※続きの話なのでタイトルをそろえましたが、話は離れます。
さて。
移転自体が決定した後、真駒内案・北大案・八紘学園案・北広島案の4点の提案のうち、北広島案が採用されたわけですが、まぁこの案の中で見れば妥当すぎるほど妥当でしょうね。
・真駒内→地下鉄はあるが反対運動もある
・北大→都心の一等地という魅力があるが、権利や騒音などクリアすべき課題も多い
・八紘学園→立地が変わらないメリットがあるが、狭い
・北広島→広い、だが交通の利便性の問題がある
こんなん一択やんけ。
と、いうか。
札幌市に同情するのは「こんな短期間で立案なんて無理」ってこと。
地方都市はスピーディにトップダウンで物事を進められるので、そのスピードで対抗するのは不可能ですから(既に話がついていた出来レースだと個人的には思っていますが、証拠はない)。
北広島での新球場建設には、大きなメリットと、同等の大きなデメリットがありますよね。
メリット
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念願のボールパーク化が可能→食品やグッズなど自前の物販が可能になる
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札幌ドームの運用都合に縛られず、自由な運営が可能→とは言え、今も充分優遇されていますが、わざわざトレーニング器具を搬入搬出するなんてな馬鹿げた行為に代表される様々な縛りから解放されるのは大きいですよね
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もちろん30億円クラスの使用に関わる費用が不要になる
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グラウンドや観客席も最適化出来る
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札幌市民は距離的に変わらない上、道東・道北民からすれば距離が近くなる
デメリット
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既に飽和状態の交通(道路・JR)及び駐車場の問題→JR千歳線(札幌-千歳間)は過密ダイヤで増発は不可能、現状6両編成の電車を増結するのもホーム改造の面から不可能、盲腸線建設で新球場直結駅も不可能。となれば、鉄道に関してはせいぜい待避線を作るので精一杯?
北海道は自動車社会。アメリカの例に倣えば、3万人収容のスタジアムならば、駐車場は5千台収容レベルでも厳しいのでは?また、上に道東・道北民は近くなる、と書いたものの、札幌に行く際に高速道路を余り利用しない道南民の場合、距離や時間は延びてしまう。
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何もない街に新たなテーマパークが出来るようなものだが、野球に興味のない人をどれほど呼び込めるか疑問→いかに札幌ドームが中心部から外れているとは言え、試合後は地下鉄で市の中心部に移動すれば打ち上げや宿泊も可能。北広島にも飲食店などは増えていくのでしょうが、宿泊施設は大変だと思う、というか、結局宿泊は札幌に移動となるでしょう。上に書いた交通の問題も含め、野球開催がない日にどれだけ集客が可能なのかが大事になる?
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いくら大企業といえど、600億円+αの費用捻出は可能なのか?→まず、みんな勘違いしているのは「年30億×20年分だから充分ペイ出来る」?いや、そこ整備費入ってる?その額の他に毎年整備補は別途掛かるよね、自前なら。もうひとつ。「コレで札幌ドームの奴隷契約から逃れてFA流出を防げる」?もともと本社は球場使用料を払っているだけで野球にはほぼノータッチ、球団が独立採算制ならば、この新球場の売上次第で増減がある程度では?
また、自治体やJRに出来ることが限られるため、場合によっては建設費以外の支出が増える可能性も(個人的には北広島駅から球場まで自前でモノレール敷けないかね?と思っています)。
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札幌ドームとの棲み分けは可能か?→先日のブログで「新球場がドームになるとは思わなかった」と書いた理由はコレ。例えば保護地域外の球団の公式戦のみならず、コンサートなどのイベントまで新球場が行うのならば、間違いなく「生みの親を殺す」戦争になる。もちろん営利事業ならば、そうしたドンパチは道理。ただ、その上で札幌ドームが破産した場合の負担は市民・道民が背負う。それを『札幌ドームの怠慢』ととるか『日本ハムのせいで余計な負担を背負わされた』となるか。ファン以外の大多数は後者になりそうな気がするのです。
もちろん、素人じゃないのだから、このような要素はとっくに分析しているのでしょうけど・・・。
せめて、もっと早くorもう少し検討を重ねてからだったら、と言う気はしますが、恐らくそうすれば札幌ドームの老朽化に伴う修繕費まで払わされるのはまっぴらゴメン、ってトコなのでしょうね。
多分、もっと早く提案があれば苗穂駅再開発に新球場を絡める事も出来たのでしょうし、もっと時間をかけるならば例えば「JR貨物白石ターミナルの移転→跡地に白石新駅直結の新球場」なんてな飛び道具も用意出来たかも知れません(新千歳空港アクセス向上のために空港駅改良工事も検討されていますが、一番効果的な方法は千歳線から貨物列車を追い出すこと。例えば安平などの室蘭本線沿線にターミナルを移転出来れば可能になる)。
最後に。
移転後10数年が経過し、チームと地域のパワーバランスが変化したように感じています。
プロ野球(=ハム)を呼び込むべく、プロ仕様のナイター設備を揃えたスタルヒン球場での試合開催数を増やす一方、設備面での不備を理由に来年度から函館開催が消滅(元々平日の1~2試合、しかも雨天時の代替開催もナシ)。『函館も、改修したら開催を考えてやってもいい』そうな。
地元民としては
『オーシャンスタジアムでの近い将来の開催復活のために、半端な金で半端な改修するのは、金をドブに捨てるようなもの。プロ野球開催なんか目指さず最低限の改修で高校球児や我々草野球プレイヤーら「市民のための球場」にするか、逆に大金を投じ駐車場などの付帯施設も含め抜本的な改修をするか、判断する時期に来ている』と考えています。
※なのに馬鹿市長は半端な金で半端な改修を目指すそうな。誰かに弱みでも握られたか?
こうした姿勢、よく言えば『今までは地域に定着し親しまれるための行動、だから今後は地域がチームに還元する番』。
悪く言えば『殿様商売』『誰がお前のご主人様か教えてやろう』。
そんな感じが見え隠れ。道民はドライな気質。「大阪の企業に、なして(どうして)肩入れしなきゃならんの?」とならないとも限らない。見方を変えると、道内企業に落ちていたお金が、新球場建設で0になるワケですから。
さて、どうなるか見てみよう(←個人的には今年の流行語大賞)。
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Posted at
2018/12/02 23:01:26