リヤハブベアリング交換

ようやくオドメーターが2万kmを超え、快調に走っていたマーチちゃん。しかし、60km/hを超えたあたりから「ゴゴゴー」というボーイング787のジェットサウンドのようなノイズが左後輪から発せられるように。

こいつは日産Vプラットフォーム兄弟の弱点のハブベアリングに違いない！

というワケで、早速ホイールとセンターキャップをサクサク外していきます。センターキャップはなかなか外れないので、貫通ドライバーとカナヅチでガンガンぶっ叩いて外してやります。

続いてセンターナットを30mmソケットで緩めます。200N・m近いトルクで締められてるのでブレーカーバーがあると便利。

パーキングブレーキレバーを下げてドラムブレーキシューを解除し、リヤハブを外します。原チャリみたいなシンプルな構造に感動した後は、せっかくなのでブレーキダストを落としたりグリスアップしてもいいかも。

お次はハブベアリングの脱落防止用リテーナーリングを外します。最近は改良されましたが、写真のような旧型リテーナーリングはマイナスドライバーを2本駆使しないとうまく外せないので注意。

そして、いよいよ古いハブベアリングを外します。穴形状をバーナーで充分に熱することで熱膨張させ、きつくはまっているベアリングを少しでも外れやすくしましょう。

とはいえ、やっぱりベアリングはスルスルと簡単には外れてくれませんでした。
仕方ないので、反対側からテキトーなソケットレンチを治具代わりに当ててハンマーでゴンゴンぶっ叩きます。

よっしゃー外れたぜの図。
ベアリングさん、インナーレースをハンマーでタコ殴りにされてバラバラになっちゃいました。ご冥福をお祈(略

続いて、ベアリングが入っていた穴をバーナーで炙り、間髪入れずにおニューのベアリングを入れていきます。本当は油圧プレスでキレイに垂直圧入したいところですが、そんなもん無いので目視しながら慎重かつ大胆にゴンゴン叩き入れます。叩く箇所は、ハブとの圧入面であるベアリングのアウターレースです。インナーレースを叩くとまた盛大に砕け散るので注意⚠️

というワケで、ベアリングがリアハブの一番奥まで入りましたの図。NTN製(Made in India)のこのベアリング、なぜかVプラットフォーム兄弟(K13マーチ、E12ノート、N17ラティオ)ではやたらと壊れやすいらしく、ノートの一部の年式ではリコールも出ていました。

一応ワイの本業は品質保証エンジニアなので、早速異音が出ていた旧ベアリングをバラしてみると、ボールの接触面に変な傷が。これをボールが高速通過する時にダイナミックな異音を発していたという事で間違いないでしょう。それにしても、一体どんな状況でここに極大な応力が印加されたのか？サーキットでぶっ飛ばした事はないけど、どこかで大きな路面の凹凸を拾ったのか、はたまた車止めに後輪をドーンと当てたのか。

いくら考えても仕方ないので、とりあえず元に戻して終了！早速テスト走行してみて、盛大なノイズが消えて静かなドライブが戻ったことを確認しました。

…やっと整備手帳らしい事書けたぜ😗