RGV-Γ250SP(VJ23A)がエンジンブローしました (゚д゚)ガーン
ピストンの焼付きは発生していなかったのですが、コンロッドベアリングが粉砕していました。以下に発生状況とエンジン分解結果を記します。
※追記
こちらの内容は、復旧まで含めて整備記録の方に移しました。こちらです。
エンジンブロー&オーバーホール(1/3)(問題発生~エンジン下ろし~全バラ編)
エンジンブロー&オーバーホール(2/3)(故障探求編)
エンジンブロー&オーバーホール(3/3)(修理・組立編)
【発生時の状況】
高速道路でレッドゾーン手前あたりで走っていたところ、突然パワーダウンを感じました。「エンジン焼付き!?」と思った次の瞬間リアタイヤがロック、すぐにクラッチを切ると惰性で進めたので路肩に退避しました。
【停止後の状況】
セルスターターは全く反応なし。リアタイヤがロックしており、押し掛けしようとしてもロックしたまま引きずってしまう状態。ニュートラルまたはクラッチを切るとバイクは動きます。エンジンが焼き付いたか、機械的破損の疑いが濃厚です。レッカーを呼ぶとまさかのフルフラットローダー(^^;) スーパーカー運ぶわけじゃあるまいし軽トラでもいいのに。
【ヘッド開け】
まずはシリンダーの状態を確認するためヘッドを開けます。カウル、ラジエター、イグニッションコイル、チャンバーを外し、その後ヘッドカバーを開けます。結果、左シリンダーの中に多数の謎の金属片が・・・。そしてこの金属片が暴れたためと思われますが、ピストンヘッドがザラザラでシリンダー壁面にも傷が入っています。2ストはピストンの下側と上側が流路で繋がっているため、この破片はピストンの下側から来たものと思われます。
【エンジン下ろし】
シリンダーを外す必要があるのでエンジンを下ろします。タンク、キャブレター、電気系と外して行き、エンジンとの接続が全て外れたらエンジンをジャッキで支えてマウントを外します。ガンマの変わり果てた姿w
【シリンダー外し】
エンジンが下りたのでシリンダーを外します。ピストンが出てきました。クランクをのぞくと、コンロッド付近にも大量の金属片が落ちています。なおこの写真では見えませんがコンロッドにはクラックが入っています。
よく見ると、コンロッドとクランクシャフトを繋いでいるコロ式のベアリングがありません。金属片の正体はこのコンロッドベアリングが粉砕したものと言うことが分かりました。これがクランクシャフトとクランクケースの間に噛み込んでエンジンが動かなくなっていました。
と言うことで、クランク、ピストン、コンロッド、シリンダー全滅です(´;ω;`) エンジン全バラするしかないので、さらに分解を進めます。ここからはホコリが混入しては困るため(本当は単に寒いため)屋内作業です。と言ってもうちにはガレージはないので家のリビングですが(笑)
【腰下分解】
地道に一つ一つバラして行きます。通常工具以外でどうしても必要になった工具として、エンジン回転固定工具とフライホイール外し工具がありました。持っていない場合は買いましょう。私はこれを買いました。
●エンジン回転固定工具(ユニバーサルホルダー)
●フライホイール外し工具(マグネットロータープーラー)
どちらも車種によって穴径が違うと思いますのでサイズの合うものを買って下さい。NSRやTZRでもサイズが違うかもしれません。
また、フライホイールを外す前にファーストドライブギアのナットを忘れず外しておきます。エンジン回転固定工具はフライホイールの穴に差し込んで使いますので、フライホイールを外してしまうとエンジン回転を固定できなくなるためです。あと、ミッションオイルも排出しておきましょう。
なおクランクケースは、ジェネレータのステータコイルを外さないと割ることができません。私はこれに気付かず無駄に悪戦苦闘してしまいました。
これでやっとクランクが出てきました。
【今後について】
コンロッドベアリングの粉砕は、恐らく潤滑不良が発生したものと思われるので原因を探す必要があります。傷の入ったシリンダーについてはメッキ屋さんに再メッキをお願いしました。2019年3月現在、逆車のクランク、ピストン、ピストンリング等、今回必要なパーツはいずれもまだ廃版になっていませんでした。
シリンダー再メッキが上がってきたら今度は組み立てです。
ブログ一覧 |
エンジンブロー | 日記
Posted at
2019/04/01 00:17:43