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まっすんRの愛車 [スズキ RGV-Γ250SP]

整備手帳

作業日:2019年5月6日

RGV-Γ250SP エンジンブロー&オーバーホール(3/3)(修理・組立編)

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

上級

作業時間 6時間以内
1
今回はいよいよ修理・組立、そして復活です。

前回、前々回の整備手帳はこちら。
【問題発生~エンジン下ろし~全バラ編】https://minkara.carview.co.jp/userid/2512989/car/2625335/5334076/note.aspx
【故障探求編】https://minkara.carview.co.jp/userid/2512989/car/2625335/5341574/note.aspx

まずは部品の修理および調達です。以下の部品を修理、購入しました。

【修理した部品】
左シリンダー:傷が入ってしまっているので外注で再メッキをしてもらいました。約4万円くらいです。私の場合2ヶ月近く待ちました。

【壊れたので交換した部品】
コンロッド付きクランクシャフト:コンロッド、シール、およびベアリングが組み付いたASSY状態でスズキが売っています。約11万円です。組み立て式なのでベアリングだけの交換も可能ですが、ベアリング交換は自分ではできず外注になり、それが5万円くらいします。ベアリングが破損したコンロッドも使えませんし、前オーナーまでの走行距離も不明なので思い切ってコンロッド付きクランクシャフトの新品にしました。まだ新品が出るのがとてもありがたいです。

左ピストン:ベアリングの破片を叩いたので表面がザラザラになっています。まだスズキから新品が出ました。約8千円。

【多分使えるけど新品に交換した部品】
右ピストン
左右ピストンリング
ピストンピン
ピストンピンベアリング
各種ガスケット、シール、Oリング、ゴムホース
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組立の前に、クランクケースの傷を修正します。クランクケースはベアリングの破片がクランクとクランクケースの間に噛み込んだので多数の傷がついています。傷は大したことはないのですが放っておくと傷が広がりそうなのでなるべく消します。どうするかと言うと、紙やすりです(笑) これで結構キズを消せました。意味があったかはよく分かりません。

続いて、せっかくシリンダーが外れているので排気バルブを清掃します。排気バルブはエンジン搭載状態でも掃除は可能ですが、シリンダーが外れている状態ならとても楽です。摺動部には忘れず2ストオイルを塗布します。
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それでは組み立てて行きます。まずはクランクシャフトをクランクケースに置きます。位置決めのポッチが3つあるので、それをクランクケースの凹みに合うようにします。そしてクランクのベアリング等摺動部に2ストオイルを十分塗布します。

次にクランクケースのもう半分を乗せて閉じます。その際、合わせ面に液体ガスケットを塗ります。ガスケットはスリーボンドの1215を使いました。ガスケットは空気の通り道ができないよう、完全包囲を心掛けます。とは言ってもクランクケースの合わせ面はかなり精度が高いので、多くのガスケットは最終的にハミ出ます。従って塗りすぎないよう注意が必要です。私の場合は2ミリくらいの幅でガスケットの道を作りました。塗り終わったら固まる前にクランクケースを閉じる必要がありますが、塗りはじめから10分くらいは問題ないと思います。

