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2019年06月04日

SF325レビューとユーノスロードスター乗り必携の本

SF325レビューとユーノスロードスター乗り必携の本 皆様、ご無沙汰しております。引き続き元気にロードスター人生を送っております。

自分がタイヤ購入を検討したときに、レビューがあまり上がっていないようだったので、久しぶりにみんカラに書いてみることにしました。

今年の春先にタイヤ交換のタイミングに差し掛かり、ブリジストンSF325復刻に関する雑誌記事(driver2018年6月号、7月号)やインターネット記事を読み、さらにはYoutubeの動画まで見て、これは買わねばと注文しました。
ちなみに動画の中で「平井主査に人馬一体はSF325という部品があってはじめて出来上がったんだと言わしめた」という下りがあって、その出来栄えには興味津々でした。


雑誌記事などに書いてあることや上記動画で語られていることが事実だとすると、ブリジストン出身で当時リーダーだった立花氏がタイヤメーカーに「タイヤは昔風のイギリスのスポーツカーっぽいデザインにしてくれ」とトレッドパターンの原案まで描いて作成を依頼し、そのとおりに作ると性能は最新のタイヤに劣るものの独特の味はあり、今度はマツダ側が足回りのセッティングをタイヤの性格・性能にあわせて共に仕上げていったという流れのようです。


ちなみに、これまで履いていたタイヤはダンロップDIREZZA DZ102 185/60R14で、これとの比較になります。


では、SF325に履き替えてみての感想

・クラシカルなトレッドパターンや「当時の乗り味を再現」というキーワードから「性能が若干低いのでは?」と勝手に予想していましたが、まったくもって今どきのタイヤ性能でした。具体的には直進安定性は十分に高いですし、ハンドルを曲げたら曲げた分だけ曲がりそうなグリップ力です。開発のベースとなったプレイズ(スポーツタイヤとエコタイヤの中間の性格)を履いたことはないのですが、普通に走ってる分にはスポーツタイヤに位置づけられているDZ102と大差なく感じます。雑誌の中でSF325ではアライメントは標準設定がおすすめと書かれていて、私の車は標準よりアンダー傾向に設定してあるのですが、たしかにSF325だとグリップ力がそれなりにあるからか、少しリアが粘りすぎかなと感じています。
・タイヤの状態がつかみやすいです。オープン走行のコーナリング時に意識して聞いているとタイヤから「ヒョーーーー」という甲高い音が微かに聞こえてくるので、音階と音量でタイヤの状態がつかめます。音が少しでも鳴っているとスピードが出ていなくても「スポーツ走行してる感」があります(笑)。また、各タイヤがどのぐらい道路を掴んでいるかの情報がハンドルを握る手やシートからよりたくさん伝わってくる感じがして、音と相まって車の状態がつかみやすいです。結果として荷重のかかり具合もつかみやすく、車と対話しながらワインディングを走るのがより楽しくなります。
・タイヤトレッドの形状により限界に達するまでの挙動変化が穏やかで、積極的に滑らせることを楽しむみたいなことが開発インタビューに書かれてあった気がしますが、これはサーキットにでも行かないとわからなさそうです。DZ102では2度ほどサーキットを走ったことがあるのですが(ジムカーナコースでの初心者向けレッスン程度ですが)、機会があったらSF325でも試してみたいと思っています。
・乗り味はとても良いです。高速道路の継ぎ目を乗り換えたときのショックは明らかに減りました。新品というのもありますが、真円率が高いのか車との共振が減りました。スポーツカーのタイヤですし静粛性も十分じゃないでしょうか。
・燃費性能も良さそうです。もうちょっと使い込んでみないとなんとも言えないですが、DZ102比較でリッターあたり1kmぐらい伸びそうな気がします。もし、そうなら3万キロ走行で現在のガソリン価格で2万円ほどの節約効果があり、新品タイヤの差額を幾分か相殺できそうです。
・緩いコーナーだとハンドル操作に遅れることなく車の向きが変わりますが、タイトコーナーで意識してスパッとハンドルを切ると、独特の「グニャ」っとした挙動が顔を出してきます。これはトレッドパターンや溝の深さからくる物理特性でしょうから、どうにもならなかった部分かと思いますが、雑誌記事によるとグリップと応答性のバランスやら、それを調整するためにベース部分を薄くした話やトレッドゴムの硬さの話なども語られているので、実はオリジナルのSF325がこんな感じだったのかもしれません。ちなみに、最初に「グニャ」っとはするのですが、その後は何事もなかったのかのように狙ったラインに向かって道路をがっちり掴み続けるのがとても不思議な感じがします。「グニャ、ギューーーー」という感じです。たぶん、「グニャ」っと感じた瞬間に過去の経験からグリップ力の低さを予想してしまうのですが、それが裏切られるかのようにきちんと路面を掴むからだと思います。この急なハンドル操作からの初動遅れはもうしばらく乗っていると脳がアジャストしていって気にならなくなると思います。また、車と対話しつつ滑らかにハンドルを切っていく分には遅れることなく意思通りに動いていくので、そんな運転をしたくなります。また、急なハンドル操作をタイヤが吸収するので、助手席の人やシャシーには優しいとも思います
・首都高のようなくねくね道はとても走りやすいです。狙ったラインに車がビシッと進んでいくので気分が良いです。SF325は高い速度域のほうが、よりコントロール性が増す気がします。これは高速走行時に自分が無意識にハンドルを滑らかに操作していることも関係するかも知れません。
・空気圧で性格(性能)がガラッと変わります。最初装着したとき、リムになじませるために空気圧を高めにしていたのですが、それだと高速道路でまっすぐ走らないわ、段差乗り越えるとガツンと来るわ、ハンドルが軽くて手応えがないわで、空気圧を高めにしてるのが原因と自覚しつつも少し不安になりました。そのまま少し走ってから2.1ぐらいに落として乗り心地はずいぶん改善されたのですが、やはり高速道路で轍に足を取られてフラフラするのは変わらず、ハンドル操作感は手応えも軽いままでした。そして、最終的にメーカー指定値の1.8に設定したところ、手応え十分、びしっとまっすぐ走るようになり、あまりの変化っぷりにちょっと驚いた次第です。DZ102のときはタイヤの空気圧変化でここまで乗り味は変わらなかったはずですが、SF325は空気圧1.8にぴしっと合わせて乗ろうと思います。


