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2018年01月03日 イイね!

小海線・大曲

小海線・大曲
山梨県・小淵沢。

寒空の下、誰もいない道をひとり歩いている。

(いつかこの道を歩いたことを、思い出すときがくるだろう)

リュックをおろし、こわばった頬にカメラを押しあて、しずかにシャッターをきる。

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 一枚の写真がきっかけである。

みんカラの「適当男」さん(これを機にみんともになっていただいた。)

のブログ、「青空 小海線」。
(許可を得てリンクを張ってます)

ふだんは霧ケ峰を渉猟しその春夏秋冬をファインダーにおさめるこの方が、ふいに小海線を撮影した。

そこにあった写真をみた瞬間、私は、

(ああ、いつかこの場所に自分は行くかもしれない)

とおもった。

蒼い。宇宙にまでとどく蒼穹と、大地をゆくちいさな気動車。

一切の無駄を排した構図に、無限の宇宙が拡がっていた。

これとおなじ場所に行きたい。

それが、いま私がここにいる理由である。

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風のなかをひとり、男が立っている。

先客がいるのだ。

こんな心細い土地で「同士」がいる安堵感は、砂漠でオアシスをみつけたほどにひとしい。

ただ、その男のカメラをみて、絶句した。
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これは中判カメラではないか。

おまけに、首からぶら下げたサブ機は、「ニコン F」。(写真とれてなかった!不覚)

おいおい彼からきいた話によると、祖父の形見だそうで、中学のときから写真をやっているという。

いずれもフィルムカメラである。これで鉄道風景写真とは、よほどの腕っこきとみてまちがいないだろう。

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フィルムカメラなら自分も持っている。

「キャノン FT QL」という50年前のカメラで、

以前ブログでも紹介した。

持ってると、つい自慢したくなるのが人の性(さが)である。

すると、その型番を口にしただけで、

(知っている)

というふうに彼がコクリうなずくのが最初信じられなかった。

「光学露出計があるやつです」

はあ?そんなのないと思うけど。
だいたい、そんな昔にどうやって露出なんて計るのか。

「電池が入ってるはずですが」

ええっ!?電池なんて入れるトコあったっけ?
いや、ないと思うケド。

「ファインダーをのぞくと、露出計の針が」
「ちょっとまってくれ!」

なぜこの男はみずから所有もしていない半世紀まえのカメラのスペックを、まるでいまここにあるかのように説明できるのか。
ひょっとすると、私はとんでもない人と出遭ってしまったのではあるまいか。

たしかめる術(すべ)はある。
じつはその古いカメラを私はこの旅に持ってきているのだ。
ただ、車においてある。
車までたいした距離じゃない。
私は彼に荷物番をたのむと、カメラをとりにテクテク歩き出した。
ついでに、私より1時間前からここにこうして寒風のなか立っているこの男に、あったかい缶コーヒーでも買ってきてやろう。

 *  *  *  *  *

「保存状態が悪かったから、青サビでてて見せるの恥ずかしいんやケド」
前置きしながら私はカメラを取り出す。
そのカメラを手にした瞬間、

「ああ、やっぱり。なるほど」

と彼はひとり合点した。
なにがやっぱりなんだろう。

「サビが出てますが、片方に偏ってますよね」
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(拙ブログ『オールド・カメラが語りだす』より)

たしかに言われてみれば、左にサビがでてるが、右にはない。
でもそれって、カメラケース内の保存状態、位置によるんじゃないの?

「錆びがでてるのは、ここに電池があるからです」
「オウッ!?」
「おそらく電池の錆びが表面に浮きでているのでしょう」

なんだこの男。名探偵か!?

ためしにファインダーをのぞいてみると、彼のいうとおりカビのむこうに針がみえる。
気づく、気づかないというより、すまん、おれコレごみだと思ってた。
 *  *  *  *  *
そこに私の背中をこづくものがある。
なんと、カメラと三脚が風で倒れてきたのだ。

「マズイ、まずい!」

ふたりであたふたする。彼はあわてる必要はないはずだが、先刻荷物番を頼んだ義理をいまでも感じてるらしい。
もちろん、わたしが悪い。しかし、風がこれほど強いとは。あらかじめ一段縮めて立てていたのに、さらに縮めてガードレールと同じ高さにした(3枚上の中判カメラの写真の奥に、ガードレールの高さにあわせた三脚がシッカリうつっている)。その間にも、中身のない私のリュックが風で飛ばされる。

そこで我に返る。
腕時計をみると、午前11時19分。
小淵沢発が同21分。
列車が来るぞ!

「やばい、ヤバイ!」

二人で大慌てでカメラにもどる。
どうやら小1時間ほど話しこんでいたらしい。

すぐそこで踏み切りが鳴り出す。風のせいで遠くで鳴っているかのようにきこえる。

やがてちいさな列車があらわれ、しずかに眼前をゆく。

冬の小海線・大曲 ~Inside~
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おお~ッ。撮ったあとに、思わずため息がもれる。
なんと雄大な景色か。こういうのを撮りたかったんだ。

彼はというと、中判で撮ったあと、ニコンFで「レバーを巻いてパシャリ、レバーを巻いてパシャリ」をすごい早ワザで繰り返し、去り行ゆく列車にギリギリまで追いすがっていた。
あざやかな手並みである。
なにかに似てるなーと思ったら、思い出した。西部劇の早撃ちガンマンだ。あれに似ているのだ。

