志賀坂峠方面でも行ってみるか、天気もいいし

つゆに入る前に、前から考えていた志賀坂峠方面に行きました。国道299　正丸トンネルを越えて秩父市内で国道140号と合流し、それから県道209を小鹿野町に入ります。
　この道は田舎道ですので、私の好みに合います。なんという事もない平凡な県道209です。だからいいのです。小鹿野町で299に再び合流し昨年の秋に行った合角ダムへの道県道37号を右にみながら、ひたすら299を進みました。
　三田貝小学校の前を過ぎると益々山中に入ってきたという感じがします。しばらくすると、この山中に不似合いな大きな変電所が見えてきます。日中はあまりインパクトがありませんが、夜間は突然現れる多くの光にびっくりしてしまいます。なぜかって、山の中ですから。
　さらに奥地へ。
志賀坂峠はヘアピンカーブが続くため、そういう愉しみをする人には人気があると聞いた事があります。
私が若い頃には志賀坂ロッジというものもありました。
しばらく、進むと民宿「登人」というのがあります。昔からあります。
　そのちょっと上に西秩父林道というのがあります。かって、私がここにある二子山の岩登り（フリークライミング）で夢中だったころ、「他人に登れて、自分が登れない」と悩んでおりましたその時代には、ここはダートの林道でした。
　もちろん今はバリバリの舗装林道です。林道西秩父線に入り込み、ぐんぐんと高度を上げていくと、ぱあっ、と開けた場所に着きました。

　両神山が正面に見えます。最高にきれいな場所でした。
景色を文章で表現するのは大変難しいのですが、ここは文字通り美味な空気、なんていうのか気分快晴、爽やかな気持ち、そんな感じですかね。
　二子山トンネルをくぐります。暗くてよく見えない。確かにセローのライトはやや
暗いのかもしれない、それとも自分の目の老化のせい？
　そこを過ぎるとまた、景色抜群の道が続きます。しばらくして、山の斜面に木の生えていないところにつきました。この先の峠を越えると多分群馬県。今日はここまで。実はガソリンが心配になったから。理屈ではまだもつのですが、給油なしでなるべく家までもどりたかったのです。

ですが、実をいうとここにくるまでにうろうろと横道にそれていたのも原因で距離がでていました。帰り道、うっかり尾内渓谷方面の道に入り込みました。ここは有名な氷柱があります。今はありません。冬の間だけです。

この尾内沢には思い出があります。ここのキギの沢というのは相当ヤバイです。若い頃、現在アライテントの幹部になってしまったF君と氷結したこの沢に入り、買ったばっかりの氷瀑専用ピッケルで挑んだのですが、それが意外と氷に刺さらずアイスバイルとアイゼンのみで厳冬期遡行をしました。結果、一日で両神山頂に達せず、厳冬の谷の中でビバークを強いられました。下山したら、横浜ナンバーのバンやらなんやら停まっていて、NHKの中高年登山の講座をやっていたIさんにむちゃ怒られました。家に帰ったら、それにもまして、一方の「山の神」にさんざん怒られました。なぜって、皆私が遭難したかと思ったからです。
このあたりは、思い出の地でもあります。
尾内沢の駐車場をでて、来た道をもどります。秩父に入って、正丸トンネル手前の交差点にきて、トンネル通過を止め、峠を走る事にしました。いつもながら狭い山道です。いまでもおもいます。ここが秩父へのメインストリートだったなんて。
ここで今日のお散歩はおしまい。299号をひたすら帰宅しました。