メカについてのss アフターパーツプレミアムパーティその1

２月某日 鈴鹿サーキット コース上
ウォームアップ走行を終えて、ホームストレートをアクセル全開で青のFD2が通過しその後をFD2RRが追い。FD2を先頭のまま第１コーナーに進入しようとした時に、ピットロードから１台の車が飛び出しFD2、FD2RRを追いかける。そして追いかけて来る車種を確認した。FD2RRのドライバー、荻村瑞希が思わず叫ぶ。
「FK2シビックタイプR、無限バージョンか！」そう言いながらも第１、第２コーナーをクリアしつつ次のS字コーナーに進入する為のライン取りを行い、その叫びを聞いた助手席に座っている女性、三船美優が聞き返す。
「無限バージョンって、どういう意味なんですか？」
「ノーマルでも速いFK2シビックタイプRを無限がチューンを施した車です。セレモニーラップは野島君のFD2と自分のRRの２台だけで行う筈なのに、乱入が入るとは全く冗談ではないが面白い、誰が運転しているのかは分からないが簡単に抜かせないよ。三船さん、少し本気モードで走ります。怖かったら怖いと言ってくださいペースを落としますんで」そう言いながらS字をクリアして次の逆バンクにアプローチを開始する。
FD2 車内
逆バンク、ダンロップをクリアしながら、後ろを走っているFD2RRの走り方が変わったのを野島大樹は確認した。
「荻村さん、幾らFK2タイプRが相手でも助手席にアイドルを乗せて、その走りをしますか普通」そう言いながらも、走り方を多少本気モードに変えると気配を察知したのか助手席に座っている。高垣楓が言う。
「青い車だけに、真っ青な速さで走る。はええ、ですか？」その下らない駄洒落を聞きながらも、少し笑みを浮かべつつ返答する。
「その通りです。はええ、スピードで走ります！」そう言い返しながらデグナー第１、第２コーナーをクリアして次のヘアピンのアプローチを行う。
FD2RR 車内
それは一瞬の出来事だった、助手席に三船美優を乗せている為に普段と比べると甘いラインでヘアピンに進入しようとした時にインにFK2が飛び込み、そのままFD2RRを抜いていくのを荻村瑞希は半分呆れた様な声で言う。
「甘いラインでヘアピンに進入しようとしたら、躊躇いもなくインから一気に抜くとは、あのドライバー腕もさる事ながら度胸も有るな。仕方無い後ろからFK2の走りじっくり拝まさせて貰うか」ヘアピンを立ち上がりつつマッチャンコーナーをクリアしつつ複合型コーナーのスプーンに進入する。２台を見ながら荻村瑞希は先頭を走るFD2のラインを見て一言呟く。
「おいおい野島君、助手席にアイドル乗せてそのラインで行くかい結構シビアなラインだが、それに付いて行くFK2も凄いけど、このペースで行くと…駄目だ西ストレートで抜かれるな」
FD2 車内
野島大樹は助手席に高垣楓を乗せた状態で、可能な限りのスピードでスプーンをクリアしたが後ろを走るFK2シビックタイプRの走りを確認すると自分の負けを認めた。
「残念だが、こちらの負けだ。スパルタの母の教え剣の短さを嘆くより一歩踏み出す勇気を持てか、それが実践出来なかった。後ろを走っているFK2は一歩踏み出す勇気をしっかり実践しているが、それにしても凄いな」
「何が凄いんですか？」
「後ろを走っている。FK2シビックタイプRが凄いんですよ。全く歴代タイプRの中で一番デカクて、重いのに一番速くドライバーの腕と度胸も良い。本当に反則級に凄いや」そう言いながら西ストレートをアクセル全開で走行している。FD2を左からFK2が追い抜いて行く。
鈴鹿サーキット メインストレート
