5月23(日)/24(月)の両日、業界研修で淡路へ・・
DAY 1
初日は台風並みの天候の中、一行は淡路島を一旦通過して四国上陸。
世界中の名画の原寸大のレプリカ、それも陶板転写、1000点以上が展示されている、
徳島の
大塚国際美術館へ。
かわら業界(鬼瓦)研修旅行ゆえ、焼物つながりと芸術性でチョイス。
山を半分削って建物を埋め込んだような地下3階・地上2階の、豪華な建物。ポカリスエット城~
長いエスカレーターを上りエントランス正面奥の吹き抜けの大広間。
大迫力!システィーナ礼拝堂天井壁画。
上のフロアへ行くほど時代が新しくなるという親切レイアウト。
じっくり見て回ると丸1日でも時間が足りないかも。
月並みだが、映画「ダ・ヴィンチ・コード」の「最後の晩餐」の修復ビフォー・アフターも必見。
今回、同行された、10年以上に亘って三州の鬼師の研究をされている、
愛知大学国際コミュニケーション学部比較文化学科教授 高原先生、これにはドはまり。
この先生、風貌に比例して波乱万丈の経歴をお持ちのキャラのメチャ濃い人物。
この件に付いては、またの機会にでも取り上げるとしよう・・・
夕刻、再び淡路島に戻る
今宵は「淡路瓦400年祭実行委員会」の皆さんと膝を交えての交流会。
筋書きの無いドラマに長として少々緊張。
(かわら=伝統=古い=ダサい)の困った図式を打ち砕く、一味違った角度からのアプローチ。
淡路瓦産地30代の若手メンバーのいぶし瓦にかける情熱がピリピリと伝わってくる。
明日の工場見学が楽しみ・・・
DAY 2
朝6時前に目が覚める。
外は相変わらず暴風雨。それもそのはず警報発令中!ちょっと凹む。
そのうち嵐も通り過ぎるだろう・・・
まずは、組合として数年前にもお邪魔したTさん。
通り門を抜けると・・・オリジナルの瓦で庭を演出。
屋根、壁、床、飾、あらゆる角度から瓦を提案している。
デジカメをバスに置き忘れ携帯での撮影のため写真悪し、おまけに腕も悪し。
次は今回、旅行の準備段階から協力いただいたKさんの工房。
名工遠州鬼秀の技を継承しつつ自分なりのスタイルを確立中。
Kさんの真骨頂、鬼面。
4百年祭の言い出しっぺ その1!?
歌って良し、走って良し、造って良し、Sさんの工房へ。
焼板との絶妙なバランス、窯変調 VASARA。
AWAJI young guns の夢の集積、達磨窯。
いつの日にか窯焚きには是非、おじゃましたい。
淡路瓦は女性。・・となると岐阜は男性?じゃあ三州は???
日本一、クリーンな瓦屋、徹底した製品管理のMさん。
本葺一体型の役物造りから、淡路瓦の生命「土」の調達、昨夜の宴会の彩りまで。
頼りになるアニキ、Aさん。
4百年祭言い出しっぺ その2?!
お話し上手、演出上手、瓦屋としてはおそらく日本一お洒落な拘りのおもてなしスペース「土坐」。
淡路の貴公子 Dさん。
半日という限られた時間の中で、三州の一部組合員には個人的にも馴染みの深い、
Professor "K"&Mr.children"S"、ご両人の絶妙のコンビネーションでプロデュースしていただき
当初の予定を凌ぐ想定外の濃い内容でスムーズに進めてこれた。
尚、急遽、移動用の車を提供してくださったMさんのご好意には謹んで心より感謝いたします。
旅もいよいよ大詰め、、、
自分と同じ趣味を持つ、海をこよなく愛する陶芸家 楽久登窯主宰 Nさんのギャラリー兼工房へ。
築百年の古民家を再生したギャラリーのビストロで昼食。
実はまだオープン前で6月初めのオープンをを控えた慌しい時に、
今回の為に無理やりプレ・オープンに至ったと言う経緯。
気立てのイイお母さん、きれいなお姉さんの真心こもった料理。
ごちそうさまでした。
ギャラリー内外の新旧、明暗のコントラスト、バランス、空気も心地よく、
近くにあったら毎日でも通いたくなるような空間だ。
一泊二日、実際に淡路島は24時間にも満たないという短い滞在だったが、
久しぶりに大変充実した時間を過ごす事ができた。
400年祭をきっかけに、いぶし瓦の普及という共通の目標に向かって様々な試みで
果敢にチャレンジしている淡路メンバーの姿には産地こそ違えど、
同じ生業に携わる一人として大きな刺激になったことは確か。
結果がどう出るかは2年後、5年後・・・?
ただ明確なのは、まずは行動を起こさなくては何も変わらないと言う事。
今、そして未来のユーザー層に、日本固有のいぶし瓦という伝統素材の素性の良さ、
どんなスタイルにもすんなりと調和する優れた柔軟性持ち合わせていることを
産地、業界の枠に囚われず、異業種コラボも念頭において、上手にプレゼンしていく事が
今後の最も大きな課題だろう。
いぶし瓦は過去の産物、ダサいと思っている、そこのアナタ・・・
いぶし瓦は面白い。
扱い方、組み合わせ如何によっては大化けするアイテム。
鬼瓦に特化すれば、屋根から下りてオブジェとしても重宝されている。
もっと言えば、割と知られていない大切な事、それは・・・
実は最も、Ecologyで、Economyで、Healthyな、Natural素材。
瓦文化1400年の歴史は伊達じゃないってこと!いぶし瓦って、結構、Deepですよ。
造っている我々は、極度のPR下手ですけど・・・orz
2002年、当時の「三河の窯業展」自作の三州瓦組合メインパネル。なつかしい・・・
by: a-ha designs
10年前からECOを訴えていたんだ。やるじゃん、三州。
管理人の独断と偏見、内部事情てんこ盛りの内容になりましたが、
あらためて、
今回の旅行でお世話になった多くのみなさんに「感謝!」、、合掌。
(今回の記事は、自分が管理人となっている「若鬼士会」ブログよりの抜粋記事です)