VVT-iプーリーのオイル漏れ修理 Ｏリングの選択がキモでしたが作業は簡単すぎて唖然

古くなり長距離を走るとVVT-iプーリーギアからオイルが漏れるようになります。（ＶＶＴ－ｉプーリー部分のタイミングベルトカバー内外にオイルが滲むようになります。初めはカムシャフトのオイルシールからかと考えていましたが、違っていました。）

タイミングベルト近くのオイル漏れは、タイミングベルトの寿命も短くなるようです。

ＶＶＴ－ｉプーリーギアのボルトを一旦外した場合は、新しいものに交換するようタイミングベルトカバー№３裏の説明書きにあるのですが、新品だと３１，０００円（アメリカの通販だと半額程度）程度するので購入をためらっていました。

ＹｏｕＴｕｂｅにVVT-iプーリーギアのオイル漏れを修理する（分解して内部のＯリングを交換し元の位置に正確に組み直すだけです。アメリカでは発売から25年以上経過したターボ付き１Ｊ、２Ｊエンジンの中古車をいじるのがブームになっているようです。）ビデオがアップされていたので、ダメ元で挑戦してみました。

写真は、締結ボルトを外そうとしているところです。

ボルトを外したところです。

念のため同じ場所に同じボルトが来るよう配慮しました。

ギアの上側の部品（下の写真の左上のもの）にＵ字型の切れ込みがあるので、ギアの下側の部品（下の写真の左下のもの）の元あった位置にカッターで印を2カ所付けておきました。

内側から中心部の穴をハンマーの柄でたたき、上下の部品を分離させてVVT-iプーリーギアを分解したところです。

写真の右から２番目のギアの下部には凹みがあり、斜めに切り込みが入った黒いプラスチックのスペーサーが嵌め込まれています。

ギアの上部部品の裏の硬化して張り付いたＯリングをカッターの刃で外したところです。Ｏリングは四角い断面になっていました。
最近は、ヤフオク等でぴったりの特注Oリングを売っているようで、これを使うとプーリーを車体に付けたまま（タイミングベルトを外すことなく）交換作業か出来るようです。（やり方はYouTubeにビデオがあり、vvti cam gear o ring exchange lexus等で検索すると出てきます。）

厚さを測ってみると１．５ミリ程度でした。ということは、下部部品の溝に上部部品で隙間の無いように押さえつけられて１．５ミリの厚さに潰れていたということでしょう。

まず、ギアの上部部品を組み立てて（2個のギアを入れる。突合場所はビデオに詳しい。）オイルを拭き、Ｏリングにシリコングリスを塗ってある程度伸ばし、ギアの下部部品にセットしたところです。（プーリーの下部部品の溝の深さは1.5ミリ、溝の幅は3ミリ、内径は78ミリ、外径は84ミリとのネット情報を元にＯリングを選択し購入しました。）

これからプーリーを組み立てます。

ギアの上部部品を下部部品に被せて元の位置を確認して正確に元の位置に戻し、ボルトで固定しているところです。

すぐにＯリングが縮むのでやっかいです。

一応、全部のボルトを固定してから、1本ずつ外してねじロック剤を塗り、再び締め付けました。

締め付けトルクは１３８ｋｇｆｃｍ前後のようですが、勘で締結しました。

使用したＯリングです。

色々と探してみましたがＯリングの情報が得られず、ＹｏｕＴｕｂｅの画像を頼りに線径が2.62ミリの規格品を選択しました。

線径が3.1ミリのものも同時に購入してあてがってみましたが、少し太すぎる感じでした。

使用したＯリングはモノタロウで１個150円程度でした。（航空機用Ｏリング油圧用ＡＳ５６８－１５１Ａ）

後で考えてみると、ＡＳ５６８－１５１Ｄ（９００円程度）の方が耐熱２００度までなので良かったかもしれません。

後日このギアを取り付けてまともに動くか試してみたいと思います。

追記
平成２９年３月１９日のタイミングベルト交換時に取り付けて走ってみましたが、エンジンチェックランプも点かず違和感もなく、まったくまともに走れました。

今のところオイル漏れも止まったようにみえます。（作業後１～２日は、漏れてプーリーについていたオイルが熱で移動しプーリー表面にうっすらと着く状態になりますが、その後乾いた状態になります。）

問題は、使ったＯリングの耐久性ですが・・・。

サイズはほぼこれで正解のような気もしますが、純正のＯリングのサイズを知りたいものです。（引用したＹｏｕＴｕｂｅの業者は撤退しているようですが、アメリカのイーベイなどの通販では２０ドル位で販売しているようです。ということは、規格品ならやはりＡＳ５６８－１５１Ｄの方でしょう。）