さて、私にはもう一枚撮りたい写真がある。

上の写真が「大曲(おおまがり)の「内側」から撮った写真とすると、こんどは逆に、レールの外側からの撮影である。

ところが、かんじんの撮影場所がわからない。

彼にきいてみると心当たりがあるらしく、

「あそこで撮ってた人を昔みた」

という場所までテクテク歩いていく。たいした距離ではない。すぐそこなのだ。
ちなみに彼はここでの撮影が今回二度目になる。

場所だけ確認すると、また戻って彼に、

「まちがいない。あそこだ」

ただし、その「第二の撮影地」にいくには車を回さねばならない。踏み切りがないためだ。まさか線路を越えるわけにはいかない。

車を回すから一緒にいこうと誘うと、彼は、

「でも、カイコマが」

といって口ごもった。甲斐駒ケ岳の略である。そう、上の写真でもっとも高くそびえてるのが甲斐駒ケ岳なのだが、雲に隠れている。雲が晴れるまで粘りたいというのが、かれの今回の旅の主題なのだ。

ここでお別れだ。

車まで歩いていく。
その移動中、ふと気づいてまた三脚をおろしてしばらく待つほどに、下り列車をファインダーに収める。

冬の小海線・富士山入り
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こんなところで富士山みえるなんて、下調べでは出てなかったぞ。
もしかして新発見?
いやいや、つまらない写真だからみんな撮らないだけだろう。
でもいちおうここに上げておこう。

つい、遊んでしまった。
車をぐるっとまわして5分もかからない。

おお、ここだ、ここだ!
適当男さんが撮ったのとおなじ場所をみつけた!
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おおまがり、という地名の由来がここだとつぶさにわかる。

やがて、そのときがやってくる。
それはしずかにやってくる。

冬の小海線・大曲 ~Outside~
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おおっ!
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なんというスケールだろう。
目の前を走る気動車と、背景の雄大な甲斐駒ケ岳。
この圧倒的な距離感。
こんなスゴい景色が見られるなんて。
ここまで遠かったが、やはりここへ来て本当によかった。

撮影を終えてふと見ると、
なんだ、アイツがいるぞ。
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なーんだ、さっき自分がいた場所がまるみえじゃないか。
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「おーい!」と大声で呼ぶが、声が風にちぎれてとどかない。

しょうがないなー。
また戻るかー。

また車をグルッと回して元いた場所へ。
テクテク歩いていくと、途中バッタリあった。

「お?なんだ、上がるの?」
「カイコマがー」
「とうとう出なかったねー」
「いや、またここへ来る理由ができた(キリッ」

ポジティブなやつだなー。
で、なんでこんな道端で撮影機材ひろげてんの?

「八ヶ岳がみえたから」
「どこーッ!?」

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「八ヶ岳」という山はない。今見えてる白いのが「赤岳」。
という説明を彼ははじめる。それを私は寒さでガタガタふるえながらきいている。
(さっきの撮影地は風が無くてポカポカ暖かだったが、ここに戻ると風がきつくて極寒に逆戻りするのである)
彼は山屋である。だから山にくわしい。
新年も谷川岳連峰で迎えたという。
山登ったり鉄道撮ったり、なんて男だ。

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(↑「つらら」を発見しておもわずロックオン。この写真だけレンズをかえて。中望遠で。)

「アルファロメオですか。いいですねえ」
私の車をみるなり、彼はほめた。ふふん、お世辞でもいい気分である。ていうか、これを言われたくて、自分は愛車でウロウロ旅してるのかもしれない。

彼は東京・中野区在住。車なんて所有できる土地柄ではない。電車できたという。なんと、日帰りである。
そうなのだ。よく考えれば、ここ小淵沢から中野まで中央本線で一本。泊まりがけなんかじゃない。
どうかんがえても、和歌山きた私のほうがはるか遠くからやってきたことになる。
いままでの旅をふりかえり、しばし万感の想いにひたる。

本当の別れのさいに、彼とガッチリ握手をかわした。
妙な感じだ。じつは彼は会ったとき無口な男にみえた。それが、カメラの話を皮切りに、まるで旧来からの友人のようにおたがいにしゃべり、気がつけば意気投合していた。そんな男といま握手をかわしている。

「また、どこかで会おう!」

と彼はいった。

私はふしぎな感じがした。この広い世界で、中野区と和歌山市のふたりが次の撮影地で出遭う確率は、いったいどれくらいだろう。

ところがかれはそんなことはおかまいなしに、

「きっと、遭う」

といい、こんど遭うときのために「顔をおぼえておくから」

と私の顔をのぞきこんだ。

…彼と別れてからそのあと、私はずっと考えつづけた。

いったい彼の真意はなんだったのだろう。あいつは俺ががしらないなにかを、真実を、その48年にわたる人生のなかでこたえを見つけ、すでに確信にかえてるにちがいないのだ。

でなければ、人はあんな確信に満ちた顔で再会を口にしたりはしない。

私はこんどかれに遭うそのときまでに、こたえを用意しなければならないようだ。

どっと私の胸中に風がふいた。

私の旅は、いつも風がふいている。
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さあ、家に帰ろう!

 *   *  *  *  *

以上で今回の旅のお話はおしまいです。
ありがとうございました。
またお会いしましょう。

 *  *  *  *  *

*39,569km → *40,638km
*1,069km

(自分用メモ)
・1月1日東名・清水インター下り口で4万km達成。

・針テラスのガソリンスタンドはわりと安値。

Posted at 2018/01/17 21:04:34 | コメント(4) | トラックバック(0) | 日記
2018年01月02日 イイね!

