いよいよボディ塗装。
天候不順で塗装をするには辛い日々だったので時間がかかってしまった。
端折りまくっているが、ここまででボディ塗装~最終クリアまで終わっている。
工程としてはサーフェイサーをエアブラシで吹く。
模型用サーフェイサーもいろいろあり、傷埋め効果が高いものから塗料に近いものまである。
今回は塗装する物が金属なので傷埋め効果はさほど必要ないという判断で塗料に近いサフをチョイス。
次にガイアカラーのアルティメットブラックという模型用塗料で最も黒い黒を5回塗装。
2回目まではかなり希釈したものを吹き、3,4,5回目は10%ずつ濃度を濃くした黒を吹く。
5回目はガンプラを塗装する時の気圧ではエアブラシのノズルが詰まる可能性すらある濃度なのでコンプレッサーの気圧を最大にして吹き付ける。
乾燥ブースで完全乾燥させて一晩落ち着かせた後、一度薄め液を軽く吹き付けて塗膜をわざと緩くさせる。
これは塗料が持つ表面張力を利用するための処理。
さらに一晩乾燥させた後にクリア吹き。
クリアは溶剤計アクリル塗料(いわゆるラッカー系塗料)の中で最も塗膜が固いガイアカラーのEXクリアーを使った。
これを5回吹いた後、ヘッドライトとテールランプをラッカー系を侵さないエナメル系塗料で塗り分け。
その後テールをクリアを吹いて塗膜を保護してからテールのバックランプをエナメル系塗料で塗り分け。
本来はエナメル系の上からラッカー系を吹くとエナメルの塗膜を侵してしまうのだが、そうならないテクニックがある。
「砂吹き」という技法で、わざと遠くからクリアを吹き付ける。
そうすると塗面にクリアが届く時に半ば乾燥してから塗膜に付着するので下地を侵さずに塗膜を保護できるという理屈。
塗り分けを終えたら、そこから10回クリアを吹き付ける。
そのクリアも濃度を全て変えて吹いてある。
そうすると上の写真のようになる。
すぐに最終仕上げをするとクリアが”動いてしまい”綺麗に仕上がらないので三日間放置して塗膜を安定させてから仕上に取りかかる。
クリアを吹いても表面は目に見えない凹凸があり塗膜はうねっている。
スケールを考えて、4000番と6000番の耐水ペーパーを使い表面を空研ぎする。
表面が傷つき、白く曇るがビビらずに研ぐ。
研ぎ終えたら一旦水洗いして削りカスを取り除き乾燥させる。
そこからハセガワの「セラミックコンパウンド」で表面を磨き上げる。
このコンパウンドは番手にすると40000番相当という細かさ。
細かいのでそこまで気を遣う必要はないが、エッジ部は丁寧に磨かないと下地が出てきかねないで細心の注意を払う。
磨き終えたら組み立てる。
下手に瞬間接着剤を使うと白化して目も当てられなくなるのでエポキシ系接着剤を使った。
これで完成。
念のためもう二日寝かせてから12日に依頼主のA君に納品。
気に入ってもらえただろうか?
母親の病気以後、中々模型を作ることが叶わなかったがこれを機にまた模型製作を再開したいなと思える体験だった。
A君、良い機会をくれてありがとう!
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Posted at
2017/10/13 00:38:35