ロードスターのソフトトップ交換の為、1週間Mazda2をお借りしました。
車両構成はSkyactiv-G1.5、FF、6MTで、内装色がブラウンの、おそらく特別仕様車でした。
走りはじめてすぐ、ロードスターとクラッチのミートポイントが異なりガクッとしましたが、すぐに慣れて、2つ先の角を曲がる頃には楽しくてニヤニヤしてしまいました。
走り味はただただ軽快。
小回りが効いて、エンジンは良く吹けて、ちょっとした山道も楽しいです。
ゼロスタートの出足はロードスターより鋭い印象もありました。
それでなぜ楽しいのか、ロードスターと比較しながらずっと考えて、2つの理由を見つけました。
まず一つにギア比の割り振りが街中を走るのに合っている。
ロードスターの1、2速はすごくローギアードで街中にしてはエンジンが唸りすぎてしまいます。
その為あまり踏めず、結果出足がもっさりしているように思います。
もしかしたら、エンジンをロードスター用に高回転型に作り替えた時に低速トルクが不足して、このようなギア比にせざるを得なかったのかもしれません。
だから1、2、3速は切り替えが忙しいし、減速時も3速から2速に入れるには相当に吹かすか、ほとんどフットブレーキで減速する必要がありました。
Mazda2では1、2速がロードスターと比べればハイなので街中なら軽やか(静かに)加速してくれるし、減速時に2速に入れるのも楽です。
良い意味でゆるい、けどこちらの求めることに素直に応えてくれます。
エンジンも実用車の割に良く吹けて、気持ち良いブリッピングとシフトダウンが出来ました。
多少雑にクラッチを繋いでも何となく受け止めてくれる大らかさも感じます。
特別な性能や特徴があるわけじゃ無いけど、シンプルに楽しい…それはNBロードスターに持っていた時の感覚を思い出させました。
もう一つの理由は、これもゆるさに繋がりますが、全ての反力が弱い(軽い)。
ステアを切った時の手応えも、シフトの入り方も、クラッチもアクセルも。
みんな良い意味で軽くて、Mazda2の取り回しの良さや走りの軽快さを表現できていると思いました。
これは裏を返すとチープな印象にも結びつく要素だと思います。
NDロードスターはそれを嫌ってか、ずっと反力が強い(重い)です。
NBに乗っていた当時、NDの試乗をして感覚的な車格が全く異なると感じた理由はここにあったのだと思います。
(ただしステアリングだけは軽すぎる印象を持ち、その後のマイチェンでより重くなりました)
Mazda2ではアクセルも軽めなので、踏んだ感触が加速の印象に結びつき、軽やかで気持ち良かったのだと思います。
色々書きましたが、NDロードスターは大変気にっていますし、この先もずっとずっと乗り続けたいクルマです。
しかし、「こういう楽しさもあるよね」ということに気づかせてくれたのが今回のMazda2でした。
そしてこの2台はボディタイプこそ全く異なれど、とても似た運転感覚(メーカーが意識した、そしてドライバーが感じるもの)を持つクルマでした。
2つの良いところを併せ持った、街角で思わずニンマリしてしまうロードスターに育てていければと思うのでした。
Posted at 2022/09/25 18:38:00 | |
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