精進湖の夕べ

精進湖の夕べ
旅の二日目。

1月2日(火)

「ホテルルートイン 清水インター」

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この日、私の体に異変が生じる。

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左肩が痛くて腕があがらないのだ。 

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上着に袖を通そうとするだけで激痛がはしる。

着替えもままならない体で、

私はこの先旅をつづけねばならなかった。

 *  *  *  *  *

由比パーキング(上り)。
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これでもか、というほど標識がフレームに入りたがる。
やはり由比パーキングは(下り)にかぎる。

ちょっと飛びますが、
ふもとっぱら。
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牧草地で車を撮りたくて、千円払ってキャンプ場に堂々入場。
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なにか思ってたのとちがっ!
もっとこう、スタイリッシュに・・・。

車を空前絶後の土ぼこりまみれにしただけにおわる。

「道の駅 朝霧高原」
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「おいしいー。いつものんでるのとちがうわー」
みやげ物売り場で牛乳片手にみな口々にいうので、
(そ、そんなにうまいのか?)
と思い、270円はらってのんでみるが、
(ふつう)
もっと、ハイジがヤギの乳を直でのんでるような、そんなしぼりたての味を期待してたが、すみません、私の願望のベクトルがなにもかも間違ってるようです。

午後1時40分 精進湖に到着。
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この時点で、今夜の宿はまだ決まっていない。

精進湖をえらんだのには理由がある。
湖のまえに少ないながらも宿があるからだ。

前日の薩た峠につどう四人で、
「富士山を朝夕撮るにはどの湖に行けばいいか」
を、ケンケンガクガクの議論のすえ、オイサンの
「湖のまえのホテルに泊まれば、写真撮影がラク」
という言葉につられて精進湖にやってきた。

ところが今回、私は宿の交渉に失敗することになる。

あらかじめ教えられたそのホテル。
フロントで呼ばわると、年輩の女性があらわれる。ここの女中らしいが、普段着である。
部屋はあるかたずねると、奥に引っ込むでなく、私のわきをすり抜けてパタパタと廊下をいく。
やがて戻って、
「一万二千円でよければ」
よければってなんだ。
よろしくなければ、ディスカウントに応じると受け取っていいんだな。
「お正月ですので」
繁忙期ねだんだといいたいらしい。
繁忙期というが、客が宿泊してるようすがぜんぜんしない。ホテル内はしーんと静まりかえっている。本当にこのホテルに客はいるのか?

女中は、値段については交渉の余地があることをほのめかす。
あとで考えると、なぜこの女中がこんなことを言い出したかは謎が残る。
が、私は(さもあろう)と信じていた。女中がまたパタパタ廊下をいく。それを今度は私はついていった。

女中が小部屋に入る。女の声がした。
なかに女主人、いや女将がいるのか。
それにしても、こうして客がきているのに接客しようともせず、うらでコソコソやっているここの女将はなんなのだ。
おまえは女帝か。

壁がうすいので、中の会話がつつぬけである。
「~なら断って」
というしわがれた、うるさげな女将の声。
断る?断るだと!?どこの客商売にそんな選択肢があるというのだ。
本気でここのホテルはそんなことをいうのか。宿はキャパシティを埋めてこそナンボの世界だろう。
いっておくが、私はべつに不埒を働いてるわけではない。値段の交渉がしたいだけだ。
それを断るとは、客の話もきかずに失礼ではないか。
観光名所にアグラをかいた、典型的な殿様商売。
観光地独特の腐敗臭を嗅がされた気分になった。

女中がでてきて、
「やはりさっきのお値段じゃないと」
とこたえ、つづけざまに女将の口伝えのように、
「これでも平日より安いそうです」
「なにを馬鹿な」
さすがの私も腹にすえかねた。
今さっき、繁忙期ねだんだと言ったばかりではないか。繁忙期で高いのに、平日より安い。どの口でこのような矛盾をほざくか。ひとを虚仮(こけ)にするのもいい加減にしてもらいたい。

もういい。こんな痴れた宿、こちらから願い下げだ。

宿なんてここでなくとも、さがせばいくらでもあるのだ。

 * * * * *

表にでたあと、電話でちゃちゃっと甲府市内に一夜の宿を得た。

(さて、どうしたものか)
陽が傾くまで、まだたっぷり2時間はあるのだ。
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とりあえず、みんカラをたっぷり時間をかけて閲覧しよう。みなさんの年始だよりがドシドシ上がっているのだ。

車も洗いたい。ふもとっぱらでついた土ほこりがまるで火山灰のように車体に積もっている。これをなんとかせねば、アルファ乗りの沽券にかかわる。

それにしても、「ほうとう」とコーヒーしかないような喫茶店だが、ほんとうにそれしかない。
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めずらしく甘いものが食べたかったが、こういうときにかぎって何もおいてなかった。

 *  *  *  *  *

午後4時。いよいよスタンバイに入る。

湖の真正面に陣取る。三脚をすえ、泰然とかまえる。まわりもどんどん人が増えてくる。キャンプ場に車を乗り入れ、車内からながめる人も。

寒々とした湖岸にシャッター音だけが響き渡る。
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精進湖は標高800m。

気温-0.5℃。

凍えるくらい寒い。

風が湖面をしきりに波立たせる。

 *  *  *  *

この寒さでひとつはっきりわかったことがある。

あまりの寒さで、カメラの操作ができない。

指先がかじかんで、というレベルではない。

頭で考えても、実行できない。体がうごこうとしない。

そもそも、何も頭がはたらかない。

個人の資質にもよるだろうが、つくづく私は「南極観測隊員」にはなれないなと思った。

体力も根性もそなわってないのだ。

ただ、毎年富士山をおとずれて3回目にしてようやく、

真昼間の富士山ではなく、このような夕景にチャレンジすることができた。

私にとってはささやかな飛躍である。

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このあと、急速に陽が落ちる。

潮がひくように人がいなくなる。

(あっ、終わりなのか)

終了のタイミングが私にはわからない。

左をみると、まだ撮ってる人がいるので、のそのそ近づいて行ってみる。

「どうです?撮れました?」
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この男を私はしっている。

さっき私の背後をうろちょろし、

「リフレクションでます?」

ときくので、

「でないよー。ぜんぜんでないよー」

と答えた相手である。

ところが、この男の写真をみせてもらうと、これがけっこう出ている。

SONYだからか。いやいや、ふつうに腕の差だろう。

それと、角度の問題もあるようだ。私は馬鹿みたいに湖の真正面に三脚をすえ、いい気になっていたが、どうやらわずかに角度をとったほうがいいらしい。

真似してその場で撮ってみた。チョットだけでたかも。
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彼は、「スーパームーン」が富士山にかかる夜11時までがんばるらしい。