というわけで、独特な世界観の乗り味でワインディングを走って楽しかったのと、とても良い乗り心地が大いに気に入ったので、今後もSF325を履き続けていこうと思っています。
というか、ユーノスロードスターのために開発されたタイヤがあって、それを30年近い時を経て、最新の素材でもう一度魂込めて復刻させたものを履けるなんて、贅沢な話だと思います。

そう言えば、先日オートモービルカウンシルに行ったときに、立花さんがいらっしゃっていたので、開発に関わる話を直接聞けばよかったなと後悔しているところです。



ちょっと長くなりますが、せっかくなので、さらにもうひとつ。

「マツダ/ユーノス ロードスター 日本製ライトウェイトスポーツカーの開発史」の新訂版が出ました。





ロードスター乗り必携の本ですし、すでに皆さんお持ちかと思いますが、新訂版となって以下の部分が変わっています。

・巻頭、北米(MANA)開発時の写真資料が大幅に増えた
・初代ロードスターのモデルカタログ(限定モデル含めて国内はほぼ全カタログ、一部海外)が新たに掲載
・山本修弘アンバサダーによる「マツダ・レストアサービス」に関する記事追加
・表紙に30周年記念ロゴが入った
・初版版で豪華5色印刷だったのはそのまま、Roadsterのロゴがガンメタから青系金色に変更


個人的に特に見どころだったのは、北米マツダ(MANA)による開発の変遷が豊富な写真で辿れたことです。これをじっくり見たあとに田中さんの稿を読むと、当時の話をより生々しく感じられました。
あと、3台目のプロポーザルモデルの3面写真が掲載(正面はすでに掲載済みでしたが、横と背面が新たに追加)されていたのも興味深かったです。ぱっと見は最終発売バージョンによく似ているのですが、よく見るとやはり重要なラインが違っていて、どこまでがMANA側の仕事で、どこからが田中さん達(日本側)の仕事なのかがよくわかって、とても興味深い資料でした。
ユーノスロードスターのデザインは他の車にはない独特な雰囲気と味があると感じていて、それがどういった変遷で生み出されてきたのかを探る上で、とても見ごたえのある資料集になっていました。

というわけで、新訂版が手元に届いたので、ついつい久しぶりに本文を読みかえしてみたのですが、すでに知ってる話なのに今読んでも目頭が熱くなってしまいます。
こういった素晴らしい資料本が新訂版として今でも手に入るのもロードスターならではですね。

