実はこのディーラーを訪ねたのは2回目、1回目は5/22で、このときはまだNDロードスターの試乗車にナンバーが付いておらず、停車状態で3000回転まで回しただけでした。
明日が雨の予報なので、今日仕事を早めに切り上げて、閉店間際に恐る恐るお願いしてみたところ、試乗させてもらうことができました。
ロードスター、WIND乗りから見てとても気になる存在でした。
ほどほどのパワー、ほどほどのスポーツ感、気軽なオープン/クローズ、日常レベルで楽しめるキャラクターは共通点が多く、(一方的に?)シンパシーを感じています。
そして、つくり込みが本格的であるが故に、本気のスポーツカーと誤解されてしまう悲劇、よく分かります(笑)
(欧州でもオープンカーが売れにくい時勢もありますが、)WINDは一代限りでそのキャラクターの位置付けに失敗した感もあるので、4代目まで続いているロードスターはなおのこと応援したくなるのです。
それでは試乗レビュー、WINDとの比較で述べていきます。
グレードはSスペシャルの6MT仕様です。
前回から2週間近く間が空いて食べごろになったかと思いきや、オドメーターはまだ330kmほど、慣らし運転で我慢します(^_^;)
実際に運転してみると、座るだけでは気付かなかったことが浮き彫りになってきます
いいところはいくらでもあるので(笑)、気になった点から挙げましょう。
まずはシートの座面とシートバックの境目に角が立っているようで、それが背中に刺さるような感触がありました。
運転している内に気にならなくなったので、ドラポジをしっかりとれば問題ないのかもしれません。
続いてバックフォワードキャビンの影響でルームミラー、ドアミラーが顔に近くて圧迫感がありましたが、慣れれば目線の移動が少なく済みそうです。
最後はサイドブレーキ、右ハンドル基準で右側にあるのは良いのですが、下げきった位置が少々高めで、シフト操作で干渉することがあります。
シフト操作の度にジャケットの袖ボタンがカチカチ当たって妙に気まずかったです(^_^;)
走り出してみます。
ハンドルの握り心地やシフトレバー、ペダルの感触はがっちりしていて骨っぽいです。
クラッチのミートポイントは奥目で、出足はすっと前進しますが、真っ直ぐ走っていると軽快感よりも剛性感が勝ります。
エンジンはきめ細かくきれいに回ります。
WINDが濃厚クリームソースならば、こちらは真面目に下ごしらえをした材料から丁寧に取った和風出汁でしょうか。
決して薄味ではなく、操作系の感触と合わせると、ガツンとした魚介系ラーメンのような味わいです(笑)
ちなみに事前の予想イメージは牛骨ベースの淡麗系塩ラーメンでした(爆)
排気量、パワー、エンジン特性はWINDにとても近いので、違和感なく自分の感覚にシンクロしました。
ミラーではややマイナスポイントになりましたが、フロントウィンドが顔に近いためか、オープン状態でサイドウィンドを全開にしても風の巻き込みは気にならないレベルでした。
ハンドリングは軽快にノーズが向きを変え、ひらりと曲がる挙動が交差点レベルでも体感できます。
足まわりは吟味している余裕がありませんでしたが、不快な突き上げや振動はなかったと思います。
短い試乗ではありましたが、驚いたことに帰り道でしばらくWINDのドラポジに違和感を感じるほど身体がロードスターに馴染んでいました。
NDロードスターのエクステリアはたおやかである一方、運転操作のフィーリングはかなり男性的でした。
見目麗しい日本男児です(笑)
WINDよりもスポーツカーでした。
自分にはこれで十分です。
より刺激を求めるならアルファロメオ(アバルト?)版がそれを担ってくれることでしょう。
NDロードスターと比べるとWINDは全体的にふっくらとやわらかに包み込まれるような感覚で、女性的というか、思わぬ形で今まで認識していなかったフランス車らしさに気付かされたようです。
今はWINDの母性に甘えつつ(笑)、乗り換えなければならなくなったときにNDロードスターに自分の身の丈(主に金銭面)が届くなら、後継車としてじっくり向き合ってみたい1台です。
Posted at 2015/06/04 22:12:17 | |
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