そのためにそこのホテルに部屋をとった。そう、私が交渉に失敗したホテルである。

うらやましい。朝になれば目の前で富士山が撮れるにちがいない。

私は多少のやっかみもあって、

「でもあそこのホテル、高くないスか?」

ときくと、彼はとつぜんキリリ引き締まった顔になり、

「高い!」

と斬るようにさけんだ。

「あのグレードで、アレは高い!」

ふたりで顔を見合わせて大笑いした。

 *  *  *  *  *

というわけで、たいへん遅くなりましたが、ここで新春のお慶びを申し上げたいと存じます。
旧年中はたくさんのいいネ!をありがとうございました。
みなさまには感謝です。
今年もよろしくおねがいします。
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みなさまの健康と往来安全を祈って。

 *  *  *  *

(肩の痛み・後日談)
6日(土)に整形外科にいき、レントゲンと撮ると関節にびっしりカルシュームがこびりついており、「老化現象です」と診断されました。炎症をやわらげる薬と、「胃薬」(いわゆるガスターテン。副次作用で関節の石灰を溶かす)と夜も眠れない激痛をみかねてロキソニンよりつよい痛み止め(いずれもジェネリック)を処方されると、すぐに痛みは和らぎ、生活も仕事も問題なくできるようになりました。
一時は、写真はおろか車のドライブ、はてはみんカラもやめざるをえないとまで思い詰めましたが、なんとかまだやっていけそうです。

 *  *  *  *  *

次回ラスト、「小海線・大曲」。

哀しみを胸に

旅は終わりを告げる。
Posted at 2018/01/13 11:04:13 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記
2018年01月01日 イイね!

薩た峠カルテット

薩た峠カルテット【さったとうげ カルテット】

「薩た峠」の存在を知ったのは、ちょうど一年前。

静岡・大井川鉄道でSLを撮っていたとき、隣にいた地元の人からすすめられた。

あとになって、そこが写真撮影の名所だとしる。

みんカラでも訪れる人は多い。私の知るなかでは「お酒の名前のひと」の写真がグッときた。

自分もこんな写真が撮れるだろうか。

よし、行ってみようじゃないか。

 *  *  *  *  *

せまい道だ。

写真をはじめると最近どうも、せまい道を愛車アルファロメオでいくことが多くてマジ困る。

おどろくべきことに、「薩た峠」は人も車もあふれかえっていた。

すまん、正直誰もいないと思っていた。

それどころか、大人気観光地である。

駐車場は果然、満杯だったが、死角となる場所に一台分スペースが空いている。

私は本当にツイている。

いそいそと駐車し、カメラを用意する。

ところが、案に相違して駐車場から撮るのではないらしい。

みな富士山の方向とは逆に山の中へはいっていく。

(いったい、どこへ)

不審に思いながら人の流れに尾(つ)いていくと、遊歩道のさきに木造の展望台が設置されていた。
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(みなここで撮ってたのか)
三脚をおろしてしばし呆然とする。どうもピンとこないのだ。

すると、遊歩道の下の崖っぷちにわずかながら空き地があり、今しもだれかが三脚を広げていた。
(なるほど、あそこか)

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このとき午後2時30分。このあと3時間も滞在するこの場所で、私はまず目の前で鮮烈な印象をあたえつづける水仙を写真におさめることにした。
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駐車場にもどると、男性から声をかけられる。
ナンバーをみて、
「和歌山からどれくらいかかりました?」
と、いきなりしつもんされる。
時間ではなくお金のことらしい。
みると、そのひとの車は青いフィットで富士山ナンバー。
なんだ、地元の人か。
すると、
「いや、大阪からきました」
というので、私は首をかしげた。

「新幹線できて、これはレンタカー」
そういうのはアリなのか!?
でもそれだと荷物が大変では。
「いや、トランクひとつだから」
チラリみえた高価な機材から、かなりの手練れであると容易に推測できる。

「どこで撮るんですかね?」
私もつい撮影ポイントに先着した優越感からか、
「こっちです。案内しましょう」
と如才なくこたえ、歩き出した。

それがこの人である。
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仮の名を「Aのオイサン」としよう。
老けて見えるが、わたしの実父基準で若いから65~70歳かと思われる。

カメラは、Nikon D810。
三脚はマンフロ。
そしてレンズは、24-70mmのf2.8通し。
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このレンズ、はじめてみたけどこんなに大きいとは。望遠かと思った。

オイサンの特徴は老眼であること。
本人がそう連呼するんだからしょうがない。

「ちょっと、見てほしい」
というので、私のような初心者がでしゃばるのはなんだがD810のファインダーをのぞくと、構図うんぬんより画面が傾いている。

「・・・傾いてますけど」
「ええっ?」

垂直がでてないのだ。カメラ自体もあきらかにかたむいている。どうも本人はそれがわからないらしい。
ファインダー越しがぼやけてるのは、視度調整のためか、あるいはフォーカス未調整なのか。

「オイサン、ピン合わせてあります?」
「ええと、どっちだっけな」

しばらくゴチョゴチョやってシャッターを切ったら、ちゃんとした写真がモニターにあらわれた。
意外と手のかかる御仁である。

  *  *  *  *  *

せまい場所に人があつまったから、隣のひとともすぐしゃべるようになる。

右隣は、「Bのダンナ」。
年齢は私よりちょっと上かな。
機材は、ニコンの「Df」。
おしゃれである。
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レンズは50mmf1.8Gの単焦点。
三脚はスリックAMT。
ダンナはこのほかに、ニコンのD750も持っているが、それは後述する。