その他は分解の逆の手順で組んで行くだけですね。ただ、エンジンを組む時は締め付けトルクをしっかり管理すべき!と言う話をよく聞くのでトルクレンチを使いました。
クランクケースを組んだら今度はピストンを取り付けて、シリンダーをかぶせます。かぶせる時のコツとしては、ピストンリングを縮めながらシリンダーをかぶせますが、2本のピストンリングを一度に通そうとせず、1本はめ込んでから、次のピストンリングを縮めて入れるようにするとうまく行きます。
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なお余談なのですが、私は最初シリンダーがうまくはまらずガチャガチャやっていたのですが、その時にピストンピンを留めているCリングが外れてしまいました。そしてそのCリングが、あろうことかクランクケースの中に落ちて取れなくなってしまいました。そのためエンジンを再度全バラするハメになりました。。。シリンダーをかぶせる時はウエス等でクランクの穴を塞いでおいた方が良いですね。
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さて、エンジンが出来上がったので搭載です。下ろす時と同様、車用のジャッキで持ち上げます。
搭載は物凄く苦労しました。コツを掴んでからはうまく行きましたが、それまではひたすら試行錯誤でした。エンジンマウントは4本のボルト(右前、左前、上後ろ、下後ろ)の構成で、前の2本の方が簡単に刺さります。しかしこれは罠で、苦労して前の2本を挿した後に、そこを支点にエンジンを傾けて後ろのマウントボルトをつけようと考えていると、エンジンを傾ける途中でフレームとエンジンがぶつかってしまいます。ですので、ジャッキで上げた段階から、エンジンの4つの穴がある程度ボルト穴に近くなるようにしておく必要があります。なおこの作業は1人でもなんとかやれましたが、2人ならかなり簡単になると思います。是非友人に手伝いを頼みましょう。

またまた余談ですが、私はこの作業中、エンジンをジャッキの上から地面にゴロンと逆さまに落としてしまいました。一人で絶叫しました(笑)
マウントボルトが全然通せず焦っており、雑に扱ってしまっていました。運よくエンジンにダメージはありませんでしたが、やはり焦りは禁物ですね。

ちなみに写真は搭載とは関係ありません(笑)2スト250ならエンジンは持てる程度の重さです。
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あとは各種配管や電気ハーネスを、下ろす時の逆の手順で取り付けます。また、ミッションオイルと冷却水を入れます。うまく行っているとは限らないので、再度冷却水を抜く可能性も考えて、最初は冷却水としてただの水道水にしておきます。最後に忘れてはいけないのが2ストオイルラインのエア抜きです。ここでも注射器が役に立ちます。全てのラインをオイルで満たします。

これで元通りになりました。チョークを引いてスターターON!一発でエンジンが始動しました!感動!!しばらく試走をして、問題なさそうなので冷却水の水を抜いてLLCを入れて完成!!
エンジンブローから3ヶ月もかかってしまいました(^^;
やはりバイクが直った時の喜びは格別ですね!一度エンジンをフルオーバーホールすると、今後も2ストを維持するに当たって気分がとても楽になると言う副次効果もありました。またそのうちエンジンが壊れるでしょうけど、その時はまた修理すれば良いや、と言う気持ちになれるためです。最終的にかかったお金は、約18万円と言う結果でした。原因には何も手をあてていないので、故障原因はベアリングの寿命だったんでしょうかね。。。
ともかくこれからも大事に乗ります!!

写真は全ての元凶、破損したコンロッドベアリングです。

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この記事へのコメント

2019年6月8日 9:40
まっすん様

修理完了おめでとうございます㊗️
そしてお疲れ様でした。
ご自身で組立て修理完了したバイクは感無量でしょうね。それにしても作業内容が手に取るよで素晴らしいです。

もし自分で分解修理したら。。(´-`).。oO
組み上がってもなぜかボルトの2、3本が残ってる。。な状況が眼に浮かぶ。😱
丸投げの私は費用面では倍投資してますねー。
ただでさえブームが去った時期に製作されたVJ23。台数が少なくてもスズキはなんとか部品が出てくるのでありがたいです。

まっすん様はVJ23でレースとかは出場されてるのですか?
コメントへの返答
2019年6月8日 12:57
モギルニー様

ありがとうございます!お互い無事に直って良かったです(^o^)
モギルニー様には色々と情報を頂いて本当にありがとうございました!これからも情報共有させて頂ければ嬉しいです(^-^)

ガンマでは全くレースはやっておらず、公道オンリーです。ZX-10RとZX-12Rでレースをやっていましたがそれも15年も昔の話でして、今は車で草レースに出たりしてるくらいです(^-^)

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「RGV-Γ250SP エンジンブロー http://cvw.jp/b/2512989/42680842/
何シテル?   04/01 00:17
まっすんRです。よろしくお願いします。
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