最終コーナーをFK2、FD2、FD2RRの順でクリアしメインストレートに戻って来ると、その順のままスタートラインの位置にメインスタンドに向かって斜めで停め車からドライバーが降りるとピットロードの出口の方からND型ロードスター、AZ-1、S660が出ると入口の方からはR35GTR、86、BRZが出てくると、ND型ロードスターを先頭に、FD2RRの横に斜めで停めるとその横をAZ-1、S660の順に停まり、R35GTR、86、BRZの順でFK2の横にこちらも同様に斜めで停めると６台の車からドライバーが降りるのを見計らって場内アナウンスが流れる。
「現行型ならび先代型のシビックタイプRとRRのセレモニーラップ、皆さま方如何でしたか？それではドライバーの紹介に移らせて貰います。先ず最初にご紹介するのはターンパイクで見事なドリフトを披露してくれた…」そのアナウンスが流れるとND型ロードスター、AZ-1、S660のドライバーが紹介され次にR35GTR、86、BRZのドライバーまで紹介し終えると、満を持した状況で最後の３台の紹介に移る。
「それでは皆様方、セレモニーラップを披露したドライバー達を紹介したいと思います。最初にご紹介するのは一昨年の箱根でターンパイクを疾走し強盗犯を捕まえ、更にこのアフターパーツプレミアムパーティのPVでFD2RRとFD2を駆った２人のドライバーです。もうすでにネット等でドライバーの事を知っている人も多いいと思います。そして、そんな状況についに観念し顔を見せても良いと承諾を受けましたので改めてご紹介します。FD2RR荻村瑞希さんとFD2野島大樹さんです。皆様方拍手を!!」そのアナウンスを聞くと荻村瑞希と野島大樹はヘルメットを脱いで顔を見せるとメインスタンドから拍手が起こり、それに応えるように2人ともヘルメットを持った手をメインスタンドに振る。そして見計らってアナウンスが流れる。
「そしてもう１つ皆様方、PVの最後にお二方の車に乗ったアイドルが居たのを忘れて居ませんよね？それではどうぞ！」そのアナウンスを聞くと荻村瑞希と野島大樹は助手席のドアに移動しドアを開け乗っているアイドルに手を貸し降りると、今まで被っていたヘルメットを脱いで素顔を見せると同時にアナウンスが流れる。
「FD2RRには癒しの聖母ごと三船美優、FD2には神秘の女神ごと高垣楓です。再度拍手を!!」それを聞くと同時に今まで一番大きい拍手と歓声が起こる中でアナウンスが続ける。
「皆様方嬉しいのは分かりますがまだ紹介していないFK2シビックタイプRのドライバーとその同乗者を紹介します!!」言い終わるとR35GTRの助手席のドアが開きレーシングスーツを着たショートカットのハーフ系の少女が降りFK2の助手席のドアに移動する。その姿を見たメインスタンドから声が漏れる。
「おい、あれアーニャじゃないか」
「ああ、アナスタシア事、アーニャだ」
「すると、もしかしてFK2のドライバーと同乗者は」そんな声が聞こえたのかアナウンスが答えを述べる。
「アーニャを見て察した方も居る筈です。FK2シビックタイプRのドライバーは寡黙の女王高峯のあ、そして同乗者は猫アイドル前川みくです!!」その答えが流れるとFK2の運転席のドアが開き優雅な動作でドライバーが降りヘルメットを脱ぐと長い銀髪がはためき、助手席のドアをアーニャが開け手を貸し覚束ない足取りで前川みくが降りるとヘルメットを脱いで素顔を見せるとメインスタンドからの歓声が一段と高くなる。
「のあさんが、運転したいのか物凄く納得した！」
「にゃん・にゃん・にゃんも参加するのか！」
「みくにゃんは不憫か…いつも通りの平常運転か」
歓声と共にそんな声が聞こえる中、最後のアナウンスが流れる。
「それでは皆様方大変お待たせしましたが、役者と車が揃いましたので此よりアフターパーツプレミアムパーティを開催致します!!」そのアナウンスと共にアフターパーツプレミアムパーティが開催される。
アフターパーツプレミアムパーティその2に続きます。