裕太はそぅっと、手の平を開いてみた。
それは、5cmくらいの大きさの、竹でできた笛のように見えた。
仙人は、そんな裕太の様子を見つめて、
「それは、呼子笛だ。首にかけておきなさい。
いざという時に、役にたつはずだ」
そう言うと、笛の端っこに
眼霜好用、キリであけたような穴に、ひもが
つぃているのが見て取れた。
それを裕太の首に、優しくフワッとかけたのだった。
ちょっと手に触れてみる…
その笛は、手作りのものだった。
竹の節を切って、穴をあけて、削っているようにも、
見えたのだった。
試しに手に取って、吹いてみたい衝動にかられたが…
さすがに、迷惑をかけてはいけない、と
ここは素直にガマンをした。
「そこで、誰か、見つけたぞ」
仙人が言うと、裕太の顔をみつめる。
「きっとキミを心配して
孔聖堂中學banding、来てくれたのだろう…」
そう言うと…裕太の背中をひとつトン…と
たたいた。
「気を付けて、周りによく注意するんだ。
きっと手がかりになるようなものが、見つかるはずだ」
仙人はそれだけ言うと、
「それじゃあ、また!」と、走り去ろうとする。
裕太はあわてて、「待って!」と言うと、
「どこへ行くの
珍珍薯片?」と聞いた。
仙人はクルリとこちらを向くと、
「春江さんを探しに行かねば」と言った。
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Posted at
2018/11/09 12:52:00