2012年初ブログが2月というのもいかがなものかと思いつつ、
大変遅ればせながら明けましておめでとうございます。
今年もこんな感じで更新の少ないブログになるかと思いますが、
どうぞよろしくお願いします。
さて、2012年デビューの新車の中でもトップクラスの話題作といえば、
やはりトヨタ86/スバルBRZでしょう。
2車ともつい先日発表され、正式な発売日も決定し、
公式サイトでもカタログ情報が明らかになるなど、いよいよ盛り上がってきた感があります。
「86」という車名に個人的には違和感があったり、
トヨタとスバルの間の微妙な温度差を感じなくもなかったり気になるところもなくはないですが、
この時代にコンパクトなFRスポーツクーペが生まれることだけでも個人的には歓迎したいところ。
で、普段お世話になっているスバルディーラーにそのBRZの展示車が入ったとの連絡を受け、
今日早速見に行ってきました。
展示されていたのは最上級のSグレード、6MT。
まずは外見の感想から。
実は昨年東京モーターショーでも86ともども現物を見ていましたし、
雑誌やネットでも散々写真を見ていたので正直なところ外見の新鮮味はあまり感じませんが、
最近縦に大型化しているスバル車の中にあってひときわ低い全高と短い全長、
その一方でワイドにとられた全幅はやはりいかにもスポーツクーペらしい雰囲気。
少し隆起した前後フェンダーの処理もスポーティで、踏ん張り感が演出されています。
GRBのような、背が高い車をベースにディテールを上手く処理して見せる車も好きですが、
やっぱり低くて広いプロポーションはそれだけで「おっ」と思わせるものがあります。
しかしながら、86よりも落ち着きを狙ったデザインなのでしょうが、
ボディ全体に比べて顔つきが少し大人しすぎる気も。
フロントバンパー開口部の上にある黒い部分も少し野暮ったい感じが。
(っていうかマツダっぽい?いやマツダのデザインが野暮ったいという意味ではなく)
86とのデザイン上の違いはこのフロント部に集約されるわけですが、
個人的には86の顔つきの方がよりアグレッシブで好きですし、
ボディ全体との調和が取れているような気がしました。
もし私がBRZを買うことがあったら、
間違いなく納車されたその日にトヨタディーラーに行って86のフロント周りのパーツを注文します(笑)
リア周りは写真で見るより実車の方が格段にスタイリッシュ。
ブリスター風のリアフェンダーやそこから繋がるハイデッキのトランクリッドなど、
ボリューム感のあるデザインです。
それだけに215サイズと細めのリアタイヤがやや貧弱に見えてしまわないこともありませんが。
特に低い視点からあおるように見ると目立ちます。
しかしNA・200psのFR車でリアタイヤをいたずらに太くする意味はないと思いますし、
走りのことを考えればこれでいいでしょう。
立っている人間の視点では気になることもまずないはず。
気に入らない人は自分で交換すればいいだけの話。
あと気になった点としてはフロントフェンダーのガーニッシュ。
一見エアアウトレット風の処理ですが、完全なるダミーです。
まあダミーのインテークやアウトレットなんてウチのGRBも含めていろんな車にありますし
それ自体を否定するつもりはないのですが、
もう少しダミーだと分かりにくいようにしてほしかったかも…。
それからボディカラーですが、展示車のサテンホワイトパールは有料色。
そして白は競技ベースのRAも…というか86の全グレードも含めてこの色しかないのですが、
ソリッドホワイトの設定はあった方がいいのでは。
特にRA(と86のRC)には。
次に内装。
黒を基調としつつ、インパネにメタル調パネル、
シートやステアリングなどに赤ステッチという、スポーツモデルとして無難なもの。
ちなみにシートの赤ステッチはS専用です…多分。
86にある赤黒コンビのシートやステアリングはBRZにはなく、こちらも外見同様落ち着いた雰囲気。
ドライビングに集中するという観点では色はあまり散らばってない方がいいかな。
などと思いつつも、86のちょっと派手な内装に惹かれなくもないのですが。
インパネには新型インプレッサに引き続きソフトパッドが使用され、思いのほか高質感。
ベース価格が約200万円ということで内装は期待してなかったのですが、
ハードプラまみれのGRBよりむしろ上質なくらい。
シートの着座位置はかなり低く、運転席はタイトな雰囲気。
かつて、993あたりまでの空冷時代のポルシェ911には、
そのタイトな感覚を指して「ポルシェを着る」という表現がなされることがありました。
その時代の911の経験がない私にはそれがどんなものか知りませんが、
例えそこまでのものではなかったとしても、
BRZの運転席にもなかなかの「着る」感覚があるように感じました。
ポルシェの方は多分そのドライブフィールまでも含めての表現だったのだろうと思いますが、
BRZは走りも含めて「着る」ことができるのかどうか。
期待は持たせてくれる運転席です。
一点気になったのは、ステアリングがチルトを一番上にセットしても低いこと。
シートリフターを一番下にしたうえでもそう感じたので、ちょっと疑問符がつきました。
聞いたところによればシートはトヨタ側の意向が取り入れられているそうなので、
スバル車に馴染んだ人がスバル用のドラポジを取ろうとすると合わないのかも?
そんなことはないか…。
6MTのシフトフィールはストロークが短く、カチカチ決まりそう。
ただ節度感がもう少しだけ欲しい気もしましたが。
…とまあ、展示されている車を見てシートに座っただけなので
当然のことながらあまり大したことは分かりませんでした。
やはり86ともども、この車は走りこそが最大のポイントであり、走らせてナンボというところでしょう。
発売日の3月28日以降、試乗車も用意される予定とのことで、
実際に走らせられる日がとても楽しみです。
…で、実際に買うかどうか、という話ですが…。
今年GRBが車検を迎えますが、GRBは依然としてとても気に入っている車です。
NA200psのBRZでは味わえないターボならではのトルクと加速も魅力だし、
雪の降る岩手では4WDの強力なトラクションも捨てがたい。
ハッチバックベース故の実用性の高さも頼りになる。
仙台ハイランドの目標タイムもまだ未達成…ということで、
まだまだGRBを手放すつもりはありません。
でもそれはそれとして、86/BRZには惹かれるものがあるのです。
86とBRZの公式サイトでそれぞれ装備・価格表を隅々まで眺めて、
見積もりシミュレーションを繰り返す程度には。
そんなわけで理想はGRBと86orBRZの2台持ちですね。
しかし現状そういうわけにもいかず…。
…などと思っていたところ、どうやら親父が…?