日産純正流用 Z34用リアインナーフェンダー樹脂ガラリ(「カッパ道」)
※2020/9/21 055,412km走行時装着
いつものH先輩の工場にて。
ラジェーターやオイルクーラー、CVTクーラーなど、冷却のための外付けアイテムについてのお話をお聞きしていた時のこと。
♯VAG型前期WRX S4のC型にtsモデルが設定され、スバル純正CVTクーラー標準装着のアナウンスを受けての話だと記憶しています。
自分:
「サーキットや峠を走る方には必要な装備なのかもしれません。今回はスバル純正品をメーカーで取付するので良いとは思います」
「ただ、社外品を後付で取付をするのは、新規配管取付箇所等、正直故障要因を増やすだけのような気がします」
「個人的には後付の油圧計を取付するのも気が引けますね」
H先輩:
「そもそも、冷却用アイテム、例えばラジェーターを新規取付や容量アップ品に交換をするときなどは、必要十分な冷却性能のアイテムかを見定める必要がある」
「ラジェーターなどは新規取付や容量アップ品に交換する前に、他にやるべき作業があったりもする」
「たとえば、フロントバンパーの大開口部にいかにも効きそうなラジェーターを誇らしげに取付されている車」
「ラジェーター後ろに滞留している、エンジンルーム内の暖められた空気の逃げ道を、ちゃんと作ってやれば、そこまで高効率のラジェーター自体が必要ない時もある」
「ラジェーターは風が当たるだけでは駄目。風が通り抜けて初めて熱を効率的に交換できる」
「ということはエンジンルーム内のこもった熱気を逃げやすくしてやれば、より冷たい空気が通り抜けやすくなる」
「エンジンルームの熱を逃がす→エンジンルーム内にフレッシュな冷たい外気がより入ってくる→エンジン(油温、水温含む)温度も上がりにくくなることにもつながる」
「さらに言うと、吸気温度。これも低い方が良い」
「人間に例えるならマラソン。冬場に走るのと夏場に走るの、どちらが良いと思う?」
まあ、吸気温度が低い方が良いというのは、知識としてはあります。
♯でもサーキットのタイムアタックは冬の朝が良いとか、ターボ車で吸気温度を上げないためのパイピングのウンチクとか、
ハッキリ言ってタダのマンガの読み過ぎのような気も(^^ゞ。
そんな話をしてしばらくのまたある日。
H先輩の工場の先輩の常連の方々の愛車で、「カッパ道」なる謎のチューニングの話をちらほら耳にするようになりました。
サーキット走行をされる方々が多いように見受けられたので、特にクロちゃんには縁の無い話かと思っていたある日。
H先輩。
「水平対向エンジン、熱こもるでしょ」
「『カッパ道』、付けてみる?」
水平対向エンジン、正直発熱量多いと思います。
しかも過去の愛車だったBG型、BH型レガシィは車体も基本5ナンバーボディでエンジンルーム内が狭いため、
夏場エンジンを切って車を降りるときなど、
まるで前輪タイヤハウスのすきまから、熱気の絨毯があたり一面に敷き詰められたような錯覚を覚えたものでした。
♯BH型ボディに6気筒のランカスター6は特に凄かったですね。
ボンネットもいつも熱かったですし。
H先輩:
「アンダーカバーも着いているスバルの水平対向、エンジンルーム内の放熱は効率的ではない感じ。」
「フロントインナーフェンダー前側に、放熱用の『角度固定ガラリ』を取り付ける」
「前輪が回転するのに引っ張られる形で、エンジンルーム内のこもった熱をタイヤハウスから外に逃がす流れを作るのが狙い」
「エンジンルーム内の熱気を効率的に逃せば、ラジェーターを通り抜ける空気の量も増える。また、その(冷たい)空気はエンジン本体を外から冷却してくれる」
「エンジンルーム内の温度が高いと、吸気管にも熱の影響を与えてしまうため、結果吸気温度も上がってしまう→パワーダウンにつながる」
カッパ道の狙いは
①吸気温度を下げる。
→アクセルレスポンス、フィーリングの向上。
②エンジンルーム内の放熱。
→水温、油温を上がりにくくする。
→エンジンオイルの負担軽減。
⇒ボンネットフードが熱くなくなる!?
♯あまり速度を上げすぎると、効果が落ちるそうです。
今回、クロちゃんのフロントタイヤハウスのインナーフェンダー形状にあわせて、H先輩が表題部品をチョイスしてくださっています。
左右に一つずつの装着だそうです。
♯車によって、取付けるガラリの寸法も変わるとのことでした(右と左であえて寸法違いとする場合や右か左のどちらか一方だけに取付をする例もあるそうです)。
※過去に取付をされた常連さんの車輌には、メルセデスEクラス用純正部品、またBMW純正部品などの使用例もあるそうです。
装着後の感想。
・幹線道路で追い越しをかけるために、ギアを一旦マニュアルモードにして回転数をキープ→前方が空いてからそのまま加速というシチュエーション。
♯回転数キープからの踏み増し加速時、今までは半拍おいてから加速体勢に入っていたのですが、
装着後は踏み増し即加速になりました。
♯車体の重さを感じさせない挙動は嬉しいです。
♯普通に「D」レンジで走っていても、アクセルレスポンスは向上していると思います。
・いくら連続高速走行をしても、ボンネットが冷たいままです。
♯これには真面目に驚きました。
♯当然エンジンも効率的な放熱による、熱ダメージの蓄積の低減→ロングライフ化を期待できます。
♯油脂類交換を含めた適正メンテナンス前提ですが。
♯長時間アイドリングなどをすると、さすがにボンネットが少し「ぽかぽかする」のですが、装着前とは雲泥の差です(^^ゞ。
他の「カッパ道」装着の常連さんのお話では、例えばMFDの付いているスバル車のオーナーさんの車に装着されたケースでは「水温が2℃下った」ですとか、
サーキット走行をされる別の常連さんは「オイルの保ちが良くなった」ですとか。
正直、外観上はほとんど変化無しです。
♯クロちゃんは車高もノーマルなので、タイヤハウスを覗き込めば、「カッパ道」確認は出来ます。
今回も「見た目地味、乗れば分かる」というH先輩お得意チューンでした。
正直デメリットが思い浮かばないチューンでしたので、何故メーカーで純正採用されてないのかを、H先輩に尋ねました。
返答はただ一言。
「コスト」
だそうです。はい。
納得です。
そう考えると、日産はZというスポーツカーのコストはケチらないのですね。
二つ名「コストカッター」ことカルロス・ゴーンも納得のZクオリティ。
そういうところは尊敬に値しますね。
写真も地味で、テキストだけやたら長いレビューになってしまいました。
お付き合いいただき、恐縮です。
m(__)m
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左前タイヤハウス インナーフェンダー取り外し中の図。一旦外したタイヤ、場所を取るので仮留め中ですね。
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外されたインナーフェンダー。「カニッパラ5」の角度から、右前用ですね。
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装着完了。しばしの養生中。
手前の物が左前用になりますね。
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右前用インナーフェンダー。リベットとホットボンドを併用しての取付です。下に「カニッパラ5」後ろ姿が。
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左前インナーフェンダー復旧。ガラリ開口面積、そんなに大きくないですが、効果は絶大です。
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