ダンナはデジタル使いである。この日は月の極大日「スーパームーン」だったので、富士山ごしに撮るにはどこが適地かみなで検討していたら、スマホでデザリングしたタブレットでチャッチャと位置を割り出した。「本栖湖の××」。まさかみなこの後行くんじゃないだろうな。

その右、いちばん崖っぷちに立つは、
「Cのおやっさん」
若く見えるが、たぶん父より上。75~80くらい。
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機材は、Canon EOS 5D MarkⅢ。
そしてMarkⅡ。
レンズはそれぞれ、16-35の広角と24-70の標準ズーム。
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おやっさんの特徴は、東北出身であるらしいこと。
きちんとたずねたわけじゃないが、
「トウホグ」みたいな、「フクスマ」みたいなしゃべりをするのでそう思った。

このおやっさん、たいへん律儀なひとで、先着してたからという理由で私のような若輩者にわざわざあいさつしにきた。そしてAのオイサンに向かって、

「山中湖でお会いしましたね。2、3年まえに」

といったからびっくりした。
ふたりは旧知の仲だったのか。
それにしてもすごい奇縁である。

ところが、かんじんのAのオイサンのリアクションがうすい。感動がないのだ。
たまりかねて、
「感激がうすいようですが」
ときくと、オイサン、
「写真をやってると、こんなことはザラ」
ザラなんだ!
毎年山中湖に通ってると、あの人知ってるこの人見たことある状態なのだという。

そこでCのおやっさんがダイヤモンド富士の見える場所を相談したらしい。
「それで本栖湖に行った」
とおやっさんは述懐する。Aのオイサンはというと、
「スタッドレスじゃないから行かなかった。レンタカーだから」
昔からAのオイサンはレンタカー愛用者だということがわかった。

私をふくめ、こんな4人がめざす写真がコチラ。
午後4時57分。
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まだですよー。ここからですよー。

ここで私が悩んだのが、縦構図にすべきか横にすべきかである。

ちなみにAのオイサンは、縦構図で完全勝利をめざす。
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残りのお二人は、上の写真を見てもわかるとおり、横である。
その根拠を問うてみる。私は初心者なので知りたがりなのである。

「縦構図はキラいだから」

二人とも口をそろえて同じこたえ。
いやいや!好きとかキラいとかそういう問題じゃなくて、被写体に応じて決めるのでないのですかい!

「それでも縦構図は、ちょっと・・・」

写真をやってると、そういうふうになるのだろうか。

ところが、しばらくしてBのダンナがガサゴソし始める。見ると、D750と24-70f4通しレンズと新たなベルボンの三脚。

「どうしたんです?」

「いや、ちょっと・・・やっぱ縦構図もいいかなって」

「増設しますか」

「増設です」

写真なんて、答えのでないパズルを解いてるようなものかもしれない。

午後5時7分。
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「うすいな」
Aのオイサンがつぶやく。
モニターに上がった画像を拡大鏡でのぞきこみながら、口元をゆがめる。

「うすい!うすい!」
それに応じて、Cのおやっさんも叫ぶように言う。
どうやら、走ってる車がすくないという意味らしい。
「帰省ラッシュならいい」
という。
「でもちょっと待ってください」
私も初心者なりに考えた。
渋滞で車が多いとたしかにヘッドライト・テールランプは増えるが、低速になるので光跡がすっと短くなる。
車がすくないとしぜん高速で走行するので、おなじ露光時間でも光跡がすーっとながくなるのでは?
「どちらがいいんでしょう?」
「うーん・・・」
みなおし黙ってしまった。どうやらまた答えのでない命題に触れてしまったらしい。

午後5時9分。
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私はというと、モニターで写真を確認するたび、「ウヒョヒョ」というわけのわからぬ奇声を発していた。
いや、夜景や夕景をロクに撮ったことないくせに、ぶっつけ本番で「わりと」撮れてることが、面白くてうれしくてしょうがないのだ。

同14分。
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おっしゃ!こんな感じかあ!
本日ミッションコンプリート!
上がります!礼をのべて帰ろうとすると、ここの人たちムチャクチャで、

「えっ、帰るの?」
「スーパームーンは?」
「本栖湖」
「ここで帰るのモッタイナイヨ」

いやいや!かんべんしてよ!朝3時起きで和歌山からきてんのよ!
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薩た峠の四人衆、かく語りき。

 * * * * *

その足で、「ホテル ルートイン 清水インター」に投宿。
すごく近い。
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ところが!
外に出たら寒いから、大浴場であったまってホテル内のレストランでチョイと一杯、とたくらんでたら、なんと元旦だから閉まってる!これはピンチ!
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フロントで、「年末年始に開いているお店・一覧表」を渡される。
屈辱的なファストフード店の名前がならぶなか、「サイゼリヤ」の店名が目にとまる。
ふだんなら見過ごしていたが、最近ネットで評判なので気になっていた。

で、行ってみる。
パッとサイゼリヤに。
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とりあえずビール。
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なんで元旦の晩メシが・・・。
お昼は豪勢にうなぎだったのに。
情けない。
情けなくて、ピンの当て方もデタラメになる。

プロシュート。サッカーの話ではない。生ハムのこと。
となりのイモみたいにみえるのはイモじゃなくて、フカフカしたあったかいパンみたいなヤツ。
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ムール貝を頼む。焼いたニンニクとなにかわからないソースで食べる。これはちょっとうまい。ビールとワインがススム君。
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ワインはデカンタ(500ml)で。
おどろくべきことに、上の品もこれもみな399円。ほおー。
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安物ワインかもしれないが、これを店に出そうという企業努力と理念は高く評価したい。

「名前はきいたことあるが食べたことない品」をえらぶ。アラビアータ。
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なんか、「オリーブ油でニンニク炒めた」香りがするとか知ったかぶっておきましょうかね。なんかエンジンかかってきたな。

アルファ乗りとして、MiTo乗りとして、
伊・ミラノに敬意を表して。(そういうもんか?)
ミラノ風ドリア。
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ドリアってずるい。
ご飯の上にチーズかけて、ドミグラスソースかけて焼くんですよ。うまくないハズないじゃないですか。
やっぱずるい。
ああ、帰ったら、シチューつくってご飯にかけて食おう。

ふと店内を見渡すと、ビックリ!ほぼ満席!
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どうしちゃったの、ニッポン。
家族連れはおうちでおせち食べてなさいよ。
俺はいいんだよ。元旦ごはん難民だから。
緊急避難だから。

体が冷えないうちにホテルに帰って寝ました。
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さあ、明日は富士山だ。

次回、「精進湖の夕べ」。

お楽しみに。
Posted at 2018/01/10 20:04:27 | コメント(5) | トラックバック(0) | 日記
2018年01月01日 イイね!

