は離れていると思いますが、走れば走るほどその差が縮まるような気がします。それにミッションのトラブルの話も全然減りませんし・・・

人それぞれの価値観がありますが、正直自分の狭い世界観の中ではどうしても疑問が残ります。。。
コメントへの返答
2010年11月1日 14:12
こんにちは(^^)/

水野さんは、このセミナーの中で、「無理に価格を抑えた」とは、言ってませんよね。
「車両価格以外の会社維持費のようなものを、車両価格に入れるのはどうか?(GT-Rは適正価格だ)」と言っています。
ここのところが、水野さんの商品開発に対する良心なんだと、私は理解します。
(会社の上層部の方々はどう思ってるかはわかりませんが・・・)

そして、“安いから”という理由でGT-Rを買う人はどれほどいるのでしょうかね。
私はGT-Rを、安いスーパーカーだから買う、と言う人はいないと思います。
車の価格というのは、買う人の価値観によると思います。
安い高いのという、価値観の明確な判断基準はありませんから・・・
「安かった、高かった」というのは、その車を買った人が、心の中で決めるものなんでしょう。

ドイツ車や、イタリア車などを買った人も、その後の車の故障時、メンテナンス時の部品供給、そして、その価格で不満や疑問を持つ人も多いということは、良く聞くはなしです。
それでも車好きという人は、好きな車だから乗り続けるんでしょう・・・

水野さんは、「お客さんの利便性や費用負担を考えた販売システム、メンテプログラムなどというものを提供している」と言っていますが、そのあたりのメーカー・販売側の対応というものは、日本のメーカーならではの、きめ細かさだと私は理解しています。

「ニュルのタイム計測は、お客様の車に、即フィードバックするため」という姿勢も、“お客様第一で、素晴らしい車、カーライフを提供したい”という水野さんの、日産の良心なのではないでしょうかね♪
2010年10月30日 11:51
どんなに高性能・高出力な車を買っても、実際サーキットに行かなければ発揮出来ない(すくなくとも日本国内では)現実は変わらないわけで、GTーRに投入している技術やシステムを大衆車にフィードバックして2Lクラスで400万くらいで出したら小型欧州車のマーケットで勝負出来ませんかね?

例えば、Cクラスや3シリーズなど…現在の国産ラインナップってコンパクトか大型しかないですよね?中型セダンやクーペの市場はあると思うんですが、そのクラスを買う人は安物は選ばない気がします。言い方を変えれば、安いから買わないみたいな(笑)
エンジン出力より安全性能や走行フィーリング重視というか。

素人の発想ですが、期待したいなぁ~なんて冷や汗
コメントへの返答
2010年11月2日 14:48
水野さんが、このセミナーで、
「設計や生産段階の現場では、GT-Rで培ったものが反映されている」
といってますから、そういう意味では、現在の日産のすべての車にはGT-Rの技術が反映されているし、これからさらに反映していくんでしょうね。

ですので、小型のFRスポーツを日産から作った場合も、当然GT-Rの技術が満載されたものが出てくるでしょう。
そうなったら楽しみですね。

だから、ワタシもGT-Rのこういうニュースに心躍るんですよねー!
2010年10月30日 18:09
こんばんは!!
水野和敏さんの“熱き思い!”が伝わる一般向けセミナー映像ですね(^_^)v

私的に色々思う事もありますが、考え方!感じ方!は人様々なので、敢えてこの場では伏せておきます。

いつか所有したい一台であるのは、私の“夢”として温めて行きたいと思っています~(^o^)♪
コメントへの返答
2010年11月2日 14:54
こんにちは(^^)/

水野さん自身の熱い想い!とともに、関わってる全日産社員さんの思いも代弁されてるのかもですね。

平ちゃんの思い・・・
それは、このコメント読む限り、GT-Rへ捧げる熱い思いであることは、ワタシには充分伝わりましたよ^^

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