まだ、持ってない人も、すでに持っている人も購入すべき本でしょう!
ちなみに、Amazonで買うと出荷が少し遅くなるみたいですが、三樹書房さんのホームページからダイレクトに購入すると、送料無料で土日祝日除いて翌日発送してくれるみたいですよ。(2019年6月25日まで)


ユーノスロードスターやSF325の開発・復刻、開発本編集に関わった皆様、本当にありがとうございました!
おかげさまで引き続き楽しいロードスター人生を送れそうです!
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2019/06/04 01:06:37

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ジュンペイ爺さん

この記事へのコメント

2019年6月4日 21:58
グニャ、ギューーーー
イメージバッチリです。
空気圧そんな低いんですね、それに空気圧でそんなに違うとは。私にとっては高額なだけに悩みどころです。
それにしてもよくこれだけ長い文章で評価できるのは凄いです!
コメントへの返答
2019年6月4日 22:49
こんばんは。
16500円✕4本で66000円。
DZ102との差額が約4万円あって、ガソリン代が2万円安ければ、最終的には2万円の差かなと思ってます。
試し乗りしたいときはお声掛けくださいね。
2019年6月4日 23:25
・・・ご無沙汰です(^^)/
私も1年前にSF325に履き替えました♬
メーカーの方から直接うかがったのですが、現代の素材
だと、どんなに廉価版でも当時の性能を上回るそうで、
乗り味を再現するのに苦労されたようです。
見た目も、ショルダー部からサイドウォール部にかけた
ぷっくり感がメチャ懐かしくて気に入ってます(^_-)-☆
コメントへの返答
2019年6月5日 0:07
ご無沙汰しております。
なるほど、どおりで最初にユーノスロードスターに乗っていた頃よりも、まっすぐ走って、ガッツリグリップするわけです。
当時は高速道路を長距離走るのがけっこうストレスだった記憶があるので。新車のNBに乗り換えたときに感動したものです。
改めて見ると、えらい丸っこいタイヤだったんですね。
2019年6月5日 9:25
早速注文しました、ええ、Amazonに。
コメントへの返答
2019年6月5日 19:03
ご無沙汰しております!
てっきりSF325のほうかと思いました(笑)
2019年6月5日 12:53
ぎんがめさんご無沙汰しております!
お元気でしたかー^ ^

タイヤの事はすみません、よく分かりませんが、久々のBlogに嬉しくてコメントしてしまいました(笑)
コメントへの返答
2019年6月5日 19:07
ご無沙汰しております!
はい、元気に暮らしております。

ダイビングにも行ってますよ。
ちょっとだけですが、行く頻度が上がったかもしれないぐらいです。
2019年6月7日 23:00
うおー!ぎんがめさーん!(≧∀≦)
あれからもう1年ですね。私もロードスター楽しんでます!(^-^)
コメントへの返答
2019年6月7日 23:17
ご無沙汰しております、2年前、一昨年とありがとうございました。
引き続き「日本のどこか」でお会いできるのを楽しみにしております!
2020年4月6日 8:11
今日まで、(3年ぶりに)こんなブログを挙げていたのを気づきませんでした(^^ゞ

私も8月に替えた(以前のDのタイヤも同じ)のですが、その時にスペーサ追加し、アライメントも取ったし(6月にダンパーも替えたので)違いが、タイヤが主導するのか、確信が持てなく(鈍感でもあり)全くインプレ出来ず(笑) 
無事でしたら、また青森にでも!! (^^)/
コメントへの返答
2020年4月6日 14:56
ご無沙汰しております、おげんきですか?
こちらは自宅に缶詰生活を送っております。

白神爺さんも着々と手を入れられてますね(笑)。
幸い私はタイヤのみの交換でしたので、差がすごい出ましたよ。すっかりお気に入りになりましたので、買い続けていこうかと思っております。

あ~、青森走りたい!!
今の騒ぎが落ち着いた後に心置きなく走りに行けるのを心待ちにしております。

プロフィール

「SF325レビューとユーノスロードスター乗り必携の本 http://cvw.jp/b/268932/42922046/
何シテル?   06/04 01:06
NA→NB→NB→NC→NAとロードスターを5台乗り継いでます。人馬一体最高!!
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