元旦からうなぎを喰らう

元旦からうなぎを喰らうAM4:00 和歌山市発。

気温5.5℃。

京奈和道から天理をへて

名阪国道へ。

和歌山から奈良に入ったとたん、

気温がぐんと下がる。

AM6:00 針テラス着。気温0.5℃。
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さすが天下の針テラス。大晦日から元旦というこの時間に、30台以上の車が夜明けをまっている。いずれの車もガチガチに凍っている。
凍える寒さにもかかわらず、自販機の前ではオフ会かなにかであろう、数人の男たちが楽しげに語らっていた。

名阪国道で唯一、車内のポータブル・カーナビが「サービスエリア」として案内してくれた「伊賀サービスエリア」。(いわゆる高速道じゃないので、国道沿いにドライブインはあるがカーナビが知らせてくれないのでうっかり通り過ぎてしまう)
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元旦の早朝に店が開いてるのが、なによりありがたい。
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忍者がお出迎え。忍者の郷、伊賀だから。
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AM7:20 べつにふんぱつしたわけじゃないが、生卵にコロッケのせ。早朝につき薬味のネギは少なめで。
ちょっとダシは濃い目だったが、コロッケはうまいし、あったかうどんで思わず、「うまいなあ」と声にだしてしまう。
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運転しながら空腹しのぎにバナナをもさもさ食べてたが、元旦から冷たいバナナなんてね、イヤですよ。ゴリラだって正月はもっとマシなもん食べてますよ。

【浜松】
AM10:00 東名高速道 浜名湖SA着。
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さてこのへんで、今回の旅の目的についてお話しさせていただきましょう。
目的というほどたいそうではないですが。

①【静岡】「薩た峠からながめる富士山と車の光跡夕景」
(東名高速を走る車のテールランプがすーっと光のビームとなって流れるやつが撮りたい)

②【山梨】「精進湖からの富士山夕景」

③【山梨・小淵沢】「小海線・大曲の鉄道風景写真」

の3つが、今回の旅のハイライトです。

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ではここはひとつ、旅のはじめに景気づけに浜松でうなぎでも食べて行きましょう。元旦からうなぎとは、縁起がいいことこの上なし。きっと今年も無病息災、往来安全まちがいなしです。

でも、元旦から店なんか開いてるんですかね?

ぶっつけ本番の旅のはじまりです。

あと、今回も例によって、

「宿の予約を事前に一切入れていない」

すべての束縛から解き放たれ、

アルファロメオ MiToとともに

旅する風となる。

その風はかぎりなく自由だ。


浜松西インターでおりて、15分ほど走った浜名湖のほとり。
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舘山寺(かんざんじ)という名所があり、その門前市をなした通りにその店はあった。
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「うなぎ 志ぶき」
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どうやら老舗の名店に入ったようだ。
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開店と同時だったので、私は席に座れたが、このあとお店は席待ちの人でごったがえす。
車が殺到し、2枚上の写真のように周辺の道はたいへんな渋滞である。
私はというと、公共駐車場にからくも停めることができた。ツイてるね。ノッてるね。
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「上うな重」を注文する。
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注文してほっと一息。お店の調度品をながめるゆとりがうまれる。
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ところで、たったいま知ったんですけど、「ひつまぶし」って先頭に「お」がつくんですね。「おひつまぶし」。いまはじめてしりました。てっきり「ひつま・ぶし」で区切るのかと思ってました。漢字で書くと、「秘妻節」みたいな。ぜんぜん意味わかんないですけど。
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それにしても、なかなか上うな重がこないです。
注文して30分がたちました。
お店でならんでる人の視線が気になります。
ガンガン焼いて回転をよくしてもらいたいものですが。

やはりアレですかね。うなぎ焼くのは時間かかるんですかね。
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「美味しんぼ 第3巻 炭火の魔力」より

こういううなぎ専門店でうなぎ食べるのって、人生で2度目ですわ。
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メチャメチャ期待が高まります。
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(※店側の許可を得て撮影してます)

キターーーッ!!

カモン!カモン!
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(※上フタが傾いてるのは店員が粗相をしたからではなく、御飯大盛りを頼んだので、メシと蒲焼がフタを持ち上げているからなのである!)

イッツ オープン!
そして世界は動き出す。
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うおおおおおおーーッ!
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ほろほろした蒲焼きをメシとともに掻きこむ。「ムフッ」と思わず口元から笑みがこぼれる。
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メチャクチャうまいじゃないですか。
もう、たまらないんですけど。
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メシがギッシリ詰まってて、「ドカ弁」状態です。

いやー、正月からうなぎって、アリですね。
どうりでお店が混んでるわけだ。
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浜松のうなぎに大満足!
さあ、ふたたび東名に乗り、東へ向かいます!
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次回、「薩た峠カルテット」。

ご期待ください。
Posted at 2018/01/07 10:04:10 | コメント(7) | トラックバック(0) | 日記
2017年11月17日 イイね!

秋の赤目四十八滝

秋の赤目四十八滝三重県・名張市にある

赤目四十八滝
(あかめ しじゅうはちたき)

を再訪しました。



和歌山市を朝5時に出立。

奈良・吉野で夜明けをむかえる。

吉野川のほとり。
川面を水鳥の群れがゆく。
車を降り、しずかにシャッターをきる。


7時45分。予定よりはやく到着。
夏・お盆からかぞえてちょうど3ヶ月ぶりの赤目。


秋の訪れを、首をながくして待ちわびていた。

ここ赤目が、名だたる紅葉の名所だからである。

8時すぎに入り口にゆくと、左手にみえるチケット販売窓口がまだ閉まっている。
入れないじゃないか。

写真を撮ってると、ちょうど窓口のおばちゃんが小走りで出勤してくる。

「早(は)よ、あけて~」

「ゴメンナサイ、ちょっとまってー」

正面にみえるサンショウウオセンターは開いておらず、右側の通路をぬけて滝川に入ってゆく。

入ってまもなく、最初の赤目五瀑があらわれる。
【1】『 不 動 滝

赤くなーい。
なんで? 
紅葉見ごろときいて、すっ飛んできたのに。

ここはまだ入り口だから?
紅葉らしい紅葉は、この奥にある?


8時30分キッカリに「不動滝」を離れる。
なぜなら、入場時間がそのようにさだめられてるからだ。
ではなぜ不動滝からかというと、サンショウウオセンターが入り口なでのはなく、不動滝までが入り口のあつかいなのだ。
まったくの謎ルールである。
マラソンで5キロ先がスタート地点といってるようなものだ。

腕時計で時間を見計らう。
誰が見てるわけでもない。
改札があるわけでもない。
ただ決められたルールに従うだけ。

ただし、謎はなぞのまま残る。

あれこれ考えているうちに、2番目の滝につく。

【2】『 千 手 滝


いつみても美しい滝である。

きれいなんだけど、おりょりょ。
ここも赤くなーい。

つらつら考えたんですけど、モミジで真っ赤っかというのは、お寺や公園などは人工的に植えられたからであって、

このように自然の渓流では、天然にモミジが密生してるわけがないので、つまり紅葉は局所的である、と。
つまりはそういうことなのかな。

おまけに、山中では日光が遮られるために、モミジが赤くならずに黄色に変色しやすいときいている。

「思ってた紅葉とちがう」と感じた理由は、そこらあたりか。
※あるいは数日後くらいに紅葉MAXだったかも。

とにかくも、写真をやりだすとこんな感じで最近妙なことに気づきはじめる。いままでは、紅葉のなんたるかなんて、考えもしなかったから。

布引滝までたどりつく。
ここまでの道のりはわりとたやすいのだ。

【3】『 布 引 滝


気温2℃。
寒さで手がかじかんでいたい。

痛いから、ついついカメラの「手ぶれ補正」をONにし忘れて、三脚からはずすととたんにこんなブレブレの写真を撮る。

ここを上がって、滝の上部に出る。

カメラの操作性を優先してうすい手袋を用意したが、これはまちがいで、やっぱ操作性を犠牲にしてでも厚手のにすりゃよかった。

布引滝を上からみると、こんな感じ。
もはや滝というよりも、ウオータースライダーである。


おびただしい濡れ落葉が岩場にまとわりついて、えもいわれぬ情景を生みだした。


どんどん先へ進もう!
まだ道のりはながい。


途中、こんな険しい道もある。


トレッキングというより、


気分はアドベンチャーである。

ちびっこたちはよろこびそう。
私は身の危険しか感じませんでしたが。

ある場所をとおりすぎて、ふと何かに気づく。
「ここ、夏にきたときコケたとこだ」
ふりかえって写真におさめる。
ありありと思い出した。。
そうここは前回見事に転倒して、大事なカメラを傷モノにした痛恨の場所だ。

あとで考えると、コケるもなにも靴がくたびれてて古かった。裏底がズルズルで、そりゃすべるわな、と思った。

たいへん反省し、今回のためにシューズを新調した。

これで濡れた岩場もスベらない。

そうそう、新調といえば、カメラリュックも買ったんすよ。

「 f.64 BACKPACK 」

とうとうリュックです。

①スリングからリュックへ。
これは大きいですね。スリングは右肩が擦って痛いし、それで車の運転でシートベルトなんかしたら、もう。
はじめは提げたまま空中でカメラを出し入れできるのが魅力でスリングだったんですが、いまはもうレンズ交換も地面においてやるのでリュックでいいです。

②おねだんお手頃価格。
8千円でした。非常に買いやすいお値段です。

③容量10リッター。
シグマの中望遠をボディにつけたまましまえるのがうれしいですね。

一気室タイプのシンプルな構造も気に入りました。


さて、先を急ぎます。

やがて、陽のあたる場所へ

※PLフィルター使用。やはり持っておいて正解ですねー。

赤目でいちばん紅葉だったところ。

これがピークですわ。

急流で落ち葉を拾う。


だいぶ日が上がってきた。


なんだろう。夏場きたときよりゴールがとおく感じる。
こんなにあるいているのに目的地にたどりつかない。

ようやく今回最大の目玉、4番目の荷担滝(にないたき)に到着する。
が、このときすで10時をまわっている。
陽があがってなんと真逆光に。なんてこった。

【4】『 荷 担 滝

フィルター越しでもまぶして。
こんなんじゃなかったのに。
思い描いてのは。

どうりでみな自分を追い越して先へ先へ行くと思った。
時間勝負なんだ。
こればかりはしかたがない。
落胆のまま200メートル先のゴールをめざす。

『雛壇滝』


小粒ながらも魅力的な滝がつづき、目を楽しませてくれる。

『琴滝』


やっとゴールです。
【5】『 琵 琶 滝

ずいぶん時間がかかってしまった。
夏より遅いペースだ。
いや、夏場のあれは早すぎたんだ。これくらいでちょうどいい。

さて、ここから引き返します。


写真にはうつってませんが、この日は一眼レフのカメラに三脚のひとがたいへん多かった。シーズンですからね。
こういうとき、人が撮ってるとうしろから見るクセが自分にはある。
私はまだ初心者、というよりへたなので人から学ぶべきことは多い。
人が撮ってるということは、そこはきっといいところにちがいない。構図は盗むものです。

帰りをあるいていると、滝の淵でせまい遊歩道から三脚立てて撮ってるオッチャンがいる。
通りすがりに習慣のようにふりむいて、顔をもどしてまた二度見した。

「そこ、いいですね!」
「!?」
いきなり話しかけられてオッチャンもびっくりしたもよう。

「ちょっとうしろで撮らせてもらいますよ」
おもむろにリュックをおろし、三脚をひらいた。
私にはこういう変にものおじしないところがある。

オッチャンは静かな声で、
「人が通るから気をつけて」
「了解ッス」

これを機にモニターをのぞかせてもらうと、おどろくべきことにオッチャンは紅葉を入れて滝をとっていない。
滝のみの切り取りなのだ。

(ここを切り取るのか!)

軽い衝撃をうける。やはり他人の行動には注意と敬意を払うべき。

いよいよシグマのおでましだ。重いレンズをリュックにかついだまま、いつ出番がくるのか内心ヒヤヒヤしてた。



なるほど、これは勉強になるなあと内心ニヤリとする。



『秋の赤目四十八滝』

 SIGMA APO 70-200 F2.8  EX DG OS  HSM

こういう場合はやはり、明るいレンズが役に立つ。

ほんのわずか先を進むと、自分がいま荷担滝まで戻ってきたことに気づく。
なんだ。
いま撮ってたのは、荷担滝だったのか。
行きと帰りじゃ風景がちがってみえるから、自分がどのあたりまでもどったのか錯覚をおこしやすい。

びっくりしたことに、荷担滝の前ではカメラと三脚が行列をつくっていた。
行きには見なかった光景だ。
なにごとかと思って見上げると、太陽の位置がうまい具合に上方の紅葉を照らし、朝には存在しなかった玄妙な光景を造りあげていた。

荷 担 滝(リベンジ)』


ふー、よかった。撮れた。
荷担滝と紅葉が撮りたかったんだ。

それにしても紅葉って、いや写真全般にいえることだけど、光の加減ひとつでこうも印象がかわるもんだね。むずかしいもんだね。

さいごに、年齢がいっしょということで前回妙にシンパシーを感じてしまったアイツに挨拶して帰ろう。
「よう、兄弟」

兄弟じゃないわな。同級生?いやちがう。

こうして、秋の赤目をあとにします。


このときすでに時刻はお昼の1時ちかく。
腹がへってしょうがない。

お昼はこれも夏と同じお店に再訪します。

「中国料理 敦煌」

おなじ店とはまことに芸のない話ですが、どうしてももういっかい来たかったんです。

まずは『酢豚』から。

酢豚といえば、くだらない話ですがウチの母は昔酢豚を鶏のから揚げでつくってました。その息子は長じて大人になったときエラい恥をかくことになります。
(羊羹がヒツジでないのと同様に、酢豚と言い条、ニッポン全国どこでも鶏肉なんだろうと子供ながらに思い込んでました)

つづいてたのんだのが、
『小龍包(ショーロンポー)』

小龍包というと、コレを思い出さずにはいられない。

「美味しんぼ」第12巻より

またおまえは美味しんぼネタか、と言われそうですが、どうも印象が強烈すぎて、ぜひとも申し上げずにはおれません。



餃子のあんとちがって、小龍包の中身はアツアツのスープなのが本物の小龍包だ、というお話。


このお店のはどうやら漫画とおなじ。
アツアツのスープでしたよ。

じっさい、うまかった。
これで580円だったら、酒の肴なんかにもいいかもと、もうすこしでビール頼むところだった。あぶなかった。

これだけじゃまだ終わりませんよ。

『坦々麺』

スープをひとくち飲んだだけで咳き込んだ。
むせる。
この辛さがたまらないのだ。
これが食べたくて、夏にきたときは暑いからやめにして、秋にきたら絶対たべようと、じつに3ヶ月ごしの坦々麺である。うまい。ごまの風味が香る。


帰路につく。

奈良・吉野川の南岸。
下市(しもいち)の湧き水のそばの喫茶店。


コーヒーとともにバームクーヘンのとなりにあるのは、柿。

なんで柿なんだろうとぼんやりかんがえて、そうかここは奈良だったなとややあって思い出す。
車でドライブしてると、こういう時差ボケにも似た感覚の誤差を時折あじわう。


常連さんがはけたあと店のおばちゃんはヒマだったらしく、最近の旅行の話をしだす。どちらが接客業かわかりゃしない。おばちゃんは友達とこのまえ一泊二日の弾丸で広島・宮島の厳島神社だけをおまいりし、本当にそれだけで帰ってきたという。なかなかキレのある話である。

お勘定のさいに、厨房にいるおばちゃんに、先刻からコーヒーをのみながら気になっていたことをきいた。

「さっきから天ぷらを揚げるにおいがするんやケド」

するとおばちゃん、悪びれもせずに、

「晩御飯つくってたんよ」

そんなんアリかよ、と思いつつ、私の鋭敏な嗅覚は意外なポテンシャルを秘めていた。

「もしかして、れんこんの天ぷら?」

「そう。れんこん」

「オウ、イェー」

無駄な才能である。

 *  *  *  *  *  *

今回の紅葉はこんなとこですかな。

みなさまの紅葉だより、楽しみに読ませていただいてます。

ではまたお会いしましょう。
ありがとうございました。
Posted at 2017/11/24 20:04:33 | コメント(5) | トラックバック(0) | 日記

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何シテル?   02/11 20:17
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